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グローバルに学ぶ

2019.2.27

1st Collaborative Workshop on Housing and Urban Development in Osakaを開催しました。

政策科学部では、夏季休暇にタイを訪問した政策実践研究プロジェクト(タイ・プロジェクト)の一環として、現地でお世話になったチュラロンコン大学建築学部(教員1名、大学院生11名)ならびにマヒドン大学教養学部(教員1名、学部生から大学院生8名)を招待し、2018年12月12日から22日にかけて、大阪いばらきキャンパスにおいて、標記の国際ワークショップを開催しました。

本ワークショップでは、茨木市も含まれる彩都地区の開発、門真市の密集市街地における対策、そして、公共交通志向型開発(TOD)の3つのテーマについて講義や調査を通じて理解を深めました。本ワークショップの前半では、タイ・プロジェクトの学生との交流イベントがあり友好を深めることができ、また大阪府や門真市を訪問し、講義ならびに各調査対象地域の視察を行い、現状の理解を深めました。後半は調査結果をまとめるともに、本ワークショップで学んだ点やタイに活かすことができる点をまとめるとともに、事例調査地への提言を目指したグループ・ワークを行い、最終成果として発表を行いました。

なお本ワークショップは、立命館大学政策科学部、タイ国立チュラロンコン大学建築学部、そしてマヒドン大学教養学部が共催し、大阪府より協力をいただくとともに、立命館大学地域情報研究所、ならびに立命館大学歴史都市防災研究所の後援をいただきました。関係者各位にこの場をお借りして深く感謝の意を表します。

政策学部長による歓迎挨拶の様子

参加学生による研究計画の発表

大学での講義の様子

門真市での講義の様子

大阪府津波・高潮ステーション視察の様子

彩都視察時の様子

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2019.2.26

政策実践研究プロジェクト(タイ・プロジェクト)でバンコク・チュラロンコン大学において国際共同ワークショップを開催しました。

政策実践研究プロジェクトの特定プロジェクトであるタイ・プロジェクトでは、2018年8月23日から31日にかけて“Policy Formation for Social Mobility through Housing & Education in Thailand”という国際ワークショップを開催し、春セメスターでグループとして考えてきた研究計画に基づいた調査・分析を行いました。

本ワークショップでは、政策科学部生21名(政策科学専攻:8名、CRPS専攻13名)、そして教員2名とともに、チュラロンコン大学より大学院生と教員が参加しました。前半は現地大学教員などによる講義に加えて、タイの伝統的な住宅や地域を視察し、タイの文化について親しみました。また、国家経済社会開発委員会事務所やバンコク都、スラム改善策を実施している政府機関やNGOなどを訪問し、それぞれのプロジェクトの説明を受けました。さらに、本学部と交換留学協定を締結しているタイ国立マヒドン大学教養学部とも、地元公立小学校における調査や折り紙教室、大学生間交流イベントを実施しました。

そして、ワークショップ後半では、春セメスターで決めた研究目的の達成を目指して、スラムの保健衛生施策の課題、公立学校の教育設備と教育効果の関係、ストリート・チルドレンの課題の3つのグループに別れ、タイ国立チュラロンコン大学建築学部の大学院生らと共同で調査を実施し、成果を発表しました。限られた時間ではありましたが、それぞれの学生が現地でしか得ることができない経験をし、タイの課題把握とともに政策提案を行いました。

本ワークショップはチュラロンコン大学建築学部との共催により開催したものです。また、マヒドン大学教養学部にも多大な支援をいただきました。ウェルカム・パーティでの歓迎や調査へのご協力をいただいた先生方や学生をはじめ、関係者各位にこの場をお借りして深く感謝の意を表します。

小学校での調査の様子

調査で訪問した水上マーケットの様子

バンコク都での講義の様子

スラム視察の様子

最終発表の様子

交流イベントの様子

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2018.12.14

「政策実践研究プロジェクト・フォロワー」イタリアプロジェクトが現地調査を実施しました。

ベルガモ・オレオセンターDupty Manegerへのインタビュー

政策科学部2年生の小集団演習科目である「政策実践研究プロジェクト・フォロワー」の現地調査(科目名-グローバル/ローカル・オンサイト演習)が、9月11日から20日の10日間、イタリアで実施されました。現地調査には担当教員2名(上子秋生教授、田林葉教授)と本科目受講生14名、上級生1名が参加しました。「特定イタリアプロジェクト」は2016年度から開講されているプロジェクトです。今年度は「日本とイタリアのインバウンド政策-複言語政策と共に-」というテーマで研究を進めています。観光産業が盛んなイタリアでは、どのようなサービスを実施しているか、また国際的な人材育成に関わる外国語教育制度と実態を調査し、日伊の比較を行っています。今年度は観光チームと言語教育チームの2班に分かれています。観光班はイタリアの観光産業にはどのような政策やサービスが存在するのか、言語班は複言語教育に関心を持ち、イタリアにおける言語教育の発展について研究しています。

今年度は立命館大学政策科学部とベルガモ大学との協力協定および学生交換協定が締結された年でもあり、例年のイタリア訪問に加えて8月にはベルガモ大学の学生10名(うち1名はチューター)を日本へ受け入れるプロジェクトが行われました。本科目履修生および本科目履修経験のある上級生がベルガモ大学の学生を京都、大阪、奈良などに案内しました。また、本プロジェクトメンバーとベルガモ大学の学生は共に大阪いばらきキャンパスのセミナーハウスの同室に宿泊し、交流を深め、9月実施のイタリア訪問への準備をすることができました。

9月のイタリア訪問では昨年度と同様に、ミラノに5日間、ベルガモに5日間滞在しました。ミラノでは、JETROミラノ事務所の所長や、JTBミラノ支店の副支店長からイタリアの観光産業についてのお話を伺いました。また、メンバーが手分けして、ミラノの観光名所にてイタリア観光での利点、問題点などをミラノ大学の学生と共にインタビュー形式で調査しました。さらに、現地調査に加えてスカラ座にてオペラ鑑賞も体験し、イタリアの芸術文化にも触れることもできました。

ベルガモでは、オリオセンター(ショッピングモール)を含む現地でのインタビューに加えて、ベルガモ観光局にてお話を伺い、ミラノとは異なる特性を持つベルガモの観光産業について理解を深めることができました(本訪問はベルガモの地方紙にも取り上げられました)。また、ベルガモ大学では8月に立命館大学を訪れた学生とも再会し、イタリア人学生の日本語クラスの見学に加えて、同クラスと留学生のためのイタリア語クラスで教員、学生に向けてのインタビュー調査を実施しました。日本語クラスでは、本科目の履修生14名が実際に授業に参加し、日本語学習者のイタリア人学生と交流しました。最終日には2年生のプロジェクトメンバーが、「日本における外国人へのおもてなし」というテーマで、ベルガモ大学の学生に向けて英語でプレゼンテーションを行い、観光産業における日本の課題等について聴衆へ向けて発信しました。質疑応答は例年以上に活発で、ベルガモ大学の日本語学習者の日本への関心の強さを再確認する機会となりました。

今年度は例年と異なり、イタリア訪問だけではなく、ベルガモ大学の学生を日本へ受け入れるプロジェクトと2つ開講したことからベルガモでは例年以上に現地の学生と深く交流し、イタリア語、イタリアの文化などに触れることができました。実際にイタリアを訪れ、普段日本では得られない多くの体験をすることができ、収穫の多い現地調査になりました。現在は、2年生秋学期に研究成果物として取りまとめる「研究報告書」の執筆に向けて、継続して調査・分析を進めています。同時に、研究およびコミュニケーションにおいて、英語とイタリア語の重要性を再確認し、語学学習にも力を入れています。さらに、現在本学部に留学中のベルガモ大学学生4名と本学部からベルガモ大学への留学予定者2名を含めた本プロジェクトメンバーの交流も深まっています。

最後に、訪問受け入れに惜しみないご協力いただいた、JETROミラノ事務所、JTBミラノ支店、ミラノ大学、ベルガモ観光局、オリオセンター、ベルガモ大学の諸機関の皆さまには、この場所を借りて厚く御礼申し上げます。本プロジェクト構想の段階において現地とのコーディネート支援をいただき、現在も学生のイタリア語指導をしていただいているCarolina Capasso先生にも深くお礼申し上げます。

日本語文:立命館大学政策科学部政策科学専攻4年生
イタリアプロジェクト・教育サポーター 木村 友紀

JETROミラノ事務所にて、所長およびミラノ大学学生とともに
JTB Italyの副支店長との食事会
ミラノ・スカラ座でのオペラ鑑賞
ミラノ大学学生とともに調査
ベルガモ観光局にてインタビュー
ベルガモ大学にてプレゼンテーション

[Introduction to On-site Research Summer Session] Field work done in Italy by sophomore students of Italy Project 2018

In a course “Introduction to On-site Research Summer Session” in College of Policy Science, a group of sophomore students of “Italy Project 2018” made a field research in Italy for 10 days from September 11st to 20th. Fourteen students from this class (13 from Policy Science major and 1 from Community and Regional Policy Studies major) accompanied by two professors (Professor Tabayashi and Professor Kamiko) and a senior student as an educational supporter joined the research field work.

“Italy Project” started in 2016. This year our research theme is “Inbound tourism and plurilingual communication in Japan and Italy”. We divided into two teams, tourism team and communication team. Both two teams are conducting comparative research between Japan and Italy. The tourism team focuses on Italy’s prosperous tourism industry, aims to investigate what kind of policies Italy has. On the other hand, the communication team has interests in plurilingualism, its current development and education system in Italy, enhance the ability of cultivating international talents.

This year College of Policy Science, Ritsumeikan University and Bergamo University concluded an agreement for an exchange program. In August 10 students (nine undergraduate students and one tutor) from Bergamo University visited Japan. We, members of “Italy project 2018” showed these students around Kyoto, Osaka and Nara. During this program students from two universities stayed together in OIC (Osaka Ibaraki Campus) Seminar House, while preparing for the fieldwork in Italy and communicating in Italian, Japanese, and English.

We stayed in Milan for five days and in Bergamo for another five days. In Milan sophomore students have listened to lectures given by the director of JETRO Milan Office and deputy director of JTB Milan Office about tourism issues. Students divided into small groups visited various tourist spots in the city for interviews in order to research advantages and disadvantages of tourism in Italy. In addition, we enjoyed an opera performance at Teatro alla Scala, which gives us access to Italian art and culture.

In Bergamo, students continued fieldwork interview, had meeting with Tourism Office in Bergamo to acquire specific knowledge of tourism in Bergamo. Unlike famous tourist city like Milan, Bergamo keeps seeking new paths for tourists and themselves. Then, we got reunited with 10 students who visited Japan in August. With their sincere help we interviewed 3 groups of people: international students studying Italian, Italian students studying Japanese, and professors who were in charge of the classes. Italy project members joined a Japanese class and had face-to-face interview with Japanese learners at Bergamo University. On last day, sophomore students delivered presentation on their research to the students and professors at Bergamo University. The theme of the presentation is “Omotenashi for foreigners”, which introduces Japanese tourism focusing on hospitality.

This year’s project is different from the past few years. Not only Japanese students visited Italy, Italian students also had chance to come to Japan. The visits provided with more space for Ritsumeikan students to learn about Italy and for Bergamo students to learn about Japan. Besides investigating the research topics, students got to know deeply about history and cultures of Italy during the fieldwork as well. After returning to Japan, students are keenly working on the research report as the final product of the course.

All of us students truly appreciate generous cooperation from JETRO Milan, JTB Milan, students of Milan University, Orio Center, Tourism Office in Bergamo and Bergamo University. We also would like to thank Policy Science Office for their supports and Professor Carolina Capasso in College of Policy Science for teaching us Italian language.

English Version by WANG Siheng, sophomore, Community and Regional Policy Studies,
College of Policy Science, Ritsumeikan University

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2018.11.21

日韓合同ワークショップを開催

2018年10月18日、韓国のソウルから国民大学校社会科学大学国際地域学科の大学院生が立命館大学大阪いばらきキャンパスを訪問し、本学政策科学研究科と日韓合同ワークショップを開催しました。本学政策科学部と国民大学校社会科学大学は学部交換留学協定を結んでおり、両者による日韓合同ワークショップは2年ぶり3回目の開催となりました。

今回のワークショップでは日韓両国から7人の大学院生がそれぞれの研究テーマについて報告を行い、両大学の教員や聴衆との間で活発な議論が交わされました。報告者の研究テーマは両大学の学際性の高さを示すように国際政治、文化外交、ODA政策、環境政策など多岐にわたり、幅広い分野の参加者による質疑応答も伴って、研究に対する新たな見地を提供し、他分野への理解も深める意義深いワークショップとなりました。

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2018.10.23

「政策実践研究プロジェクト・フォロワー」台湾プロジェクトが現地調査を実施しました

政策科学部2回生の「政策実践研究プロジェクト・フォロワー」台湾プロジェクトは8月26日から9月1日の一週間、台湾にて現地フィールドワークを行ってきました。
今年の台湾プロジェクトの研究テーマは、近年世界中から注目を集めている「台湾の脱原発政策について」と「台湾のLGBTについて」です。この2つのテーマをそれぞれグループごとに分かれて研究を進めてきました。

今年度は高雄に3日間、台北に4日間滞在しました。高雄ではまず中山大学を訪問し、お互いの国の原子力発電・LGBTに関する現状や課題についてワークショップを行いました。最後にアンケート調査を行い、現地の学生の考えについても触れることができました。夜は夜市へ行き、台湾の空気を感じながら夕食をとりました。 8月28日には「地球公民基金会」を訪問し、台湾の脱原発についての現状や課題についてお話を伺いました。その後高速鉄路に乗って台北に向かいました。

中山大学での学生報告

地球公民基金会

8月29日午前中は、「緑色公民行動連盟」を訪問しました。緑色公民行動連盟は反原発運動に取り組んでいるNGO団体で、実際の活動内容や台湾での脱原発に関する現状など様々なことを知ることができました。直接お話を伺うことで現地の人たちの考えなど日本での調査だけでは見えてこなかった部分まで知ることができ、とても有意義な時間を過ごせました。その後昼食をとり、午後には「台湾性別平等教育協会」を訪問しました。ここでは台湾のLGBT教育についての話を伺いました。現地で実際に活動している方の話を伺うことで、より深い知識を身につけることができ、今後の研究に向けて参考になる点を多く得ることができました。夕方には台湾大学に行き、キャンパス内の見学をしました。

緑色公民行動聯盟

台湾性別平等教育協会

8月30日は午後から台北大学とのワークショップを行いました。中山大学と同様、LGBT・原発のそれぞれの国の現状・課題について報告し合いました。参加者の中には院生の方もおられ、今後の台湾への政策提言にまで至るなど私たちとしてはさらなる知識を得ることができ、とても内容の濃いワークショップを行うことができました。夕食は台北大学の方にピザやフライドチキンを振舞っていただき、台北大学の学生の方たちと一緒に食事をとりました。台北大学の学生の人の中には日本語を話すことのできる人もおり、日本語や英語を使いながらお互いの趣味や大学生活について話したり、連絡先を交換したりなど各々実りのある時間を過ごしました。

台北大学での集合写真

8月31日は午前中に総統府、228記念館、龍山寺。午後からは十分、九份と台湾の歴史ある名所や観光地を訪れました。

今回台湾に実際行ってみて2つの研究テーマにそって活動してきましたが、LGBTに関しても、脱原発に関しても、現在世界中で挙げられる課題であり、今後の行方は世界中が注目しています。台湾でのフィールドワークで得られたものをもとに今後日本がどうあるべきなのかを考え、後期のポスターセッション・報告書の作成に取り組んでいきたいと考えています。

(台湾プロジェクト 橋本泰希)

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2017.11.09

インドネシアプロジェクト グローバルオンサイト演習報告

インドネシアは人口2億4千万人超の世界第4位の人口大国です。イスラム教が中心的な宗教ですが、ジャワ島やバリ島においてはヒンズー教や仏教の寺院遺跡が数多く残っており、多様な宗教的背景があります。近世ジャワ島においてはマタラム王国が覇権をなした時代の本拠地がジョグジャカルタ市やスラカルタ市です。それゆえ、中央ジャワ州各都市においては、寺院(Masjid)、王宮(Kraton)、広場(Alun Alun)、市場など近世以降の特徴的な都市施設の配置が残っています。さらに、オランダ支配以前の近世都市の基本的構造が残存していて、歴史の流れを学ぶこともできます。

政策実践研究プロジェクトGLO演習「インドネシアプロジェクト」は2016年と2017年に実施されました。ジャワ島内ではジャカルタ、バンドン、スラバヤに次ぐ第4の都市、人口155万人の大都市スマラン市にある国立の有力校、ディポネゴロ大学工学部建築学科が交流の窓口になってくれています。研究のテーマは「歴史都市の現代的な再生~ジャワ島を中心として~」としました。スマランにおける、260余年に及ぶオランダ統治時代において建築された総督府、キリスト教会、華人による都市型住宅、鉄道、倉庫等とそれを結ぶ街路群はオランダ植民都市の顕著な特徴を有する歴史都市と言えます。「コタ・ラマ」と呼ばれる歴史的都心地区では、空き家の集積や落書きの多発などバンダリズム(荒廃状況)も見られ、どのように再生させていくべきか、開発途上国における歴史都市の現代化過程のための諸施策が求められており、こうした各地区のことを学ぶサマースクールに参加しました。

このサマースクールにはタイや韓国からも海外交流大学が参加したり、本学のCRPS専攻(インドネシア、中国、アメリカ)の留学生も参加しています。また、日本国内からも鹿児島大学、琉球大学らの学生・教員が一堂に会しました。2017年度は特にディポネゴロ大学から多大なる財政支援を受けつつ、大きなサマースクールとなりました。

サマースクール後は独自の調査訪問により、ジョグジャカルタのガジャマダ大学で同年代の学生から案内を受けたり、世界文化遺産を来訪する観光客の交通行動や観光地の商店整備の方向性について調査を行いました。

ディポネゴロ大学でのサマースクールでのワークショップ風景

ディポネゴロ大学でのサマースクールでの研究成果報告会

講義の後で現地調査

世界文化遺産での観光客インタビュー

サマースクールと調査を終えてジャンプ!

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2017.09.24

【政策実践研究プロジェクト】「特定イタリアプロジェクト」が現地調査を実施しました

政策科学部2年生の小集団演習科目である「政策実践研究プロジェクト」の現地調査(科目名-グローバル/ローカル・オンサイト演習)が、9月14日から23日の10日間、イタリアで実施されました。現地調査には担当教員2名(田林葉教授、上子秋生教授)と本科目受講生9名、上級生3名(教育サポーター2名および個人研究のための参加者1名)が参加しました。

「特定イタリアプロジェクト」は昨年度から開講されているプロジェクトです。今年度は「イタリアの観光業における外国人サービスのあり方」というテーマで研究を進めています。観光産業が盛んなイタリアでは、どのような外国人サービスを実施しているか、また国際的な人材育成に関わる外国語教育制度と実態を調査し、日伊の比較を行っています。

今年度は、ミラノに5日間、ベルガモに5日間滞在しました。ミラノでは、JETROミラノ事務所の所長や、JTBミラノ支店の副支店長からイタリアの観光産業についてのお話を伺いました。また、メンバーが手分けして、ミラノの人気観光スポット(スフォルツェスコ城、ブレラ美術館、サン・マウリツィオ教会)にて、観光資源の外国語表記を調査するとともに、英語で観光客にインタビューしました。

イタリアの観光資源の一つである芸術に触れる機会も多くありました。ミラノ音楽院にて指揮者育成クラスの見学をし、イタリアの代表的なオペラ劇場であるスカラ座ではバックヤードツアーに参加した後、実際にオペラも鑑賞しました。

ベルガモでは、ベルガモ大学にてイタリア人学生の日本語クラスと、留学生のイタリア語クラスの見学に加えて、教授、学生に向けてのインタビュー調査を実施しました。参加学生は全員イタリア語の学習者であることから、日本で行われる授業との違いを感じ取ることができました。また、ベルガモ大学近くに位置する劇場、テアトロ・ソチャーレの内部も見学し、マネジメントのディレクターからお話を伺いました。

最終日には2回生のプロジェクトメンバーが、「日本における観光産業の実態」というテーマで、ベルガモ大学の学生に向けて英語でプレゼンテーションを行いました。

イタリアではミラノ大学およびベルガモ大学のイタリア人学生と、多くの交流の機会がありました。先方のイタリア人学生は日本語の学習者であるため、直接イタリア語を教えてもらったり、一緒にランチやディナーを楽しんだりしました。英語、日本語のみならず、政策科学部で2回生前期より履修し始めたばかりのイタリア語(「グローバル言語科目」)も交えて交流することができました。

実際にイタリアへ行って、普段日本では得られない多くの体験をすることができ、収穫の多い現地調査になりました。現在は、2回生後期に研究成果物として取りまとめる「研究報告書」の執筆に向けて、継続して調査・分析を進めています。同時に、研究およびコミュニケーションにおいて、英語とイタリア語の重要性を再確認し、語学学習にも力を入れています。

最後に、訪問受け入れに惜しみないご協力いただいた、JETROミラノ事務所、ミラノ音楽院、スカラ座アカデミー、JTBミラノ支店、ミラノ大学の皆さま、ドニゼッティ財団(テアトロ・ソチャーレ)、ベルガモ大学の皆さま、また、準備にあたってご支援いただいた、政策科学部執行部・事務職員の方々には、この場所を借りて厚く御礼申し上げます。本プロジェクト構想の段階において現地とのコーディネート支援をいただき、現在も学生のイタリア語指導をしていただいているCarolina Capasso先生にも深くお礼申し上げます。

(立命館大学政策科学部政策科学専攻4年生 イタリアプロジェクト・教育サポーター 堀井祐希菜)

JETROミラノ事務所にて、所長およびミラノ大学学生とともに

ミラノ音楽院の指揮クラスにて、教授、音楽院学生およびミラノ大学学生とともに

ミラノ市庁舎(マリーノ宮殿)にて、ミラノ大学学生とともに


スカラ座でオペラ鑑賞

外国人観光客へのインタビュー

JTB Italyの副支店長のお話しを聞く学生

テアトロ・ソチャーレにて、ドニゼッティ財団のマネージャーとともに

宿泊先の修道院にてベルガモ大学学生と交流

ベルガモ大学日本語準備クラスにて英語でプレゼンテーション

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2017.09.02

GLO演習(タイ・プロジェクト)でタマサート大学(タイ)との国際共同ワークショップ

8月21日〜9月1日にかけて、タイ・タマサート大学建築計画学部でワークショップを開催しました(グローバル/ローカル・オンサイト演習II〔タイ・プロジェクト〕)。ワークショップには教員2名(豊田祐輔准教授、真渕勝教授)の引率のもと、本科目受講生の12名(政策科学部専攻4名、Community and Regional Policy Studies専攻8名)が参加しました。

本ワークショップでは、受講生がグループで設定した2つの課題である、バンコクで最も大きなスラムであるクロントイスラムにおける教育政策による経済状況の改善、ならびに運河沿い低所得者コミュニティにおける住環境の改善について、現地教員や実務家による講義、研究対象地域での現地調査を通じて研究を進めました。

ワークショップの前半は、大学教員による講義や、国家経済社会開発委員会、国家住宅公社、CODI(Community Organization Development Institute)を訪問し、タイにおける低所得者層の現状について学ぶとともに、研究対象地域への視察やスラムをサポートするNGOへの訪問を通じて、行政と現場、そして研究者という3つの視点から問題をとらえました。

ワークショップの後半では、各グループが設定した研究目的の達成に向けて、現地調査を行いました。馴染みのない国での調査となり困難もありましたが、無事に調査を完了させ、最終成果発表会において研究成果を発表するとともに、タイ人教員などから今後の改善へ向けたコメントをもらいました。後期セメスターにおいても、本研究を継続し、ブラッシュアップを図っていきます。

研究以外にも、週末はタマサート大学の学生と一緒にバンコクや世界文化遺産アユタヤを観光するなど、タイの課題と文化を学ぶとともに、タイ人学生との友情を育んだワークショップとなりました。

本ワークショップはタマサート大学建築計画学部との共催により開催したものです。ウェルカム・パーティでの歓迎や調査へのご協力をいただいた先生方や学生をはじめ、関係者各位にこの場をお借りして深く感謝の意を表します。

国家住宅公社での講義の様子

NGOでの講義の様子

バンコク・スラムでの調査の様子

最終発表の様子

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