教員紹介

鎮目 真人 産業社会学部准教授

#03

社会福祉学
鎮目 真人 産業社会学部教授

公的年金の脱貧困化効果と政策立案(基盤研究(C))

先生がご研究されている内容を、わたしたちにもわかるようにご説明いただけませんか?

少子高齢化社会の渦中で、年金制度の改革が各国で行われています。そうしたなかで、私の研究では、年金制度改革が各国でどのような要因でどのような形態で行われているのかということを比較し、これからの年金制度の行く末を見通し、そのあるべき姿を探っています。

先生のご研究の独創性、先駆性、つまりユニークさは
どんなところにあるのでしょう?

私の研究では、年金制度の国際比較を通じて、高齢期の貧困を軽減するためにはどのような年金政策が必要なのかを明らかにし、それについて、「年金脱貧困化」という指標を構築しています。その指標をみれば、各国における年金制度による貧困軽減効果がクリアにつかめます。また、そうした脱貧困化を図るには、選挙などの民主的プロセスを通じた制度改革が必要になりますが、私の研究では、そうしたプロセスの前提となっている人々の選好を改革の際に変容させる政策アイディアやフレーミングの役割に着目しています。従来の制度改革論は、人々の選好を所与のものとして、その下でどのような改革が行われるのかということを論じていますが、私の研究は人々の選好自体を変える制度改革戦略に着目し、それがどのように実行されているのかということに焦点を当てています。これは、従来とは逆の発想に基づいて議論を展開していることを意味し、ユニークな点ではないかと思います。

先生のご研究は今後、社会にどのような積極的インパクト
を与えていくのでしょうか?

日本の高齢者の貧困率は単身女性世帯を中心にして高い水準に上っているので、「年金脱貧困化」指標の研究が高齢期の貧困の減少に結びつけば大きな意味があると思います。また、そのような方向へと制度を改善する際に、上で述べたような制度改革に関する理論が役立てれば良いと感じています。

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