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BKC自然緑地 体験学習・自然観察会第2弾を開催しました

グラスルーツ実践支援制度「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」

 2025年1月25日(土)にグラスルーツ実践支援制度「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」が主催する、BKCをフィールドにした体験学習・自然観察会の第2弾を開催しました。今回の企画では、生物環境調査を専門とする株式会社ラーゴの監修・講師による鳥類観察会と、微生物を専門とする本学生命科学部の三原久明教授による「BKCのミクロの世界をのぞいてみよう」と題したセミナーの2本立てで実施しました。

 午前中の鳥類観察会では、親子連れを中心に20名が参加されました。鳥類観察(バードウォッチング)の基本や双眼鏡の使い方のレクチャーの後、キャンパス内とキャンパスの裏手にある草津市の最高峰「牟礼山」の散策を開始。散策の道中では、BKC周辺の山々に多く見られるコナラなどの里山林の特徴や、冬の鳥たちがどのようにエサを探すのか、樹木の幹に開いた穴やペリット*などの鳥たちが残す痕跡の解説を受けました。

*鳥が食べたもののうち消化されずに口から吐き出した固まり。鳥の種類や食べた餌によって形や中身が異なり、鳥の食性を知る手がかりとなる。

 当日は天気にも恵まれ、牟礼山の展望台からは大津や草津の市街地の街並みから琵琶湖まで、さらにその奥にそびえる比叡山や比良山系の山々が一望できました。また、道中や展望台では「滋賀県で大切にすべき野生生物(滋賀県レッドデータブック2020年版)」で希少種に指定される「ノスリ(タカ科)」、「チョウゲンボウ(ハヤブサ科)」といった猛禽類が姿を見せました。展望台では、肉眼で見える位置までノスリが迫り、この日一番の歓声が上がりました。1時間半ほどの散策で、計11種類(姿を見えなかったが、鳴き声が聞こえたものを含む)の鳥類を見つけることができました。BKCでは年間に30種近い鳥類の生息が確認されていますが、そのうちの3分の1ほどが確認できたことになります。
参加者した子どもたちからは、「楽しかったし、いろいろな鳥を見られてよかった。目白がかわいかった」「鳥の習性や特徴が知れ、観察できたから」などの感想を多くいただいた。また、保護者の方についても、BKCの自然のことを知らないと答えた方が半数以上であったなか、「思っていた以上にたくさんの鳥がいてびっくりしました」「大学の敷地内でたくさんの鳥がみられたり、ノスリ、チョウゲンボウ、イソヒヨドリと自宅周辺では見られない鳥が見られて良かった」などの声が寄せられ、BKCの自然を実感いただく機会となりました。

【鳥類観察会】
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【sdgs/activities】20250227-04

【確認できた鳥類】
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左から、イソヒヨドリ、メジロ、チョウゲンボウ、ノスリ
           
 午後は生命科学部・三原教授を講師に迎え、微生物をテーマとしたセミナー「BKCのミクロの世界をのぞいてみよう」を行いました。こちらには小学生の親子8組が参加されました。まずは、微生物の基本やはたらき、微生物と人間の関わりなどのレクチャーを行い、その後はキャンパス内の池の水を顕微鏡で観察する体験を行いました。レンズの先に見える不思議な形をした微生物の姿に、子どもたちはもちろん、大人たちも夢中になって顕微鏡を覗いていました。池にはミジンコや珪藻類など様々な種類の微生物が生息しており、子どもたちは手元の図鑑とレンズの向こうの微生物を熱心に見比べていました。次に各ご家庭から持ち込んでいただいた土やキャンパスの自然緑地から採集した土を材料に、専用のキット「Mudwatt」で微生物電池を制作しました。最後に寒天培地に納豆菌で絵を描き、培養する実験を行いました。微生物発電と納豆菌の培養は結果が出るまでに早くとも1日以上はかかるため、参加者には後日、写真や動画とレポートをお送りし、ご家庭での観察を継続していただきました。納豆菌は一晩でモコモコと増え、子どもたちが思い思いに描いたイラストが浮かび上がりました。微生物発電については、すべては光らなかったものの、いくつかの電池は発電し、活発に発電する様子を報告することができました。

 参加者からは、「電池をつくったり、微生物を見るのが楽しかった」「電池をつくったり、いろいろな微生物を見て楽しかった」などの声が寄せられ、普段は目に見えない身近な生き物である微生物に楽しく触れていただく機会となりました。

 Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」プロジェクトでは、このようなBKCの自然資源を通じた地域連携の取り組みを進め、BKCの持つ豊かな自然環境を近隣地域はもちろんのこと、学生や教職員にも広く魅力を伝えていくことを目的としています。

【微生物セミナー「BKCのミクロの世界をのぞいてみよう」】
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団体情報

グラスルーツ実践支援制度「Biodiversity Knowledge Campus(BKC)の認知向上のための地域社会との連携活動」

URL
https://ritsumei-grassroots.jp/
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