危機に立つ銭湯と自分たちにできること
地域の営みと銭湯
私たちは大学進学を機に地元を離れ、京都で下宿生活を始めてから銭湯に出会いました。それぞれの地元である岐阜県・大垣市(早野さん・写真左)と和歌山市(江口さん・写真右)には銭湯が数えるほどしかなく、足を運んだこともなかったので、地域の生活に溶け込み、人と人が交流し、地域コミュニティの形成に貢献する京都の銭湯文化がとても新鮮でした。大きな湯船やサウナでリラックスできるのは銭湯ならではの楽しみですが、地元の方に「学生さん?」と話しかけられたり、新たな出会いの場であることも醍醐味の一つです。さらにお風呂に入って一日の疲れを癒すことは心身の健康にもつながります。SDGsだと「ゴール#3 すべての人に健康と福祉を」にもあてはまりますね。このように、銭湯が地域に果たす役割はとても大きいと思います。
みんなで銭湯を守りたい
風呂掃除はとても大変です。私たちはもう慣れましたが、初めて経験するメンバーたちは滝のように汗をかき、掃除が終わると、あまりの過酷さに口数が少なくなってしまうほどです(笑)。それほどの大変な仕事を銭湯の経営者たちは日夜こなしていること、それも60-70代の方々が行っている現状を知ってほしいとも思います。銭湯が好きな方にとっては、銭湯は日常の気軽に行ける場所、当たり前の存在かもしれませんが、もしかすると近い将来には当たり前の存在ではなくなってしまうかもしれません。
これからの目標はサークルの仲間を増やし、後輩たちが10年、20年先も活動を続けてくれること。そして、地域の方々にとっても大切な銭湯をこれ以上なくさないことです。そのためにも「銭湯が好き」なだけではなく、「銭湯を自分たちの手で守る」というビジョンの元、ぶれずに活動したいです。目標の実現には私たちだけではなく、多くの方との連携も必要だと思います。例えば、他大学にも同様のサークルが立ち上がっているので、彼らとも連携し、京都ならではの学生のパワーを活かしたいですね。他にも、企業にスポンサーとして協力をしていただくなど、やりたいことはたくさんあります!