陳 引弟さん の VOICE

VOICE

取材時期:2015年

陳 引弟さん 修了生

立命館大学大学院社会学研究科 応用社会学専攻
博士課程後期課程 2013年9月修了
現職
中国内モンゴル師範大学社会学民俗学学部講師
立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員

謝謝!立命館での学びをいま中国で

社会学研究科では、どのようなテーマを研究されましたか。

私の学位論文は「中国大都市における介護福祉専門職養成教育に関する研究─日本の経験と到達点を参考にして─」をテーマとして取組んでまいりました。

本論文は、日本の介護福祉教育の経験と到達点を参考にしながら、中国の遼寧省A市における施設と在宅の要介護高齢者、高齢者施設の介護職員、介護職養成校の実態調査を踏まえ、中国の介護の社会化にともなう介護福祉専門職養成教育の現状と課題を明らかにし、中国大都市における介護福祉専門職教育のカリキュラムと実習教育について検討し、改善案を試みました。

研究を進めていく上でご苦労されたことはありましたか。また、それをどのように乗り越えていかれましたか。

私は留学生として生計を立てることと研究の両立が一番困難でした。奨学金制度のお陰でなんとか乗り越えました。また、留学生にとって住も一つ大きな課題になります。私は友人の紹介で大学から自転車で40分ほどのところから通いましたが、最初はすごく不安でした。

院生時代の研究が、今のお仕事にどのように活かされていますか。

私はいま日本と異なる社会の中で仕事をしていますが、院生時代の研究がとても役に立てます。

具体的にいうと、やはり何よりも研究方法と思考方法を身に付けられたことが母国での大学教育・研究にも活きています。また、日本で勉強した学問に関する理論、知識、技術体系もそのままは使えなくても応用として活かせると実感しております。

いま社会学研究科で学び研究する院生たちに、なにかアドバイスがありましたらお願いします。

院生時代はいつも締切に追われる生活を送らざるを得ませんが、ぜひ一人だけではなく、いろんな仲間を作ってください。

最後に大学に対しては是非、大学院生の留学生会を作ってほしいです。学部生はありますが、ニーズが大きく異なってますので、ぜひ検討していただければ大学にとってもいいことになると思います。