学生の自主的な挑戦をサポートするAIOLと電子情報工学科のものづくりの循環を創る

 理工学部では、2018年度から、AIOL(アイオーラボ)(※)を設置し、学生が自由にものづくりできる環境を提供しています。特に、電子情報工学科は、コンピューターと電子回路を中心としたものづくりを専門としており、AIOLと連携した実践的な授業を展開しています。
 理工学部が開講している特殊講義(専門)Ⅱ(システム設計CAD)は、組込みシステム設計の全工程を体験し、専門の学びが社会(企業)でどのように役立っているのかを体感することを目的とする講義です。ものづくりに興味・関心を持ち、AIOLを上手に活用し、やりたいこと・学びたいことに挑戦する学生27名が受講しました。

実践的な知識と技術を学ぶ

 本講義では、マイコン、電子基板、構造部品など、組込みシステムに関する設計手法、最近の設計ツール、CADツールなどについて概説し、学生がAIOLの3Dプリンタなど機器を活用して実践的な学びを進めています。
 特に、実際のものづくりの工程を体験するためにも、「基板設計」「三次元CAD」「マイコンプログラミング」の3つのテーマを中心に講義を進めました。
 「基板設計」では、回路の講義や実験で学んだことを活かして、電子基板を設計・製造しました。「マイコンプログラミング」では、Arduinoを使って、回路の制御を学びました。電子情報工学科では三次元構造部品の設計は専門外ですが、基板ホルダやステーなどを設計するためのスキルを「三次元CAD」で学びAIOLの3Dプリンタで製作しました。「実践」に重点をおいていたことから、受講生同士で、話し合い・教えあいながら、ものづくりを体験している様子でした。

 講義を担当する泉知論・理工学部教授は、「社会に出てメーカー等でものづくりをする時(製造や開発)は、一人で全工程を担当することは無く、分業制で行うことが多いです。ただ、全体を知らずに、一部分だけを担当するのと、基本的な流れを理解したうえで、一部分を担当するのとは、分業制(チームプレイ)に対する考え方や対応が異なってきます。電子情報工学科で学ぶことが、ものづくりにどのように貢献しているのかを理解して欲しいです」と期待を込めました。

(※)AIOL(アイオーラボ)について
 1ヵ所でいろいろな「モノ」が作れるものづくり拠点です。機械工作や電子工作に必要となる各種工作機器、工具、部材、測定機器やCADシステムなどが配備され、IoT、AIやソフトウェア(MATLABなどの代表的な計算機言語)も整備されています。ものづくりに際して、コンセプトの具現化、設計、試作などに対して指南できるアドバイザー教員・学生スタッフが複数常駐しています。

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