専修概要

文化情報学専修
デジタル技術を応用して様々な形態の文化を保存・理解・継承・活用・・・さらには新しい文化創生を実現へ
歴史・文化・芸術に関わる文化資源のデジタルアーカイブが急速に進んでいます。
これにより、我々はこれまでとは違う「デジタルヒューマニティーズ」という考え方を導入した新しい研究方法を実現できるようになりました。デジタルヒューマニティーズとは、デジタル技術を研究の基盤ツールとして取り入れ、大規模な情報を駆使して新し知見を得る研究手法です。
本専修では、これを「文化情報学」と称し、専修では様々な形態の文化を保存・理解・継承・活用、さらには実社会との繋がりのなかで新しい文化創生を実現するための研究をしています。
京都という日本を代表する歴史都市の営み、宗教・習俗、文化財・文化遺産から現代のアニメ・ゲームまでを文化資源(文化情報)としてとらえ、さらには海外に流出した日本の文化資源をも対象にして、デジタルアーカイブを基盤にすえて活用・応用することで生れる様々な可能性について、国境や時代という境界を越えた視点で研究を進めます。
本専修では、国内外の著名な博物館や文化遺産保護組織へのインターンシップや、学内の歴史都市防災研究センターやアート・リサーチセンターで実施されている研究プロジェクトに参加し、実践的な研究環境の中で問題意識を持ち、論文をまとめていくという新しいスタイルのカリキュラムを提供しています。
この分野の人材は、大学、研究所のような学術組織だけでなく、図書館、博物館、出版業界、自治体、国際文化団体、さらにはデジタル系企業、文化財アーカイブ企業などから広く求められています。
共同研究室 |
過去の修士論文・博士論文タイトル(例)
修士論文
- 演劇アーカイブ研究:現代演劇を中心とした理論と実践
- 修復・デジタル化により得られる文化財の素材情報の保存と活用
- 近代京都の区画整理事業による市街地変遷に関する研究-京都市北西部地域を中心に-
- 日中企業博物館アーカイブの現状と課題―「西陣織」と「雲錦」を事例とする比較分析―
- 松竹による演劇興行手法に関する研究-中座を中心に-
- デジタル技術を利用した日本文学作品の研究―川端康成作品における直喩表現について―
博士論文
- 異文化間交流における文学翻訳の研究―19世紀後半から20世紀初頭の日本とイギリスにおける「忠臣蔵」受容を題材として
- 京都祇園祭の山鉾行事の存立システムに関する研究-現代都市における祭礼の継承-
- 「奈良八景」からみる歴史的地域情報の成立と変遷ー奈良歴史アーカイブの構築をふまえて
- 自治体映像アーカイブにおける地域振興モデルの理論と実践
- 日本文化資源としてのゲーム関連資料アーカイブ研究