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「宇宙科学」にて宇宙の仕組み・面白さを知る ―未知の世界への理解を通じて、自分の視野・世界を広げよう―
6月4日(水) 衣笠キャンパスにて、川方裕則 理工学部教授による教養科目「宇宙科学」Jクラスの第9回授業が行われました。
「宇宙科学」は、宇宙を切り口に、人類の自然に対する認識の発展について理解を深めることを到達目標に掲げています。時代や研究の変化とともに内容をブラッシュアップしながら続く、立命館大学において歴史ある教養科目のひとつです。
授業では主に、宇宙科学における天体情報の取得方法、惑星や銀河などの宇宙の構造、宇宙の誕生と進化について、学部や回生、これまでの理系・数学科目の学習経験の異なる350名の受講生が学びを深めています。
そして、第9回授業のテーマは「ブラックホールについて」など。何でも吸い込む巨大なエネルギーを持つブラックホールは光さえ出てこられないため、これまで撮影が難しく、長らく全貌は明らかにされていませんでしたが、ブラックホールの非常に高い重力によって光が曲げられたり捕まえられたりすることでできるブラックホールの「影」の撮影に成功した事例について紹介されました。
「人間の手で、ブラックホールを作り出すことができるのか」という受講生からの質問に対しては、「ブラックホールは太陽の5倍以上の質量を持つにもかかわらず15 kmほどの大きさしか持たない極めて高密度の天体であるため、現代の技術で作り出すことは不可能」であり、ブラックホールというふしぎな存在は、人間の知識欲や、浪漫を感じさせる対象であると説明がありました。
受講生からは、「文系学生だが理系の専門的な知識がなくても、授業で紹介される事例が分かりやすく新たな知識を得る面白さを感じる」、「これまで学んできた物理・数学の知識が繋がり、より面白く感じる」等、様々な感想が寄せられました。
川方教授は、「理系科目に対する難しさのイメージのハードルを下げるため、授業ではできるだけ数式を使わず、学生が体感できるような事例を用いるように工夫している」とのこと。「この授業で、宇宙という世界の『物知り』になるのではなく、未知の世界を知ろうとする意欲により、自分の理解の幅が広がることを通じて『学ぶことの面白さ』を体感してほしい」と述べました。
「教養科目の面白さは、専門科目の『狭く深い』世界ではなく、『広がり』があること。色々なことに興味を持ち、知らないことを理解する成功体験を得て、視野を広げてほしい」と学生にむけてメッセージを発信しました。
教養科目「宇宙科学」であなた自身の世界を広げる経験をしてみませんか。