教員紹介

FACULTY MEMBERS

現代社会専攻

江口 友朗 教授
EGUCHI TOMOAKI

専攻
現代社会専攻
専門分野
経済学の思考方法(経済学史)と理論・分析(制度の経済学)
研究者学術情報データベース

研究テーマ

タイなど東南アジア諸国の人々での間での金銭的な違い(例えば、貧困や所得格差など)に関する調査と、世界中の人々が物質的に豊かかつ幸せに暮らしていくために必要な持続可能な社会経済システムの検討:各国の制度や政策をてがかりにして

おすすめ書籍

私の20代までの時期は、今と異なり、携帯電話がないか出始めの時期、web検索も始まった時期でしたから、暇つぶしと言えば、もっぱら、読書以外にありませんでした。そうした(現代の感覚では)情報が閉ざされた中で、若き自分の未来や人生に希望や夢を描きつつ、あれこれと思いを巡らせ乱読していた頃に印象に残る(皆さんにとっては)単なる「古典」にしか写るかも知れぬ、偉人らのお話を数冊挙げておきたいと思います。時代は変われども、真に良き教え・生き方はさして変わらぬという個人的な思いを添えつつ、そして、皆さん自身の人生を考える上での何らかの琴線に触れることも願いつつ。いずれも現在でも容易に入手可能なものです。

(1) 湯川秀樹『旅人:ある物理学者の回想』(角川ソフィア文庫)
(2) 小澤征爾『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫)
(3) マザーテレサ『生命あるすべてのものに』(講談社現代新書)
(4) アンネフランク『増補新訂版アンネの日記』(文春文庫)

学生時代の思い出

私自身は経済学部出身ですが、受験校だったことや数学が不出来であったため、基本的に文系学部しか選択肢はなきものの、大学進学まで、特に「これ」を絶対にやりたいということもなく、偏差値と入りやすさのみで決めただけした。だから、私は、入学後に、ようやく高校での「勉強」と、大学での「研究」との違いや面白さ、そして奥深さを各種講義などで体感し、ようやく学びの内容を次第に決めっていった様な、そんな学生でした。同時に、高校時代までとは異なり、学びの内容や時間の過ごし方など、多くの「自由」が大きく増えたので、学びでは、多少でも興味・関心を持てば、文学部の者と共に短期留学したり、法学部で国際法を聴講したりと、他学部でも貪欲に学んでいた記憶もぼんやりとあります。加えて、ほぼ毎日のバイト、平日の国内外への度々の旅行、先輩らとの日本酒会の開催などの遊びで、ほぼ毎日のスケジュールは埋まっていました(笑)

現在の学問分野に決めた理由

4年生の就活シーズンまでは、周囲と共に完全に民間就職希望であり、大学院進学は毛頭考えていませんでした。現在の仕事に入るきっかけになったのは、バブル崩壊後の不況期で、第一希望であった某企業がその年の新規採用者ゼロの判断を知ったことと、その同時期にたまたま、学部ゼミの先生から大学院進学を勧められていたこと、それ以外の何者でもありません(笑)同時に、それまでに当時はまだ発展途上にあった、タイ、マレーシア、カンボジア、ミャンマーなどを気ままに旅する中で個人的に体感した人々の「貧しさ」と、経済学では比較的有名な欧米を主対象に展開していた制度・政策の変化・類型の理論をゼミで学んでいたこともあり、この学術的アプローチや根拠に基づいて社会を説明することで、私の眼前に広がる人々が、多少なりとも、そして少なくても物質的には豊かな生活を実現する道を考えることが出来るのではないかと考えだしたことが、今日の研究主題を決める上でのきっかけです。そして以後、今日まで、その思いを抱いきつつ研究を仕事にしています。
教員一覧へ戻る