Voices for future leaders修了生紹介

3期生

木内 麻文

木内 麻文Kiuchi Asafumi

株式会社内田洋行
執行役員 ガバメント推進事業部長 兼 自治体ソリューション事業部長

  • 株式会社内田洋行 営業本部 営業統括グループ ガバメント事情推進部 部長
  • 株式会社内田洋行 執行役員 ガバメント推進事業部長 兼 自治体ソリューション事業部長

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

西園寺塾で学んだ2016年度という一年を振り返りますと、「激動の一年」であったといえるかと思います。5月27日にオバマ前大統領が広島を訪れ、これで世界が少しは平和に近づくのではと喜びましたが、一転、6月23日には国民投票の結果、イギリスがEU離脱を決めました。そして、11月8日にはアメリカ大統領選でトランプ大統領の誕生と、まさに世界情勢が一気に混迷を深めた歴史的な一年でした。
西洋を中心に展開されてきた「個人の欲望を最大化するシステム」や「近代資本主義的価値観」だけでは未来が描けないという、西園寺塾の設立趣旨をまさに実感しながら学んだ一年であったといえます。
この一年、西園寺塾で用意された課題に取り組みながら、これまであまり考えることがなかった“世界”を意識するようになったことが自分自身の一番の変化だと思います。私たちの日々の生活やビジネスが常に世界とつながっているということを意識するようになりました。そして、「(より良い)末来を描く」ために自ら何ができるのかについて真剣に考えるようにもなりました。また、社会生活においてもビジネスにおいても「『新たな価値』を創造するリーダーになりたい」ということが自分の目標になりました。そのためには、絶えず勉強することが重要であることにも気づかされました。このような意識変化を持てたことは今後の自分の人生の大きな財産になると思っております。
このような素晴らしいカリキュラムを用意いただいたスタッフの皆様、そしてリアルな現実を熱心に教えていただきました講師の皆様、そして何よりも、たくさんの時間をともに議論した同級生に感謝したいと思います。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

全ての課題・全ての先生の講義が印象に残っています。その場限りにしたくない、後々見直しても思い出せるようにと、毎回の提出レポート作成についつい力が入り、回を重ねるごとに枚数も増え、終わってみれば総ページは200ページを超えました。
見返してみるとどの講義も印象深いものがありますが、その中でも薮中三十二先生の講義が特に印象に残っています。講義の中で、これからの「日本の針路」について、

  1. 日本の理念・外交のかたち→平和国家日本、環境にやさしく、世界の貧困と闘う日本
  2. 日本の強み→高品質国家日本(信頼される日本、文化力・技術力)
  3. 国際世論を味方に→外交世論戦、言いわけでなくポジティブに

という方向性について教えていただきました。そして、講義の最後におっしゃられた「尊敬される“国”になろう」という言葉は、全ての講義の中で一番印象に残った言葉です。
“国”という言葉を、「会社」「組織」「個人」に置き換えても通じる、普遍的な概念・目標になりうるものだと思います。
また、講義全体を通じて「(リアルな)歴史・文化・宗教・経済・自然科学など」を学び、これからの世界において重要となるのは、「多様性(を認めること)と寛容」であると感じた一年でした。

今後の夢や目標を教えてください。

ビジネスにおいては「『新たな価値』を創造するリーダーになること」が目標となりましたが、そのためには、リーダーとして「尊敬される会社」「尊敬される組織」を築いていかなければならないと思っています。そして、その前提として、まず自分自身が個人として「尊敬される人間」になりたいと思っています。

未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。

仕事を抱えながらの課題図書の精読・レポートの作成は厳しいものとなりますが、一年間を終えたとき、「ものの見方」が変わっている自分にきっと気づくと思います。勉強できるという環境を思いっきり楽しんでください。また、一緒に学ぶ同級生は“生涯の友”になります。学生気分も味わいながら精一杯楽しんでいただければと思います。