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2019/03/21 教育・研究
2019年度事業継承塾の活動について
- 2018年度事業継承塾 講義の様子
1.事業継承塾とは
日本においては、経営者の高齢化が急速に進展し、後継者がなく事業廃業をするケースが増えると同時に、後継者のない事業体のM&Aによる事業継承も組織的かつ急速にすすみつつあります。また、広くアジア諸国においても事業継承問題は多くの中小企業にとって死活問題となっており、深刻な社会問題にもなりつつあります。このような時代背景の中、立命館事業継承塾が誕生しました。これまで経営者が築いてきた企業価値を次の世代に円滑に引き継ぐための教育が極めて重要な課題となっていると認識し、将来親族の事業を継承し発展を志す有為な人材や中小企業に関心ある人材を育成し、日本のみならず東アジア全域の経済を支える経営者を育成することを目指します。
2018年度、立命館事業継承塾は経営学部と経営学研究科の有志が集まり、講座、セミナー、打合せ会など、様々な形で活動をしてきました。2019年度も、春学期は講座、セミナー、打合せ会などを実施し、秋学期はプロジェクト研究(社史作り)を実施していきます。
※立命館大学事業継承塾の命名の由来 承継ではなく継承なのか?
立命館大学経営学部・経営学研究科においては、大阪府中小企業家同友会との事業継承(承継)に関わる教育をおこなうにあたって、立命館大学経営学部教授会の議論において、受講生が、事業承継を前提とした事業相続の教育のみをおこなうのではなく、将来、承継しようとする事業(会社等)の従業員による事業継承やM&A、廃業まで含めて考える機会を与えると同時に、親から子への企業価値-経営哲学の継承、事業(会社等)の技能継承や文化継承、そして、地域における大きな役割(地域雇用の継承、地域活性化や地域経済を支え、地域を変革する主体としての中小企業ネットワークの継承等)までも含めて学ぶことを教育の目的とすることとしました。それ故、立命館大学経営学部では、事業承継塾ではなく、あえて、文化継承、技能継承、企業価値の継承、企業哲学の継承、地域の雇用継承、中小企業の地域のネットワーク継承などの様々な意味を込めて、立命館大学事業継承塾としています。
2.2019年度募集要項
「立命館大学経営学部・大学院経営学研究科事業継承塾」では、アジアおよび日本などにおける中小企業・病院・保育園・養護ホーム・社団法人などの事業継承を「志(こころざす)」立命館大学学生(1回生から4回生)・大学院生(M1からD3)のメンバーを募集します。将来、中小企業等の事業継承の可能性のある経営者の子弟(二代目・三代目等)はもちろんのこと、血縁に関係なく事業継承を志(こころざす)メンバーも募ることとします。
(1)応募資格
立命館大学経営学部生・大学院経営学研究科院生であり、事業継承に高い志をもつ者または企業・組織や社会のリーダーを目指す者
(2)塾費・参加費
基本、無料。 企業見学・工場見学等では実費をご負担頂く場合があります。
(3)募集説明会
4月22日(月)12時15分~12時50分 (会場:AC338)
4月25日(木)12時15分~12時50分 (会場:AC342)
(4)入塾申込
以下申込フォームより、学生証番号、氏名、連絡先(MAI L・携帯電話番号)、応募動機等を入力してお申込下さい。(随時受付)
https://entryweb.ritsumei.ac.jp/smart/eqr.asp?U=4008006049089166794
3.2019年度スケジュール
(1)春学期
事業継承に関わる講義やグループワーク、多彩なゲストスピーカーをお招きしての事業継承に関する学びや交流をはかると同時に、大阪や京都の中小企業見学・工場見学を行います。
※これは予定であり、変更となる場合があります。
・塾生ミーティング・講義&討議
隔週昼休み(4月~7月)
※日程は塾生と相談の上、決定します。
・経営学研究科正課授業「特殊講義Ⅰ(中小企業経営実践講座)」(春学期水曜3限)
大阪府中小企業家同友会との協定講座で、様々な企業経営者がゲストスピーカーとして登壇します。塾生には本授業への参加を求めます。
(2)秋学期
「事業継承プロジェクト研究:社史作り」は、事業継承塾生が中心となって、それぞれの家族企業の社史を授業チームで調べ、作成していく授業です。最終的に、「立命館大学事業継承塾社史作りコンテスト」に参加して、内容やプレゼンテーションの仕方などを含めて審査員(企業経営者にもなっていただく)の評価で優勝チームを決定します。(活動は基本的に昼休みに行います)
■到達目標
①自社への理解を深める。
②社史を調べて作成することで事業継承のあり方を考えるきっかけとする。
■スケジュール
1回 オリエンテーション
2回 事業継承における社史作りの重要性
3回 社史作りの内容とやり方
4回~14回 チームワーク&中間発表
15回 立命館大学事業継承塾社史作りコンテスト
他に、企業見学・訪問も適宜、行う予定。
(3)その他の活動
京都の一部の老舗企業や大阪府中小企業家同友会傘下の各企業の視察、希望者にはインターンシップもはかる。必要に応じて、「Idea-Lab.」(利用申請中)で、中心メンバー(学生幹事)による懇親・研究計画や企画の立案を行っていきます。
4.体制
塾 長:立命館大学経営学部長・経営学研究科長 佐藤 典司
副塾長:立命館大学経営学部 守屋 貴司 教授/田中 幹大 教授/西岡 正 教授/竇 少杰 講師
立命館大学経営学部・大学院経営学研究科事業継承塾事務局
立命館大学経営学部事務室
住所:〒567-8570 大阪府茨木市岩倉町2-150
TEL:072-665-2090