専修概要

ヨーロッパ・イスラーム史専修

ヨーロッパ・イスラーム世界の「過去」と「現在」の間を旅し、「未来」を生きる力をつける

本専修では、ヨーロッパやイスラーム世界と呼ばれる地域の歴史を探求します。これまでに蓄積されてきた先行研究をしっかりと把握・理解したうえで、世界の誰も発見していない新しい知見を一次史料にもとづいて付け加えることができるよう、指導を行っています。研究のフロンティアがまだまだ広がっていますので、明らかにされていないテーマが至る所に転がっています。

本専修には、ヨーロッパの歴史を専門とする教員とイスラーム世界の歴史を専門とする教員の双方がそろっており、大学院生はそれぞれの研究テーマについて、多様な方面からのアドバイスを受けることができます。また、歴史学における方法論や、先行研究や一次史料を読み解く語学力や思考力、論文の執筆方法について、個別に指導しています。

学内では、立命館史学会や立命館大学中東・イスラーム研究センターと連携し、研究成果の発表や交流の機会を設けています。加えて、様々な経験を積むことができるように、学外の研究会や学会への参加を促しています。

前期課程修了後の就職先としては、民間企業・公務員・教員があります。後期課程へ進学し、博士号の取得を目指す人もいます。

過去の修士論文・博士論文タイトル(例)

修士論文

  • 古代エジプトによるヌビア統治が生みだしたもの―ナイル川中流域、上ヌビアのサイを事例に―
  • ビザンツ帝国の中央政府と地方住民―8世紀後半~9世紀前半における小アジアの事例を中心に―
  • マルティヌス5世の教皇選出とメディチ家―人的関係からの考察―
  • 印象派絵画の中に見える時間と空間
  • ダンケルクのバルト海交易と海運業(1680-1789)―フランス王国経済政策の港町への影響―

博士論文

  • 「内国植民地」から「公式植民地」へ―合衆国における「人種マイノリティ改革者」の歴史分析からみた植民地支配の連続性(1883-1916)―
  • 古典考古学者パウル・ヤーコプスタールと「ケルト美術史」の成立―連環する系譜、乖離する方法論-
  • イギリス国民の再編成─ 20世紀末の「ケルト的なもの」に注目した歴史的研究─
  • 古典期アテナイにおける市民と外国人の社会関係―ポリス社会の実像を巡って―
  • メロヴィング朝フランク王国における教会会議の政治的役割―王と司教の交渉の視点から―