法科大学院

FD活動

2011年度 第3回

  • 日時 2012年3月6日(火)
  • 場所 朱雀キャンパス205号教室
  • 出席者 16名
テーマ 授業改善活動のあり方 -授業改善アンケートを中心に
報告者 報告 「授業改善活動の『改善』に向けて―授業評価アンケートを中心に―」
吉村良一教授 (FD委員会委員長)

現在、立命館大学法科大学院では、授業改善のためのFD活動として、前後期各2回の授業改善アンケートを実施、また、授業参観やFDフォーラムを行っている。これらが、現実の授業改善にどのように役立っており、また、どのような限界や問題点を抱えているのか。今回のフォーラムでは、来年度における認証評価をひかえて、授業改善活動のあり方そのものを検討の素材に載せた議論を行った。その際、中心に置かれるたは、授業改善アンケートのあり方であった。

報告では、2006年の認証評価結果を受けて、以後、行ってきたFD活動を振り返るとともに、学生による授業評価の中心である教学アンケートについて、2004年度以降の推移と、現在のアンケートの特徴、改善課題が提起された。その内容の要点は以下の通りである。 2004年度と2005年度は、各セメスターに1回、授業第5週目に授業評価アンケートが、実施されていたが、2006年度以降、各セメスター2回(授業5回目と授業終了後)している。2回目のアンケートは、当初はWebで行っていたが、回収率が悪くなったので、2010年度から、2回目も紙媒体で最終授業回にとることになっている。アンケート項目については、学生からする授業評価に加えて、学生自身の到達度に関する自己認識を問う項目が入っている点が特徴である。教育内容や教育方法についての学生による評価を把握し、その結果を教育内容や教育方法の改善に活用する取り組みとしての位置づけとの関係で、このような質問を今後どうするかが検討課題である。また、開設初年度(2004年度)は、授業について不満とする者が7割を超えるクラスが全体の5分の1を占めたが、2005~2009年度は、「非常に満足」または「満足」の合計がが80%前後、2011年度は85%と満足度が上がっている。また、極端に不満の多いクラスは、なお散見されないわけではないが、近年著しく少なっている。このような変化は、アンケートを含めたFD活動や、各科目の担当者会議等での議論の成果であるが、一面において、院生が授業を評価する際の基準の中に、例えば、「単位が取りやすい」といった基準が入り込んできていないかどうかには検討がいる。もし、このような院生の評価基準の変化があるとすれば、アンケートの質問の仕方を工夫する必要があるのではないか。また、アンケート結果とそれに対する授業担当者の意見をどのような形で院生に返すかという点でも工夫が必要である。

討論では、主としてアンケート活動について、質問項目の変遷の経過、各セメスターに1回から2回にした理由、満足度が上昇していることをどう見るか、アンケート結果をどう授業来善に生かすかといった点が話し合われ、学生の中にある基準の変化などを踏まえ、2012年度から、アンケート項目等に一定の改善を行う必要があること、質問項目について、1回目分と2回目分で内容を整理すること、アンケート結果に関して(特に1回目分)各科目ごとに受講生に特徴やそれを踏まえた改善の必要があればその点等を説明していくこと等が確認された。

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