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BKC自然緑地 体験学習・自然観察会を開催しました
グラスルーツ実践支援制度「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」
2024年10月19日(土)にグラスルーツ実践支援制度「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」が主催する、BKCをフィールドにした体験学習・自然観察会を開催しました。同様のイベントを対面で開催するのは、コロナ禍以前の2019年以来、実に5年ぶりです。今回は、BKC自然緑地や調整池周辺で昆虫採集を行い、自然緑地の保全業務を行う中外テクノス株式会社からお招きした「むし博士」によるレクチャーと標本づくりの体験を行いました。
当日は天候が危ぶまれていたこともあり、参加者は2組のご家族計7名となりましたが、採集の時間は晴れ間も覗いていました。調整池周辺を自由に散策しての採集、自然緑地では前日に設置したトラップを回収し、チョウ、バッタ、トンボやオサムシ科の昆虫など、たくさんの昆虫を採集することができました。調整池の散策では、滋賀県のレッドデータブックに記載される希少種「カヤネズミ」の巣を発見。小さな動物が作る自然の芸術に子どもたちも目を輝かせていました。
大人も釘付けになる、昆虫標本づくり
後半は滋賀の自然とBKCの自然についてのミニレクチャー、「むし博士」による昆虫のレクチャーと採集した昆虫を図鑑で調べる作業、そして標本づくりの体験を行いました。標本づくりでは、まず「むし博士」によるデモンストレーションを実施。採集の時間は張り切っていた子どもたちも、どうやら虫にピンを刺すのが少し恐かったようで、思わず目をそらしてしまう姿もありました。一方で、大人たちは普段間近に見ることができない作業に興味津々で、皆さん食い入るように見つめていました。その後の体験では自分たちの手で昆虫標本を制作しました。
参加した子どもたちからは、「標本をつくるのが楽しかった」「カヤネズミの巣がみられてよかった」、大人からも、「生物がこんな身近なところにたくさんいることが知れてよかった」「普段知らない情報を得られた」などの声が寄せられました。
BKCは開設から30周年を迎えましたが、自然緑地をはじめBKCに豊かな自然があることはあまり知られていません。近年、地球規模で生物多様性の危機が叫ばれており、2022年に生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された新たな世界目標では「30by30」=2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標が掲げられています。BKCも地域の自然を構成する一員として、生物多様性保全への貢献を図ります。
「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」プロジェクトでは、このようなイベントなどを通じて、BKCの豊かな自然の魅力を発信し、地域と大学とを自然や生きものを通じてつなぐ取り組みを進めていきます。
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