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2009年度 研究会一覧

グローバル化とアジアの観光

2009年度の総括

過去3年間取り組んできた「貧困の文化と観光研究」(立命館大学人文科学研究所学内公募型プロジェクト研究)を継承し、「アジアのツーリズム空間の生成過程とトランスナショナルな人の移動に関する学際的総合的研究」を研究課題として2009年度より開始された。本プロジェクトでは、研究集会を3回、国際ワークショップの開催を節目にしながら、主にアジア各地域でのツーリズム現象およびそれにかかわる人の移動とツーリズム空間・ツーリズムスケープの生成過程などについて検討を行ってきた。

タイ、マレーシアからの研究者を招聘しての国際ワークショップは、11月7日(土)・8日(日)、開催された。7日には衣笠キャンパスにおいて"Production of Tourism Space and Interface between Local People, Foreign Tourists and Foreign Workers: Comparative Studies on Asian Countries"と題するセミナーを開催。タイ、マレーシア、ブータン、日本(別府)におけるツーリズムの現況について報告と討議を行った。8日には京都市内および琵琶湖沿岸域(近江八幡市)においてエクスカーションを実施し、ツーリズムの実態について視察・現地討議を行った。このほか、今後のアジアにおけるツーリズム研究のプラットフォーム構築に関する意見交換を行った。

こうした研究活動を通じて、(1)現代の(オルタナティブ)ツーリズムにおいて、ホームスティプログラムやエコツーリズムを伴うコミュニティ・ベースト・ツーリズムの有効性が確認された。(2)国際ワークショップの開催を通じて、アジアにおけるツーリズム研究のプラットフォーム構築に向けた取り組みが具体化されつつある。

2009年度における主な研究成果の刊行状況は以下のとおりである。
(1)藤巻正己・江口信清編著『グローバル化とアジアの観光』ナカニシヤ出版2009年5月
(2)江口信清・藤巻正己編著『貧困の超克とツーリズム』明石書店、2010年3月
(3)『立命館大学人文科学研究所紀要』No.95(2010年3月)所収「小特集 東南アジアの経済振興・ツーリズム」4編の論考
(4)Journal of Ritsumeikan Social Sciences and Humanities, No.2(March, 2010)の特集"Special Issue: Tourism in Asia; Trends and Challenges", 所収の8編の論考

研究代表者:藤巻 正己(文学部教授)

開催日時 2009年12月26日(土)15:30~17:30 第1研究会室(学而館2F)
テーマ 『ホームステイの人類学的研究-ホームステイ組織EILの形成と展開』
『日本におけるホームステイの誕生とその発展経過、アジアの国への展開』
報告者(所属) 山口 隆子(神戸大学大学院総合人間科学研究科)

報告要旨

<公開国際ワークショップ>
アジアにおけるツーリズム空間の生産と
地元民-外国人労働者-外国人ツーリストが織り成すインターフェース
開催日時 2009年11月7日(土)10:30~16:30 末川記念会館第3会議室
報告内容 Ⅰ.午前の部
【報告1】 「大分県・別府を訪れる外国人ツーリストの動向」
ハン・ジホ、四本幸夫(立命館アジア太平洋大学)

【報告2】 「地方の観光開発への地元社会の参加と社会資本:タイ南部サムイ島の漁村を事例として」
ガンナパ・ポンポーンラット(マヒドン大学)

Ⅱ.午後の部
【報告3】 「インド・ヒマラヤにおけるホームステイ」
デヴィッド・ピーティ(立命館大学)

【報告4】 「マレーシアにおけるホームステイプログラムとコミュニティの発展」
ヤハヤ・イブラヒム(トレンガヌ・マレーシア大学)

Ⅲ.総合討論 

報告要旨

開催日時 2009年6月27日(土)16:30~18:00 第2研究会室(学而館2F)
テーマ 「アジアの国際労働力移動 ─東南アジアの状況を中心に─」
報告者(所属) 石井 由香(立命館アジア太平洋大学教授)

報告要旨

開催日時 2009年6月6日(土)16:30~18:00 第2研究会室(学而館2F)
テーマ (1)今後の研究活動について
(2)「インドネシア・バリ州におけるエコツーリズム」
報告者(所属) (2)井澤 友美(立命館大学大学院国際関係学研究科後期課程)

報告要旨

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