取材時期:2016年
一井 崇さん 修了生
応用社会学専攻
博士課程後期課程1回生
博士課程後期課程1回生
研究の世界に入る前の約11年間、私は旅行会社に勤務していました。公私にわたり世界各地を訪れる中で、様々な文化や社会的背景をもつ人々に出会うことができました。また、社業を通じて社会で生きていくために必要な多くのことを学ばせてもらいました。そんな中で、常々考えていたことがあります。それは、「自分がこの社会で果たすべき役割とは一体何だろうか」ということでした。社業を通じた多くの出会いの中で、自分に与えられた役割がはっきりと分かってきました。そして、研究の道に進むことを決めました。
研究を進める上で大切なことは、自分自身の研究テーマを多面的に捉える視点をもつことだと思っています。そのためには、様々なテーマや問題関心をもつ学生同士、研究者との議論が欠かせません。そのような研究環境が、この社会学研究科にはあります。
幸運にも、私は自分の進みたい道を選択することが出来ました。ただ、そのような境遇にある人はむしろ少数派なのではないでしょうか。「誰もが自分の生きたい道を選べる社会」「誰もが自分らしく生きることの出来る社会」、そんな社会を形成するには何が必要なのでしょうか。残された時間は限られていますが、その答えを探すために自分に与えられた役割を全うするつもりです。