立命館大学 経営学部

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中原 翔准教授

Sho Nakahara

研究分野
組織の不祥事や不正、企業倫理
主な担当科目
企業と経営、企業倫理論
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

なぜ組織は不正や不祥事を起こしてしまうのかを経営学の立場から考えています。皆さんも日頃ニュースなどで目にされたことがあるかと思いますが、品質不正や会計不正など、わが国では様々な不正や不祥事が頻発しています。しかし、多くの組織にとっては、不正や不祥事を起こさない方が得策ではないでしょうか。それは評判も下がりますし、株価にも影響してくるからです。それにもかかわらず、なぜ組織は不正や不祥事を起こしてしまうのか。その理由として考えられるのは、組織が意図的に不正や不祥事を起こしている場合と意図的ではなく不正や不祥事を起こしている場合の2つが考えられるということです。特にわが国では後者も比較的多く発生していることから、必ずしも意図的ではない不正や不祥事が起こるメカニズムを解明することが、現在の私の研究テーマです。

Q2
どんな学生時代を送っていましたか。

学生時代は、色々な映画を見ることに熱中していました。特に映画は、自分が見聞きしたことがない世界へ自分を誘って(いざなって)くれる大切なメディアだと感じていました。今もそう感じています。学生時代には、「この一週間は、この映画監督の作品をすべて観よう」と決めて、初期の作品から晩年の作品までを一気に観るということをよくやっていました。そうすると、映画監督が作品づくりを通じて考えてきた軌跡のようなものを自分でも把握することができ、とても感銘を受けた経験があります。好きな映画が見当たらない人・映画に純粋に興味がある人は、是非入学後にでも中原まで相談しに来てください。いくらか紹介出来ると思います。そして、私にも皆さんの好きな映画を教えてください。

Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。

研究者になったきっかけは、学生時代に純粋に研究が面白いと感じるようになったからです。研究は、勉強とは違って、新しい発見を求められます。この発見は、そこにたどり着くまでは長い道のりにはなりますが、自分でその発見が出来れば間違いなく「第一発見者」になることが出来ます。そして、こんな発見が出来たということを、仲間たちや社会に対して発信することでいろいろな反応を得ることもでき、また新たな発見をしてみたいというサイクルが生まれるのです。このような考えから、普段の日常生活でも「当たり前になっていることを疑っていくこと」が大事だと思っています。

Q4
高校生へメッセージをお願いします。

高校生の皆さんは、日々の学校生活や部活動など、やらなければならないことがたくさんあると思います。そのような忙しい日々のなかで、自分が将来何になりたいか・やりたいかを決めることが難しいと感じる場面もあるかもしれません。もし、そう感じている方がいれば、是非「自分の可能性を広げられる選択をしておくこと」を念頭に置いて頂ければと思います。将来何になりたいか・やりたいかが早く決まることはたしかに大事なことです。ですが、今後の長い人生において、自分が何にでもなれる・やれる可能性を残しておくことは、それ以上に大切なことだと思います。私も学問を続けていたからこそ、もともとはあまり縁のなかった研究者になることが出来たと感じています。自分の可能性を広げながら生きていくこと。これが、私が高校生の皆さんへ伝えたいメッセージです。

■おすすめの書籍や映画

吉本隆明『ひきこもれ―ひとりの時間をもつということ』(大和書房)


■関連リンク

研究者学術情報データベース (ritsumei.ac.jp)

X(Twitter):@ShoNakahara