立命館大学 経営学部

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久保田 典男教授

Norio Kubota

研究分野
中小企業の「継承」と「革新」に関する研究
主な担当科目
中小企業論、企業論
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
専門分野は中小企業経営です。研究面ではとくに中小企業の事業承継に関する研究を行っています。事業承継とは「会社の経営を後継経営者に引き継ぐこと」ですが、事業承継は、後継経営者が、企業の経営課題解決に向けた新たな取組みである経営革新を遂行し、先代経営者から引き継いだ事業を更に発展させる契機にもなります。
そこで研究を通して、事業承継を契機とした経営革新遂行に向けた条件を明らかにできればと考えています。その上で、経営革新を遂行しうる能力を有した後継者の育成に貢献したいと考えています。中小企業診断士の資格を保有し、研究手法としては企業分析の知識を用いたケーススタディを得意としています。前職では「課題先進地」である島根県において教育・研究活動を行ってきたことから、中小企業の事業展開と地域産業振興とを結びつける研究も数多く行ってきました。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
大学時代の後半はゼミ活動が学生生活の中心でした。管理会計のゼミに所属しゼミ長を務めたのですが、ゼミの先生が鉄道旅行好きということもあり、年4回合宿がある楽しいゼミで、ゼミ合宿の企画などをやっていました。大学祭で企業の経営分析の発表をしたのも良い思い出です。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
中小企業の経営に興味を持ったのは、大学卒業後に中小企業への長期資金の融資を行う政府系金融機関に就職したことがきっかけです。計15年間の勤務において、最初の5年間は、中小企業への長期資金の融資・審査業務経験を通してさまざまな業種の多くの経営者と面談する機会を得ました。そしてそこで得た経験を活かして、後半の10年間は調査・研究部門において主に中小企業経営等に関する研究を行ってきました。
一方で、研究の仕事を行う中で、学術的な知識の不足を痛感し、働きながら大学院に通いました。様々な経歴をもつ社会人の院生とともに学ぶ中で、大学院で勉強することの面白さを実感しました。博士課程に進んだ頃に、大学院の恩師から大学教員の道に進むことを勧められ、父の出身地である島根県において大学教員としてのキャリアをスタートさせ、中小企業の事業展開と地域産業振興とを結びつける様々な研究を12年間行いました。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
「迷ったときには、一歩前に出る」ことを心がけてください。その前提として日々努力を続けること、その上でじっくりと考えることが重要です。それでも迷いがある場合には、「一歩前に出る」積極的な選択肢を取り続けたほうが、自分を高める結果につながることが多いです。

■おすすめの書籍や映画

経営に興味があるのであれば皆さんが興味のある経営者が書かれた本を読むとよいと思います。