立命館大学 経営学部

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竇 少杰講師

Shaojie Dou

研究分野
人と組織の研究:働くとは何か。組織とは何か。
主な担当科目
アジア・中国ビジネス/企業と経営
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
労使関係や人的資源管理、そして家族企業の持続可能な経営と事業承継、この「二刀流」の研究を実施しています。「二刀流」とカッコよく言っていますが、実は「人と組織」の研究です。SDGsが強調されている今日において、持続可能な経営は企業にとって必要不可欠であり、それを実現するためには経営戦略や組織のあり方、マネジメント、労使関係などが重要ですが、家族企業の場合、事業承継や家族関係のあり方、家族文化などの経営も非常に重要です。日本は世界一の長寿企業大国です。多く存在している日本の老舗家族企業の経営は実に魅力的であり、その企業経営、家族経営と財産経営はバランスよく「伝統と革新」の関係を体現しているのです。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
中国の大学を卒業して来日していましたが、中国の大学では勉強も課外活動も非常に充実したものでした。会計学を専攻していましたので、株投機に関心興味を持つようになり、大学2回生の時から大半の生活費を株式市場に投入し、上場会社の財務諸表を読みながら株の投機も実践していました。儲けがあった時に友人を呼んでレストランで贅沢に外食していましたが、負けた時に学食で白ご飯と無料のスープでしのいでいました。本当に良い社会勉強となっていました。
日本での大学院時代において、修士課程では勉強・研究とアルバイト、博士課程では研究・調査・博士論文だけに専念していました。振り返ってみれば、充実した楽しい院生の時代でした。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
日本と中国は東アジアの隣国であり、社会文化や伝統には共通点が多く存在していますが、実は多くの異なるところも存在しています。例えば日本の労働市場は比較的に安定的であり、労使関係も協調的ですが、中国の労働市場は流動的であり、労使紛争や労働争議はよく発生しています。また日本には100年以上の経営歴史を有する長寿家族企業が多く存在していますが、中国では50年の家族企業も珍しく、企業の平均寿命は3年にも満たないと言われています。なぜ日本と中国はこんなに異なっているのか。この問題を解明するために、自分の研究テーマにしました。
大学院時代の指導教授に憧れて、将来はぜひ指導教授のような学問にまじめで、学生に優しい先生になることを決心していましたので、博士課程まで進学し、研究者になりました。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
グローバルの視野を持って、グローバル人材になりましょう。今の時代はグローバル時代です。身の回りを見てみますと、海外からやってきた留学生と一緒に授業を受けているかもしれませんし、教壇に立っている教員も外国人かもしれません。使っているスマホも、着ている服も、食べているものも外国製かもしれません。企業経営もグローバルで展開されていますし、日本にもたくさんの外国企業が活躍されています。今の時代に求められている人材はグローバルで通用する人材です。外国語はもちろん、グローバルの視野、センス、あるいはグローバル感覚を意識的に育成してくことが必要不可欠です。

■関連リンク

研究者学術情報データベース (ritsumei.ac.jp)