立命館大学 経営学部

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林 永周准教授

Yeongjoo Lim

研究分野
1)アントレプレナーシップ教育と評価に関する国際比較研究 2)ライフサイエンス企業のビジネス戦略とグローバル化に関する研究 3)企業の新規事業開発に関する研究
主な担当科目
事業開発論
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
起業は経済成長の担い手となっているが、日本の起業率は世界で最も低い水準です。起業をするためには、ヒト・モノ・カネに加えて「アントレプレナーシップ」が必要です。アントレプレナーシップは日本語では「起業家精神」と和訳されており、起業しない人には関係ないと思われがちですが、実は幅広い意味でのアントレプレナーシップは我々が不確実な社会を生き抜く力として求められています。
 このようなアントレプレナーシップをどのように教育するのか、またその教育効果をどのように測定するのかを研究しています。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
高校までは韓国の田舎で育ち、大学は立命館アジア太平洋大学で国際豊かな環境で過ごしました。大学では世界各国から文化・言葉の違う留学生と寮で生活しながら、笑ったり、喧嘩したりする毎日で、今でも忘れられない楽しい時間を過ごしました。
普段は「自分がやりたいことを楽しくやる」をモットーに、別府湾をバイクで走ったり、温泉に入ったりする毎日でした。
大学院では、日本企業の技術をどう事業化するかを研究する「技術経営」をBKCで学び、中小企業の共同研究開発の成功要因に関する研究で博士学位を取得しました。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
大学2年生の時にフィリピンに遊びに行きました。空港に降りた時、目の前に広がっていたのは日本企業の看板でした。様々な人から日本から来ましたというと、「日本は素晴らしい国だよ」と口を添えて言いました。日本に留学しておきながらも日本の良さを全然知らなかった自分自身が恥ずかしく、日本に戻ってから日本企業、日本産業などに興味を持ち、「イノベーション」と「中小企業」を勉強したく、大学院に進学しました。新技術や新規ビジネスを生み出す「イノベーション」にはアントレプレナーシップ(起業家精神)が不可欠であることに気づき、どうのように教育できるかをもっと研究したく、現在の研究を進めています。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
Life is a journey, not a destination(人生は旅であり、目的地ではない)という言葉があります。「ゴール(destination)に到達する事ばかりに専念するのではなく、その途中の今(journey)を楽しむ事が重要だ。」という意味で、人生を生きていく一つの考え方だと思います。アントレプレナーシップも同じで、起業やビジネスに興味がなくても、アントレプレナーシップを理解することは、自分の可能性と選択肢が広がると思います。
 不確実性の高い現代社会では、昨日決めたゴールが今日のゴールと異なることも多く、臨機応変に対応するとともに、その変化を楽しむことも必要です。自分の人生を自分のやり方で、しっかりと前進できるように多くの経験を積んで欲しいと思います。

■関連リンク

研究者学術情報データベース (ritsumei.ac.jp)