立命館大学 経営学部

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Lee 凪子特別任用教授

Nagiko Lee

研究分野
母語でない日本語を学ぶ学習者から見えてくる日本語の特徴
主な担当科目
日本語教育学04(対照言語文化論)、日本語上級(文法・ライティング)、日本語中級2(総合)、Japanese Language 1
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
「対照言語修辞論」と「対照・中間言語語用論」が主な研究分野です。
「対照言語修辞論」は、例えば、日本語母語話者が書く文章と英語母語話者が書く文章では、その構成や選択する語彙がどのように異なるかということについて研究する分野です。これまでに私は論文や新聞の社説をデータにして日本語・英語、日本語・英語・中国語の対照分析をしました。
「対照・中間言語語用論」は、例えば、日本語母語話者が誰かからの依頼にどのように断るのか、その誰かと自分との社会的地位の違いや親疎の度合いによってどのように変わるのか、その変わり方は母語によって異なるのか(「対照言語語用論」)、またある言語の学習過程にある人の場合には母語の影響をどの程度受けるのか(「中間言語語用論」)について研究する分野です。私はこれまでに、日本語母語話者の断り方、日本語母語話者と日本語を学習している中国語母語話者の修正の仕方などについて分析しました。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
学部生の時にはあまり勉強しない学生でした。でも、新しいことを経験したいという思いはあり、いろいろなアルバイトをしていました。学生運動で一度キャンパス封鎖があったのですが、それに参加したりもしました。でも、学部3年生の時にオーストラリアに留学し、それをきっかけにキャリアの方向性が定まり、学問をする楽しさを経験しました。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
もともとは日本で英語教師になるための学科に在籍していたのですが、学部3年生の時に1年間、オーストラリアの大学に留学したことをきっかけに、海外で日本語を教えることにキャリア変更をしました。そして、オーストラリアで日本語を教え始めたのですが、その中で疑問に思ったことを研究するために大学院に進学して言語学を専攻し、学問の楽しさがわかりました。大学院生であると同時に、同じ大学でチューターとして日本語を教えられたことが、教育者としても研究者としても大きな原動力になりました。いかに言語学を言語教育の現場に生かしていくかということは長い間変わらず持ち続けている研究テーマです。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
自分が面白いと思うものを見つけるためには様々な経験を積むことが必要でしょう。単にスマホで得られる情報に頼るのでなく、実際にいろいろな人に出会うことが大切だと思います。自分とは異なる意見を持つ人と出会う楽しみが大学で見つけられることを願っています。

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研究者学術情報データベース (ritsumei.ac.jp)