教員紹介
FACULTY MEMBERS
子ども社会専攻
相澤 雅文 教授
AIZAWA MASAFUMI
- 専攻
- 子ども社会専攻
- 専門分野
- 集団適応 社会性発達 発達課題
研究テーマ
集団適応に困難のある子どもの社会性発達に関する研究
おすすめ書籍
長谷川眞理子著、『ヒトの原点を考える 進化生物学者の現代社会論100話』、東京大学出版会、2023
自然人類学という学問分野に関心をもっています。自然人類学は、私たちヒトという生物がどのように進化してきたかを探る、生物学の一分野とされています。近年、発達課題のある子どもたちが増加しているとのことが話題に上ります。100年前と現代のヒトが、どう違っているのかということが関心の糸口です。
ダニエル・ゴールマン著(土屋京子・訳)、『EQ こころの知能指数』、講談社、1996
EQ(Emotional Intelligence Quotient)は、自分や他者の感情を正確に理解し、適切に表現・調整する能力を示す概念です。自己認識、自己統制、共感、人間関係能力といった、学力やIQだけでは測れない人としてのあり方を表す視点の先駆けとなった文献ととらえています。
学生時代の思い出
田舎で育った私は、初めて親元を離れての生活となり。それは不安と期待が入り混じったものでした。慣れない一人暮らしに戸惑いながらも、出会った仲間たちとの交流が大きな支えとなりました。放課後や夜遅くまで語り合い、将来の夢や日々の悩みを分かち合った時間は、かけがえのない思い出となっています(今でもつきあいが続いております)。理科の教師を志していた私は、卒業論文で蚊の生態をテーマに選び、野外での採集やシステアミンという物質の分析を通して、生命の仕組みや自然の不思議に魅了されました。仲間との出会いや大学で学んだ日々は、自ら学ぶ喜びと探究の楽しさを教えてくれました。あの経験が、今の自分の原点として確かに息づいていると感じています。
現在の学問分野に決めた理由
私たち人間はコミュニティの中で連携・協力することで多様な文化を築いてきました。近年、学校現場では、集団生活の中で他者との関わりや社会的ルールの理解に困難を示す子どもが増加していると言われています。こうした背景には、発達特性のみならず生活環境の変化など、複合的な要因が存在しています。私は、学校コンサルテーションや支援チームの一員としての仕事に携わる中で、「集団適応の困難さ」を適切に理解し、社会性発達を支える理論と実践の連動が重要であると考えました。特に、集団適応が困難であることは、自己肯定感の低下や、孤立など将来の社会生活にも大きく影響することです。こうした課題意識から、子どもたちの社会性発達に着目し、行動特性や対人スキル、環境要因などを多面的に検討し支援の糸口を見つけ、アプローチすることが大切と考えたことが理由です。