マニラへの企業調査旅行:研究の更なる発展と就活を念頭において

Posted on 2016.09.20

去る9月12日(月)~15日(木)の4日間に渡り,3回生
専門演習・江口ゼミでは,ゼミでの学びのテーマである,
国際社会・経済の比較研究の一環として,フィリピン・
マニラに所在する現地企業を対象としたヒアリング調査
を8ヵ所で実施しましたので,ご報告致します。
 参加者は,訪問国の決定に始まり,調査先の選定と依
頼,そして訪問先での質問項目の作成に至る一連の作業
を,主体的に準備しました。加えて,滞在期間中には,
大学フィリピン校友会の方と交流する機会にも恵まれ,
今後の就活に向けて,海外で住むこと・働くこと,そし
て,その心構えなどを諸先輩から直接聞かせても頂きま
した。


12日:現地でご活躍される校友会の諸先輩と共に


14日:KDDI Philippines Cooperationにて現地で働く方々と


15日:SMBCマニラ支店にて

以下は,参加者の生の感想です。
「実際に企業の方とお話することで,日本では知りえない
情報を得ることができたと思います。また,(海外の)
現地で働くとはどういうことかについて肌で感じることが
できました。」

「実際にその企業に足を運ぶことで,(各社の)社風を
感じることができ,またさまざまなジャンルの業種につ
いて知ることができたことは,今後,就活をするうえで
も役立つと思います。」

「この時期に行なうことで(将来)海外勤務を希望する
学生にとっては,実際に生の声を知り,学ぶことができ
る研修だと思う。」

「短期間でたくさんの企業に訪問することができて良い
経験になりました。」

「事前に訪問先の企業について調べておくことが大切だ
と思います。下準備は大切です。」

 この様に,参加者には,実際に海外に出かけることで,
今後の研究の掘り下げや,人生・キャリアについても真
剣に考える時間になった様です。引率教員としては,今
回の経験を,各自何らかの形で残りの大学生活に役立て
て,一層成長した姿を見ることを楽しみにしています。
そして,最後になりましたが,今回の学生の調査・訪問
を快くお引き受け頂いた,写真の2ヵ所ならびに,順不同
に,伊藤忠商事,豊田通商,H.I.S.マニラ支店,全日本
空輸,NEMOTO Travel and Foods ,そしてBROTHER
International Cooperation Philippinesの方々には,
改めて一言御礼を申し上げる次第です。

文責/担当教員:江口友朗・現代社会専攻准教授


第1回スポーツ社会専攻企画講演会:企業のCSRとしてのスポーツ支援活動

Posted on 2016.08.03

8月入り学生たちは前期定期試験を終えて、夏休みに入りました。
スポーツ社会専攻では、ちょうど1カ月前の6月30日(木)以学館
1号ホールにて、第1回専攻企画講演会を開催しました。今回は、
大阪ガス株式会社 近畿圏部事業開発室 健康なまちづくりプロジェ
クト室長 石井 智 氏をお招きし、「企業のCSRとしてのスポー
ツ支援活動」をテーマとしたお話を伺う機会に恵まれました。ス
ポーツ社会専攻企画講演会は例年複数回行われていますが、その
いずれもが産業社会学部学生全員に門戸を開いています。ですの
で、今回もスポーツ社会専攻1年生の基礎演習4クラスを中心に多
くの学生が集まりました。今回の企画の背景には、学生の多くが
将来、企業への就職を希望していること、特にスポーツ社会専攻
の学生は、スポーツに関連した仕事に興味を示していることがあ
ります。企業の第一線で活躍する方からの実践的なお話は、今日
的な企業とスポーツの関係を学ぶ貴重な機会になっています。



講師の石井氏からは、冒頭に少子高齢化に伴う人口減少やイギリ
スのEU離脱決定の影響など、企業を取り巻く環境の変化が述べら
れ、企業のスポーツ支援も近年の課題に沿った意義を再定義する
時期にあることが伝えられました。ここでは、企業のCSR
(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)が、
これまでのような単なる競技「支援」から脱却し、スポーツ支援
活動を「企業戦略遂行の資源」として位置付けることが重要にな
ることを指摘されました。特に大阪ガスは、広域な地域住民が顧
客であることから、企業が地域住民とともに地域コミュニティを
再定義することによりCSV(共有価値の創造:経済価値と社会価
値の向上を目指す取り組み)を目指していることが伝えられまし
た。その具体例として、地域住民を巻き込んだ「まちづくり」事
業や大阪ガス陸上部所属の朝原宣治氏を中心としたスポーツクラ
ブやアスリートネットワークの活動を紹介くださいました。
講演会を終えた学生からは、「少子高齢化社会では、定年後の健
康や青少年育成が課題となっていること、課題を解決するために
はスポーツ活動の実践を促すような仕組みづくりが必要であるこ
とがよく分かりました」「地域貢献策としての具体例が興味深かっ
た」「トップアスリートに指導してもらえる魅力が伝わった」
「まちづくりの対象となる地域を歴史的に紐解くことにより地域
のDNAに即した事業を住民と一緒に考えていく過程が大切であるこ
とが印象に残っています」との感想がありました。
石井氏は、学生の就職活動へのアドバイスをCSVのプロセスをあて
はめ「自分自身の経験から自己分析を行い、会社に貢献できるこ
とに繋げてアピールすることが大切」と加えられました。夏休み
期間、学生たちがそれぞれ与えられた時間を有意義に過ごすこと
の大切さを考えつつ、卒業後のキャリアについて考えるきっかけ
になればと思っています。



文責:スポーツ社会専攻 金山千広 教授

2016年度 西園寺育英奨学金給付証書授与式

Posted on 2016.08.01

立命館大学では2000年度から「学生が主体的に
学び、成長すること」を目的に、正課における
成績優秀者に奨学金を支給する「西園寺育英奨
学金」制度を設けています。
産業社会学部からは54名が2016年度の奨学生と
して選ばれ、7月8日に開催された西園寺育英奨
学金給付証書授与式に出席しました。



まず、以学館31号で行われた学部授与式では、
景井充副学部長より開式の辞が述べられ、有賀
郁敏学部長より祝辞をいただきました。
その後、産業社会学部を代表してメディア社会
専攻4回生の山本勇気さんが証書を受け取り、
代表謝辞を述べました。謝辞の中で山本さんは、
3回生での他学部受講で脳の仕組みに興味を持た
れ、入学当初のメディアと社会の関わりを研究
したいという気持ちから、今なお解明されてい
ない脳について、自らの手で発見したいという
新たな目標を述べられました。また、周りの勉
強熱心な学生と切磋琢磨しながら産社で学べた
ことへの感謝の意を表していました。



最後には学年ごとに記念撮影も行い、和やかな
雰囲気の中、本年度の西園寺育英奨学金給付証
書授与式は終了しました。


<2回生集合写真>


<3回生集合写真>


<4回生集合写真>

授与式後は、会場を移し、懇談会を実施しました。
懇談会では、各回生から1人ずつ、これまで頑張っ
てきた活動内容、また今後の目標、抱負などを
中心に語っていただきました。
それぞれ専攻も違い、学んでいることも多様で
はありますが、将来のビジョンが明確で、産業
社会学部らしいアクティブな学びを展開してい
る様子が伝わってきました。



奨学生のみなさんが、これまで以上に高い目標
を持ち、一層充実した学生生活を送られること
を大いに期待しています。
おめでとうございます!

文責:産業社会学部事務室



岡本茂樹奨学金資金ご寄付提供者に感謝状

Posted on 2016.07.27

皆さんご存知の通り、岡本茂樹教授は昨年6月26日に
急逝されましたが、ご遺族より、教授のご功績を偲び、
教授のご意思に沿って産業社会学部学生・社会学研究
科院生の教育・研究等諸活動に役立ててほしいと、今
年6月にご寄付を頂きました。その資金をもとに「岡本
茂樹奨学金」を制定し、産業社会学部および社会学研
究科において、優れた業績または功績を収めた学生・
院生に対して奨学金を授与することとなりました。



この度、有賀郁敏学部長が産業社会学部事務長と共に、
ご遺族の岡本三重様とお兄様を訪問し、お礼を申し上
げるとともに感謝状をお渡ししました。
なお、岡本茂樹奨学金の募集要項は後日公開予定です。



文責:産業社会学部事務長 佐々木浩二

スポーツドキュメンタリーの鑑賞:スポーツ社会専攻企画

Posted on 2016.07.25

梅雨も明け、京都に暑い夏が訪れました。この時期、
産業社会学部は定期試験を前に賑わいを増し、新入
生たちも初めての試験を控えて緊張した面持ちをみ
せはじめます。
今回は、こうした1回生に向けておこなったスポーツ
社会専攻の企画をご紹介します。スポーツ社会専攻
では、スポーツの意義や役割を社会や人々の人生と
の関わりから理解し、そこに見られる問題を解決する
という本専攻の特色を実感してもらおうと、さまざま
なプログラムを提供しています。その一つとして、例
年、基礎演習4クラスでおこなっているのが、スポーツ
ドキュメンタリーの鑑賞会です。
今年は、6月2日(木)に以学館1号ホールで、2本の映
像を鑑賞しました。これらは、2020年東京オリンピッ
ク・パラリンピック大会の招致運動がなぜ成功したの
か、またこのメガスポーツイベントはどのように日本
社会を開発し、いかなる問題を生じさせるのかという
テーマを扱うものであり、オリンピック・パラリンピッ
クの光と影を見事に映し出しています。こうした対照
的な内容を選んだ背景には、学生たちにスポーツを多
角的に捉える力を身につけてもらいたい、という私た
ち教員の想いがあります。



ドキュメンタリー映像を終えて、学生からは「このビ
デオを観るまで日本で2020年に開かれる東京オリンピッ
クに、大賛成でした。オリンピックを自国で開催する
ことで、世界の1番を生で観ることができる、経済も発
展する、としか考えていませんでした。でも、会場作
りは、お金もかかりますし、そこに住んでいる人びと
の撤去、自然を破壊することまでにもなってしまいま
す。私はスポーツを観戦することは大好きです。しか
し、ここまで犠牲を出してまで自国でオリンピックを
開催するべきなのか、と疑問に思い始めました」、ま
た「オリンピックは、私たち人間に勇気や感動、元気
をあたえてくれるものですが、それによって生活が大
きく変わってしまう人間がいることを私たちは理解し、
その問題について考えなければならないと思いました」
などの感想が寄せられました。
こうした問題意識や学習意欲が生じることは、学生の
主体的な学びを促進する重要なきっかけであり、後期
セメスターも学生たちの知的好奇心を刺激する企画を
おこなっていきます。

文責:スポーツ社会専攻 松島剛史 准教授

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