ヒューマンインターフェースから
バーチャルリアリティまで
大学入学時には「こんなことを研究したい」と決めていたわけではありませんでした。基礎工学部を選んだのは、得意の理系学部の中でもとりわけ学問のバラエティに富んでいそうだという理由からでした。自分の研究テーマを選ぶ時になって、なんとなく「おもしろそう」と選んだのが、ヒューマンインターフェース(HI)。それが結果的に、修士課程、博士課程と研究を続けるテーマとなりました。
博士号を取得後、バーチャルリアリティ(VR)を研究する先生から助言を受けたことで、HIに加えてVRの研究も始めました。研究の方向が定まった転機は、立命館大学に着任し、現在特別招聘教授である田村秀行先生と共同研究を始めたことです。田村先生は、VRの中でも「複合現実感」(MR)という分野で日本の第一人者です。田村先生のご提案で「MRとHIを一緒に研究しよう」ということになり、一緒に「リアリティメディア研究室」を立ち上げました。今では、MRとHIの両方が私の専門分野になっています。