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10/30 オンライン企画「経済乱世を生きる」
2021年度 SERIESリベラルアーツ:自由に生きるための知性とはなにか
人間5部作 [5] 経済乱世を生きる
SERIESリベラルアーツ「人間5部作」は、「制度と個人」、「感情と理性」など両端の磁場の中で、
ままならない「わたし」の有り様を多面的にとらえるために、「人間・感情・生きるとはなにか」という問いをたて、「家族」「食」「アート」「まち」「経済」をテーマに、多様な専門家とともに考える企画だ。
「人間5部作」の締めくくりは、人間が作り出した最も大きなシステムである「経済」。
今年7月、国際通貨基金(IMF)は、最新の世界経済見通しを公表した。
世界経済は回復を続けているが、同時に先進国と数多くの新興市場国・発展途上国との格差が広がったことを示した。
この格差拡大の原因として、それぞれのパンデミック動向が大きく反映しているという。
先進国では、人口の40%近くがワクチン接種を完了しているのに対して、新興市場国では11%、途上国ではごくわずかである。
予想よりも早いワクチン接種と経済活動の正常化が経済成長率の上方修正を可能にした一方で、
ワクチンへのアクセス不足とデルタ株が主流となる新たな感染の波が下方修正につながった。
日本に目を向けると、オリンピックが開催される中でも緊急事態宣言がだされ、その行動抑制などの悪影響を踏まえ、先進国で最も大きな下方修正を行った。
これら格差拡大や分断は、COVID-19によってもたらされたのであろうか?
いやそうではないだろう。それ以前から、グローバル化によって格差は拡大している。
2016年の時点で、国際貧困支援NGO「オックスファム」は、世界のトップ62人の大富豪が、全人類の下位半分、すなわち36億人と同額の資産を持っていると報告した。
それが昨年、世界のビリオネア(10億ドル以上の資産を持つ人)の数が過去10年間で倍増し、最富裕層2153人は最貧困層46億人よりも多くの財産を保有していると報告。46億人は世界人口の60%超に相当する。
お金があればあるほど人間は、幸せが増すのか?
米プリンストン大のダニエル・カーネマンの研究では、収入が増えるにつれて生活の満足度も向上するが、平均年収7万5000ドルでほぼ頭打ちになると発表。
お金が増え続けても幸せは増えないのに、なぜ富の分配はなされないのか。
なぜ格差や分断は拡大を続けるのか。
私たちはどうこの問題に立ち向かい、生きてゆけばいいのか。
「自由に生きるための知性とは何か」をテーマに掲げるSERIESリベラルアーツ「人間5部作」の総まとめとして、恐慌論・理論経済学と国際経済論の専門家と激論を交わしたい。
◆場所:Zoomウェビナー(アプリなどをダウンロードしなくても参加できます)
◆対象:大学生・高校生・一般の方
◆定員:500名
◆使用言語:日本語
◆情報保障:UDトークによる字幕配信を行います。日本語字幕、あるいは、Google翻訳による他言語字幕が必要な方は申込フォームにてお知らせください。
◆申込フォーム(申込締切 10/28(木) 17:00):
立命館大学学生・院生、教職員の方はこちらから
APU学生・院生、立命館学園の附属校生・校友、一般の方はこちらから
◆主催:教養教育センター・立命館科目教育研究会議
“SERIESリベラルアーツ:自由に生きるための知性とはなにか”について
コロナ禍で社会の脆弱さが露出しています。
予想できない事態に遭遇する未知なる時代を生き抜くための知として、
専門知だけではなく領域を越境するリベラルアーツの存在が問われています。
リベラルアーツは社会と自己を自由にするための知であるはずだからです。
この世界は、答えのない問い、答えがひとつではない問いに溢れています。
大学は、そうした問いと遭遇し、向き合う場です。
高校までの勉強との違いにとまどうこともあるでしょう。
だから、私たち教養教育センターは「ようこそ、立命館大学へ!」の気持ちを込めて、
2020年度から「立命館科目群」を新設しました。
さらに、今まさに起こっている社会問題や学生の悩みに対して、
教員と学生がフラットに出会い自由に語り合う場として
オンライン企画“SERIESリベラルアーツ:自由に生きるための知性とはなにか”
をスタートします。ぜひ気軽に参加してください!
*詳しい趣旨説明はこちらをお読みください。