2013年度 短期留学プログラムが開講されました!~Vol.2~

Posted on 2013.10.24

産業社会学部では、昨年に引き続き、スポーツを中心とした海外
短期研修プログラムが実施されました。8月に2週間程度で実施す
る本研修プログラムは、サンディエゴ州立大学での講義とアリゾ
ナ州フェニックス近郊でのフィールドトリップを通じて、スポーツと
エコツーリズム、スポーツと都市開発、地域社会におけるスポーツ
産業の役割等、全専攻に関わる内容を学術的かつ体験的に学び
ます。前回に続き本研修プログラムに参加した産社生を紹介しま
す。第2回目はスポーツ社会専攻2回生の三輪洋平さんです。

<スポーツ社会専攻 2回生 三輪洋平さん>

Q.普段産業社会学部の中でどのようなことに関心を持ち、学び
を進めていますか?

A.現在、特に興味を持って学んでいるのが「地域とスポーツ」に
ついてです。プロスポーツはどういったマネジメントをすることで、
ホームタウンにどのような効果をもたらすか、などを深く追求して
いきたいです。

Q.本研修プログラムに参加しようと思ったきっかけはなんですか?
A.アメリカではスポーツが生活の一部になっています。こんなにも
人々が熱中しているのはなぜか、その答えを自分の目で確かめ、
現地の雰囲気を体感したいと思い参加を決めました。

Q.本研修プログラムへの参加を通して身についたこと、勉強に
なったと思うことは何ですか?

A.この研修プログラムに参加したことで、勉強に対する意識が
変わりました。今までは受け身の姿勢でしたが、積極的に自分の
意見を述べようと思えるようになりました。これは、周りの学生たち
の影響が大きく、グループで様々な意見を出し合い意見交換する
中で身についたことだと感じています。


※毎日出される英語の課題では、自分の意見を英語で述べることが
求められます。大変な課題ですが、毎晩他の参加学生と教えあい、
意見交換を重ねることで進めていくことができました。

Q.日本とアメリカとの違いで特に印象に残っていることはありますか?
A.アメリカは日本よりスポーツに触れ合える機会が多いように思い
ました。例えば、大学内にスポーツ施設が充実しているなどスポーツ
が非常に身近にあります。またバスケットボール観戦をした際、ハー
フタイムにはチーム専属のダンサーがパフォーマンスを披露したり、
チームTシャツを配布したりと観客を楽しませる工夫が見られました。


※このプログラムでは、ツーリズムの一環として現地の人たちが楽しむ
サーフィンやカヤックなどのマリンスポーツも実際に体験します。
また、プロスポーツの試合観戦なども実際に行うことにより、「する」、
「みる」両方のスポーツについて、現地のスポーツを肌で感じる機会が
ありました。

Q.本研修プログラムでの経験を、今後の産業社会学部での学びや将来
の進路にどう活かしていきたいですか?

A.今後は、講義を聞いているだけではなく主体性を持って行動して
いきたいと思います。本研修プログラムに参加していなければ、この
ような考えには至らなかったと思うので、参加したことには本当に大
きな意味があると思います。そして、将来的にはスポーツに関わるイ
ベント企画や運営に携わりたいと考えています。少なからず、今回の
研修プログラムで培った知識は将来必ず役立つと思っています。

Q.来年、本研修プログラムへの参加を考えている方へ一言お願いします!
A.参加して後悔することはないプログラムです。今、何をやって良い
かわからない、目標がないという人にもぜひ参加してほしいと思います。
何かのきっかけや、やりたいことが見つかるかもしれません。課題など
大変なこともありますが、それ以上に自分自身の成長に繋がる、そんな
研修プログラムです。

子ども社会専攻企画「子どもの広場2013」のプレ企画が実施されました!

Posted on 2013.10.22

10月17日、存心館において、東京大学大学院 情報学環 特任助教
の森秀樹先生による「ワークショップを学ぶワークショップ」と題した
特別講義が行われました。
この講義は、地域の子どもたちとの交流を目的とする“子ども社会
専攻企画「子どもの広場2013」”(11月23日開催予定)に先立って、
専攻の1回生を中心に学びの機会を提供するプレ企画として実施
されたものです。
特に、ワークショップ(体験型の学び)について、その楽しさ、参加者へ
の関わり方、企画デザインのあり方を考えてもらおうと企画されました。


講師の森先生は、株式会社セガ、マサチューセッツ工科大学
メディアラボ客員研究員、株式会社CSK(現SCSK)、大阪大学
大学院人間科学研究科助教を経て現職に就かれ、新しい創造
的な学びのための環境やツールの研究を続けられている方です。
学校内外での教育として、近年注目されている「ワークショップ」
に関する専門家で、学校でも多くの実践経験を持っておられます。

<森 秀樹 先生>

講義は、「ワークショップとは?」という問いについて、小学校での
プログラミングやロボット製作など、体験型の学びの実践例を交え
たお話から始まりました。そして、その楽しさを体験すべく、2~3人
が1グループになって、実際にワークショップを行いました。今回は、
「モーターを使って、光ったり、音が鳴ったり、動いたりする作品を
つくること」がテーマでした。LEGO、LED、折り紙、カラーモールなど
を用いて、どのグループも森先生のアドバイスどおり“真剣に楽しみ
ながら”作品づくりに取り組んでいました。




ワークショップ後は、作品を発表したり、活動中の写真を見たりしな
がら振り返りをして、参加者としての楽しみとともに、実施者としての
ポイントも考えました。最後は、森先生から、ワークショップを支える
学習観として、マサチューセッツ工科大学での研究開発のコンセプト、
実際にワークショップを実施するときの企画方法などをお話しいただ
きました。専攻企画や自主活動の運営力の向上にとどまらず、これ
からの教育や学びに対する考えの深化につながることが期待される
講義となりました。

2013年度 短期留学プログラムが開講されました!~Vol.1~

Posted on 2013.10.18

産業社会学部では、昨年に引き続き、スポーツを中心とした海外
短期研修プログラムが実施されました。8月に2週間程度で実施する
本研修プログラムは、サンディエゴ州立大学での講義とアリゾナ州
フェニックス近郊でのフィールドトリップを通じて、スポーツとエ
コツーリズム、スポーツと都市開発、地域社会におけるスポーツ産
業の役割等、全専攻に関わる内容を学術的かつ体験的に学びます。
今回から3回に渡り、本研修プログラムに参加した産社生を紹介します。
第1回目はメディア社会専攻2回生の北﨑優希さんです。

<メディア社会専攻 2回生 北﨑優希さん>

Q.普段産業社会学部の中でどのようなことに関心を持ち、学びを進め
ていますか?

A.私はメディア(広告やテレビ)に関わること、その中でも特に
メディアとスポーツに関連づいた分野に興味関心を持っています。
例えば、マーケティングの面から言えば、SNSを活用してプロスポーツ
の情報発信をしていくことで、日本のスポーツに今後どのような影響を
与えるのか、という点などに着目し学びを進めています。

Q.本研修プログラムに参加しようと思ったきっかけはなんですか?
A.本研修プログラムは、スポーツに限らず多方面から様々なこと
(メディアに関すること福祉に関すること等)を学べるところに魅力を
感じました。産業社会学部の学びと密接に関わるスポーツの現状を
追及したかったことも参加を決めた理由のひとつです。

Q.本研修プログラムへの参加を通して身についたこと、勉強になったと
思うことは何ですか?

A.アメリカでは、スポーツを様々な面から発展させようという取り組み
が見受けられます。スタジアムでは、ただ単にスポーツを楽しむためだけ
でなく、観客が喜ぶようなイベント等も実施されており、エンタテインメント
の要素を取り入れた工夫が施されていることが印象的でした。また街全
体を活性化させるため、スタジアムの周りには商業施設等も充実しており、
相乗効果をうまく生み出していると感じました。
アメリカで学んだスポーツの文化は、今後の学びに必ず活かすことができ
ると感じています。


〈私たちが訪問した女子プロバスケットボールチームでは、試合開始前
のウォーミングアップを間近で見させてもらった上に選手と一緒に記念
撮影をさせてもらいました。このように、アメリカのスポーツチームは観
客を楽しませることを常に意識してくれている様子が随所に見られました。〉


Q.日本とアメリカとの違いで特に印象に残っていることはありますか?

A.私が一番印象に残っていることは、アメリカと日本ではスポーツに対
する捉え方が違うことです。というのも、アメリカのプロスポーツ界では、
チーム内での格差が生まれないよう徹底されています。これは、サラリー
キャップ制度によるもので、日本にはまだ根付いていない文化です。また、
スポーツを通じて「特別な体験を提供したい」という現地の方々の思いを
感じ取ることができました。

※サラリーキャップ制度とは、プロスポーツチームが所属する全ての選手
の年俸の総額を毎年一定の上限金額を設けて規定する制度です。スポ
ーツの分野、またはリーグの違いによって詳細は様々です。

Q.本研修プログラムでの経験を、今後の産業社会学部での学びや将来の
進路にどう活かしていきたいですか?

A.実際に現地に足を運んだことで、今後、日本のプロスポーツを発展
させるためにはどうすれば良いのか、自身の視点で考えるようになりま
した。日本の強みや弱みを多角的に分析し、これからの学びに活かして
いきたいと思います。今はまだ将来の進路は漠然としていますが、スポ
ーツやメディアに関わっていく中でこれから進む道を見出していければ
と思います。

Q.来年、本研修プログラムへの参加を考えている方へ一言お願いします!
A.少しでも興味を持っていれば、ぜひ参加してみてください!現地で
学ぶことはもちろんですが、事前・事後研修などでも様々な知識を身に
つけることができます。私自身、本当に貴重な経験をすることができた
と感じています。学生の間にしかできないことに自ら積極的にチャレン
ジしてください!


2013年度後期「デジタル/コンテンツ文化・産業論Ⅱ」第2回講義

Posted on 2013.10.15

今年で開設10年目を迎える音楽関連団体共同寄附講座「デジタル
/コンテンツ文化・産業論」は、一般社団法人コンサートプロモー
ターズ協会、一般社団法人日本音楽出版社協会、公益社団法人
日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センターの3団体
の寄附により運営が成り立つ講座で、音楽評論家の反畑誠一客員
教授のコーディネートによって、コンテンツ産業界の最前線で活躍
されている諸氏をゲスト講師として招聘するリレー形式の授業です。
この科目では、デジタル化とインターネットがもたらした文化・産業
の構造変化を多角的に現状分析・認識し、次世代の方向性を研究
することを課題としており、コンテンツビジネスやエンタテインメント
ビジネスに関心を持つ定員400名の学生が受講しています。

10月4日(金)に行われた第2回講義では、音楽プロデューサー、
ベースプレイヤーとして、数多くのアーティストのプロデュースや
アレンジを手掛ける亀田誠治氏をお招きし、「“亀の恩返し2013”
物語」をテーマに講義が行われました。当日は当講座2回目となる
ニコニコ生放送による講義全編の生配信が実施されました。

<亀田誠治先生 音楽プロデューサー>

講義では、「想いをかたちにすること」の大切さと、「想い」と「デジ
タルコンテンツ」の関係性について、今までの「ありがとう」の気持
ちが込められたライブイベント「亀の恩返し2013」が実現するまで
の道のりを題材に、裏話を交えながら楽しくお話しいただきました。
武道館での開催、手書きの手紙による広報、ロゴデザイン、ステー
ジ構想などに込められた亀田氏の一つ一つの「想い」に学生は感銘
を受けるとともに、想いや夢を持って諦めずに行動することが大事で
あることを痛感した様子でした。「想い」は「最高のアナログコンテンツ」
であり、「デジタルコンテンツを動かすエンジン」であると言及し、デジ
タル時代において「想い」を持つことの大切さや、そこから繋がりや
出会い、チャンスが生まれることを示しました。また、「人の背中を
押す存在」である音楽の持つ力や魅力についても言及し、音楽に
対する熱い想いを伝えました。


最後には、「君のエンジョイがみんなのジョイを生む」「どのような
仕事にも意味があり、その場を一生懸命楽しんで取り組むことが
大事であり、周りに良い波動を生む」とメッセージを残し、人生に
おいて大切な考え方も示していただきました。


『137億年の歴史』クリストファー・ロイド氏講演会東日本大震災が地球史の見方を変えた

Posted on 2013.10.10

9月27日、メディア社会専攻企画としてイギリスの作家で、地球
環境と限り在る地球の存在について文理総合の観点で執筆された
『137億年の物語』(What on Earth Happened)の著者である
クリストファー・ロイド氏による講演会が開かれました。
講演は「137億年の果てで母なる地球と人類の未来を考える」と題
して行なわれ、会場となった創思館カンファレンスルームには、
メディア社会専攻および他専攻の学生および教職員50名が集まり、
ロイド氏の講演に耳を傾けていました。

<講演会の様子>

ロイド氏は、1968年生まれで、ケンブリッジ大学を卒業後、
『サンデー・タイムズ』(The Sunday Times)に勤務。テクノロジー担当
編集者を経て、2000年には、体全体を使ってバーチャルな世界に
入り込んで体感できる学習システムを開発する
Immersive Education in Oxfordの最高経営責任者でもあります。

<クリストファー・ロイド氏>

その後、2006年から作家活動を開始し、2010年には自ら出版会社を
立ち上げ、現在は執筆活動とともに、世界各地での精力的な講演活
動を行なっています。
今回は、9月30日から10月1日にかけ、朝日新聞社主催の「地球環境
フォーラム」(開催地:東京)での講演で来日し、これを前に立命館
大学での講演が実現したものです。
ロイド氏の講演は、『137億年の物語』に沿って行なわれましたが、
著書は、科学事典と歴史書をひとつにしたような内容で、宇宙誕生
のビッグバンから2011年の3.11東日本大震災までの人類の歴史
が網羅されています。


ロイド氏は、東日本大震災が発生したことから、2012年11月に直接
福島県の被災地を訪問し、住民を見舞ったそうで、この経験を通じて、
著書の最後部分を書き換えたそうです。地球の歴史を考える中で、
この大震災が占める位置づけがいかに大きいものだったかを講演の
中でも指摘していました。
ロイド氏は、宇宙のビッグバンから生命が誕生し、脳が人類・生物の
行動にどのように作用するのかなどを説明したり、人間の脳のメカニ
ズムを紐解いた上で、人はどのように学べばよいかについて、面白く
かつ明確に解説したりして、参加者の知的な興味・関心を高めてくれ
ました。


参加者からは、「ロイドさんは、地球史、脳のメカニズムを研究され
たからこそ、自然の力、文明の力という視点で、震災を見ることがで
きるのだと思います。私は震災を経験した身です。自分の考えは感
情論に過ぎないのではないかと思う節もありますが、経験した身だか
らこその価値観を大切にしてゆきたいと思いました」「詳細ばかりで
はなく、大局的な視点をもっていきたいと思いました」などの感想が
ありました。
ロイド氏は、震災後の日本には、政治的なリーダーシップが必要、
社会は短期的・長期的な視野で復興に立ち向かうことが重要、そして
震災を経験した日本だからこそ、これまで技術立国として世界に誇っ
た日本の真価が、特に新エネルギー開発において発揮されると信じて
いると話しています。
講演の最後では、参加者と一緒に壇上で和やかに記念写真を撮る
光景もみられました。ロイド氏が京都を訪れたのは、今回が初めて
でしたが、とても京都に好印象を持ったようで、是非また訪れたいと
話していました。

<全体写真>

文責:BEN


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