私が国際関係学部に進学しようと決めた理由は2つあります。1つ目は、高校3年生のときに附属校オープンキャンパスに参加し、国際関係学というものが今まで聞いたことがなく新鮮でおもしろそうと感じたからです。2つ目は、英語や中国語など、語学にも興味があったことから、国内的な事柄よりも国際的な事柄に関心があり、グローバルな視点から物事を考えてみたいと思い、国際関係学部に進学することに決めました。
1回生では、基礎演習においてゼミナール大会のクラス代表として出場しました。取り組んだテーマは、「国際河川」においてA国に属する上流で発生した汚染がB国に属する下流に流出したとき、どの国がどのように責任をとるかについてでした。結果は残念ながら優勝チームと1点差で2位でした。その後、その悔しさから勉強に対する姿勢が変わりましたね。
また、他にはグローバル・シミュレーション・ゲーミング(GSG)という授業のスタッフ活動に取り組んだことが印象的です。このGSGは2回生配当の科目なので、1回生ながら2回生のレベルで学んでいかなければならないことに最初は苦戦しましたが、それを含めてこのGSGの授業スタッフ活動は私を成長させてくれた活動だと思っています。また、このGSGの活動により、パソコンのスキルも向上し、興味を持つようになりました。
GSGとは、2回生前期に行われる授業です。GSGの演習は専門知識がなくてはできないので、普段は、講義で国際交渉の方法を学び、6月末の土曜日に半日かけて外交の模擬体験をします。模擬体験の方法としては、まず各国に経済レベルや軍事レベルなどの初期値を設定し、それぞれのグループが1つの国家として、恒心館・洋洋館のネットワークで結ばれた各教室に分かれて、メールで外交交渉や国同士の経済開発、環境汚染が起きないような環境技術の開発をしたり、大教室では代表者が国際会議の擬似体験をしたりしました。また、このGSGでは国家のほかに国連や世界銀行、難民NGOやテレビメディアといった役割に扮し、授業を行うことも特徴的です。
GSGの模擬体験の内容を北朝鮮への国連の核査察の例で説明すると、まず北朝鮮担当の教室のパソコンの画面にある核兵器を一時的に友好的な国シリアの教室にあるパソコンに移動させます。そして国連の人たちが北朝鮮の教室へ来るときに、あたかも核兵器がないように見せかけ、核査察が失敗に終わったということがありました。
2回生では、GSGの副リーダーを担当しました。GSGの授業の中で私は役割が与えられたアクターではなく、スタッフとしてどのようなアクターが必要なのか、どういった設定にするかについて検討しました。
このように私はGSGを中心に国際関係学部での学びを深めていきましたが、研究課題を探していく過程では、先進的な国際政治について学んだ「ヨーロッパ研究」の授業に興味・関心がありました。
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