概要
　生命科学研究科 博士課程前期課程２回生の木村聖哉さん（高分子材料化学研究室）が、第67回高分子討論会(＊)において、高分子学会広報委員会パブリシティ賞を受賞しました。

　高分子学会広報委員会パブリシティ賞は、その発表内容が学術、技術、又は産業の発展に寄与するものであり、対外的に発表するにふさわしいと当委員会で認められたものに授与される賞です。討論会に先立って審査はなされ、受賞した講演についてプレスリリースが行われました。
(＊)2018年 9月12日(水)～14日(金)で北海道大学で開催予定でしたが、9月6日（木）に発生した北海道胆振東部地震の影響により中止となっています。

研究成果の概要
　引張、曲げ、圧縮などの変形を、色の変化として可視化できるゴムフィルムの開発に成功しました。極薄・柔軟であるため、貼るだけで、基材の特性に影響を与えることなく応力やひずみの空間分布を目視できるものです。フィルム表面は医療・食品分野でも使用される安全素材でできているので身体に直接貼り付けることができ、運動に伴う筋肉の動き方、力のかかり方をとらえてアスリートのトレーニングをサポートすることができます。また，ロボットに貼り付け動作を制御するセンサーとして利用することもでき、プラスチックだけで作られるソフトロボットの実現が可能となるものです。

受賞者コメント
　この度はパブリシティ賞という、大変名誉ある賞を頂きまして大変光栄に思います。受賞に際しまして、ご指導ご鞭撻を賜りました、堤治先生、久野恭平先生、東京工業大学の宍戸厚先生、赤松範久先生、また、堤研究室、宍戸研究室の皆様に心から感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、より一層の努力を重ねていきたいと存じます。