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2020.07.30

第19回AJI 研究最前線セミナー開催

 2020年6月16日、第19回AJIリサーチ・フロントライン・セミナーをオンラインで開催しました。今回の発表では、Kartika Puspita Sari氏(立命館大学政策科学研究科博士課程後期課程)が“Can Maps Help to Promote Better Understanding of a Community’s Disaster Evacuation Plan?”と題する発表を行いました。彼女は、コンピュータで作成されたハザードマップが、災害が起こりやすい地域の住民に対して、頻繁な災害や深刻な災害、避難経路を含む避難緊急時計画、避難場所などへの意識を高めることができるかどうか、という問題に関して非常に興味深い研究を示しました。たとえば、インドネシアのマゲランにあるメラピ火山付近にあるスンバでは、過去の避難がうまく管理されていなかったため、住民にハザードマップに基づく説明を行い、新たな避難計画についての理解を醸成したという事例が示されました。しかし、このような成功例がある一方で、ハザードマップが人々を混乱させたり、避難経路について誤った理解を生んだりするという問題が残っています。質疑応答では、ハザードマップが失敗する原因が、改善点について活発な議論が行われました。

19th AJI Research Frontline Seminar
発表を行うKartika Puspita Sari氏