ニュース

春休みの推薦図書

中国文学専攻の皆さんへ

この春休みを利用してぜひ読んでほしい書籍を紹介します。

【芳村教授のお勧め】
●川合康三『漢詩のレッスン』 岩波ジュニア新書
 岩波書店 2014.11 880円+税
 選ばれた漢詩は唐代の絶句十五首、それらに加えられた著者独自の解釈に導かれつつ、わずかの字数の詩にいかに豊かな情感がこめられているかを知り、漢詩を自分なりに読み解く喜びが学べる親しみやすい漢詩入門書。同じ著者の『新編中国名詩選』全三冊(岩波文庫)もお勧め。

【萩原教授のお勧め】
●興膳宏『中国名文選』 岩波新書
 岩波書店 2008.1 740円+税
 思想家(孟子、荘子)や歴史家(司馬遷)、また文学者(陶淵明や蘇軾・李清照など)ら計十二人の代表的な文章を紹介した書。内容も形式もそれぞれに異なる文章に、正確な訓読・現代語訳と、丁寧な解説が加えられ、中国の文章の魅力を存分に味わうことができる。

【石井准教授のお勧め】
●若林力『江戸川柳で愉しむ中国の故事』
 大修館書店 2005.10 1600円+税
 江戸時代、中国から伝来した書物、あるいは物語に取り入れられた故事によって、人々は中国古典の知識を豊富に持っていた。この本ではそんな江戸時代の人々の教養とユーモアのセンスが川柳によってうかがえる。どのような故事がもとになっていて何を詠んだのか解説してあり、読みながら楽しく中国の故事に親しめる。同時に江戸の風俗や当時の中国古典の人気ぶりを知ることも出来、一石二鳥。出典(もとネタ)は明示してあるものもあれば無いものもあり、興味を持ったら是非自分で探してみよう。

【村田助教のお勧め】
●金谷治『中国思想を考える―未来を開く伝統 』 中公新書
 中央公論社 1993.3  799円+税
 現実主義・合理主義・天人合一などのテーマについてわかりやすく説明しつつ、伝統思想が現代においてどのような意義を持つかを探った中国思想入門書。付録には中国思想の歴史的変遷が簡潔に解説されており、中国思想史に関する知識がない場合でも、そちらを先に読むと理解しやすい。

図書館の利用・蔵書検索の方法についてはこちらを参考にしてください。

また、書籍を購入する際、生協に加入している人であれば存心館地下のブックセンター「ふらっと」にて10%引きで購入できます。Honya Clubに登録してネットで注文、「ふらっと」の店頭で受け取ることもできます。
詳しくはこちら