Voices for future leaders修了生紹介

3期生

加藤 学

加藤 学Kato Satoru

サッポロビール株式会社
品質保証部 部長

  • 品質保証部 グループリーダー
  • 品質保証部 部長

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

一年間のカリキュラムを通じて、多種多様な知識や価値観が身に付きました。幅広くかつ時には深く、多くのことを講義や仲間とのディスカッションにより学びました。
それ以上に、自分がこれから生きていくうえでの姿勢・考え方・行動を磨くことができました。代表的なことを3点挙げます。

  1. 時間の創出力が身に付きました
    • 指定文献を読み解きレポートを作成し、講義を受ける。日常業務と並立しながらこのサイクルをこなすことにより、時間を創出する力が身に付きました。
    • スケジュールを3日ないし1週間単位で考えて行動するようになり、1日単位で考えるより、効率的に時間を使うようになりました。
  2. 実践することの大切さを認識しました
    • 企業トップの著名な方から学ぶ機会がたくさんありました。それらの方が著書に書いておられること、講義で話をされたことは「知っていること、聞いたことがあること」が大半でした。
    • しかし、何かを成し遂げトップの地位に立たれた方は、それらを「やりきっている」「継続している」ことがわかりました。これは、学んだとともに今後の自身の課題と認識しました。
  3. 無知の知、温故知新、ダイバーシティを意識するようになりました
    • 知らないことが世の中にはたくさんあることを知り、新しいこと、創造的なことを生みだすためにも、過去の知見等をしっかりと学ぶことが大切であることを学びました。
    • これまでに自分は視野が狭く、自分中心の判断軸で行動していましたが、多種多様な価値観や基準があることを認識し行動するようになりました。

そのような中で最も大きな収穫は、「中途半端で終わることなく、徹底してやり抜く経験をしたこと。それによって得られた自信」を得たことであると感じています。正直、西園寺塾と仕事を両立させることは大変でした。しかし、やりきった時の達成感・爽快感は何とも言えないもので、この経験は宝物です。
それともうひとつ、謙虚になれたと思います。すばらしい講師や優秀な塾生の皆さんに囲まれ、それまでの自分の実力不足を痛感しました。会社にいるときには「自分は仕事ができる」と少々天狗になっていましたが、その鼻っ柱をへし折られました(笑)。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

講義も、フィールドワークも、西園寺塾における出来事はすべて印象深いもので、毎回のことが今でも記憶にしっかりと残っています。ここでは敢えて2点に絞って述べます。

  1. 大田 嘉仁(京セラ株式会社 取締役執行役員常務 京セラコミュニケーションシステム株式会社 代表取締役会長 <役職は当時>)講師の講義
    • JAL再生の成功要因は関係した方々の努力をはじめ多々あると思いますが、根幹は「当たり前のことをきちんとやる(やり続ける、やりきる)」ことであったということが心に響きました。
    • 講義の内容もさることながら、大田先生の実直なお人柄に「自分もあのようにありたい」と思いました。また、懇親会の席上でJALにおけるお仕事の苦労話をお聞きし(ご本人は苦労話とはおっしゃいませんでしたが)、「自分の仕事に対する姿勢はまだまだ甘い」と痛感しました。
  2. 開沼 博(立命館大学 衣笠総合研究機構 准教授・福島大学客員研究員)講師の講義と福島フィールドワーク
    • 震災後東北地方の企業の仕事を何度か請け負ってきたこと、ボランティア活動で福島県を何度か訪問していたことなど、公私において「福島県の今」が気になっていました。
    • 講師は現場・現地に密着し自ら体験されたことを、わかりやすく整理して説明してくださり、「福島県の今」の課題を知るとともに、安心しても良いこともあるのだと分かったことが嬉しかったです。また、それらをフィールドワークで体感することができたことも貴重な経験となり忘れられないものです。
    • 科学について考える機会になったことも良かったです。科学が発達した現代では「なんでも科学で解決できる社会」を生きていると勘違いしがちですが、実際は「科学で解決できない不条理なもの」を様々に抱えて生きている、ことを知ることができました。

今後の夢や目標を教えてください。

世の中のため、人のためになりたい、自分の存在が誰かの役に立っていることを実感できる生き方をしたいと考えています。
食にかかわる仕事をする者として「食べたい時に食べたいものを、何の心配もすることなく、食べることができる」、すなわち「安全なものを安心して食べることができる」社会の実現に貢献したいと思っています。


未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。

絶対にすばらしい経験ができる!ということです。
慣れるまで、そして慣れてからも通常業務の都合によっては相当しんどいこともあると思います。
でも、その辛さも含めて、すばらしい経験になります。
職場のみんなのフォローのありがたさも身に沁みます。感謝の気持ちを持ちつつも、一人でやりぬく気概を持って頑張ってください。
なお、入塾(学ぶ)にあたっては、自分なりにしっかりと目的・目標を定め、一年間を有意義に過ごしてください。「何を学ぶのか」「どう学ぶか」「誰と学ぶのか」等々、ターゲットを明確にし、しっかりとした成果物を得られることを期待しています。