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2021.05.14

第29回AJI研究最前線セミナー開催

3月16日(火)、第29回AJI研究最前線セミナーがオンラインで開催されました。今回は、Khan Abu-Baker Rafat氏(立命館大学政策科学研究科)が“Measuring the impact of built environment in urban areas on Location Affordability: Case study of Rawalpindi-Islamabad, Pakistan”と題する報告を行いました。Khan氏は、パキスタンの大都市部を構成する二大都市地域であるラワルピンディとイスラマバードを事例に取り上げ、その地域における急激な発展に伴うスプロール現象に直面している現行の都市開発政策の問題点について、居住環境の改善という観点から研究を行っています。具体的には、本発表のなかで、住宅取得能力指数(Location Affordability Index)をめぐって、住居費と移動費というおおまかな変数に基づくこれまでの都市政策における定義の仕方にたいして、どの地域から誰がどの交通手段を使ってどの施設にアクセス可能であるかという、住人の日常的な移動空間へと繊細な視点を向けることで、さらにその指標を精緻化し、都市開発計画に役立てる方法を示しました。質疑応答では、当該地域における都市開発とデジタル化の関係性や、コロナ・ウィルスが都市開発計画に与える影響などについて活発な意見交換が行われました。

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発表を行うカーン氏