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2022年05月のニュース

2022.05.25

「人生100年時代に必要な運動・食事・エンターテイメントとは?」セミナー企画の実施について

以下の日時・テーマで、スポーツ健康科学部・食マネジメント学部による連携企画
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社株式会社日経BPの協力により実施した。
第一部は、スポーツ健康科学部は1回生対象の基礎演習の授業、食マネジメント学部は1回生対象の経営学入門の授業として開催された。第二部は、スポーツ健康科学部・研究科、食マネジメント学部・研究科の3回生、4回生、大学院生の約20名が参加した。

日時:2022518(水)

場所:立命館大学びわこ・くさつキャンパス

【第一部】1限:0900-1030<プリズム・ホール>

【第二部】2限:1040-1210<アカデミック・ラウンジ>

 

【第一部】テーマ:「人生100年時代に必要な運動・食事・エンターテイメントとは?

【第二部】テーマ:「痩せによる若い女性の健康問題

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写真:第一部の様子①



【第一部】

人生100年時代に向けて、益々運動と食が重要な時代になってきている。しかしながら、健康的な運動・食習慣の行動を変容する、あるいは維持することは容易ではない。しかしならが、健康的な行動を楽しくできれば、継続は容易かもしれない。ウォルト・ディズニー・ジャパンのコンシューマ・プロダクツでは「健康」と「エンターテインメント」を掛け合わせた「ヘルシー・テイメント」に取り組んでいることから、ウォルト・ディズニー・ジャパン、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部による新たなつながりを期待して、パネリストがスピーチによる話題提供を行った後に、パネルディスカッションを行った。

 

<スピーカー・パネリスト>

・スポーツ健康科学部(村上晴香教授)

・食マネジメント学部(野中朋美准教授)

・ウォルト・ディズニー・ジャパン(井原多美様※)

※ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

コンシューマ・プロダクツ バイスプレジデント&ゼネラルマネージャー

(ファシリテーター:スポーツ健康科学部・家光素行教授)

 

<概要>

運動・栄養・エンターテイメントの観点でパネリストに現在の取組などについて紹介したうえで、学生とともに「人生100年時代に必要な運動・食事・エンターテイメントとは?」について議論した。スポーツ健康科学部:村上教授からは、ここ10年間、運動習慣者数が増えていない中で、運動習慣の継続には、ゲーミフィケーションやインセンティブの活用や、ナッジによって行動変容が誘発される可能性について紹介して頂いた。食マネジメント学部:野中准教授からは、食料不足の問題から食のサスティナビリティには活用方法を前提としたサービス提供の開発が重要であり、そのためには食に対する知識が大切であることについて紹介して頂いた。ウォルト・ディズニー・ジャパン:井原様からは、ヘルシー+エンターテインメント=ヘルシー・テイメントによる活動をご紹介いただき、ディズニーが持つ「キャラクターや作品のストーリー」の力で、衣食住に関わる製品+ディズニーで新しい価値の提供を目指すというお話を頂いた。その後、パネルディスカッションでは3名のスピーカーに対して学生からの活発な質疑応答から「正しい運動・食習慣の継続のためのヘルシー・テイメントの可能性」、「今後日本を支える若者の健康を守るためのヘルシー・テイメントの可能性」などについて議論し、授業後も議論が続くなど、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部、両学部の参加した1回生、約600名の学生にとって健康行動の変容や習慣化のためにエンターテインメントの重要性を認識した企画となった。

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写真:第一部の様子②

 


【第二部】

第一部では、運動・食事・エンターテイメントの連携が健康行動変容・習慣化にとって重要であることについてのディスカッションを行ったが、第二部では具体的な課題事例に基づいた課題解決型のディスカッションを実施した。テーマは日経BPとウォルト・ディズニー・ジャパンから提示され、「“痩せ”による若い女性の健康問題」について議論した。

 

<概要>

第二部では、冒頭、黒住紗織様(株式会社日経BP・総合研究所メディカル・ヘルスラボ上席研究員)より「“痩せ”による若い女性の健康問題」の話題提供を頂き、その後、学生は4つのグループに分かれ、①働く若い女性の“痩せ”による健康への影響と正しい食・運動の知識をどのように認知させるか?②若い女性の健康問題を是正する方法、について学生と日経BP:黒住様、ディズニー:井原様との活発な議論の中で、学生から働く若い女性の健康問題の解決について、気づきや正しい知識をSNSなどを活用した配信、エンターテインメント(キャラクター)を用いた正しい知識の享受方法、自分自身の食の見える化などといった提案があった。授業後も質疑応答などが続き、「“痩せ”による若い女性の健康問題」解決の重要性を認識した企画となった。

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写真:第二部の様子

 

今回、第一部あるいは二部を担った家光教授村上教授野中准教授立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIROから指定を受けている「プレシジョンヘルスケアの社会浸透を推進するための総合知活用型研究拠点形成」のメンバーでもあり、高齢社会の中で生産人口の増加のために健康行動変容とその習慣化について研究しており、その一環としてR-GIROの後援も受け、本企画は実施された。

R-GIROについてはこちら

 

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2022.05.23

本研究科修了生の杉本岳史さんの研究が「International Journal of Molecular Sciences」に原著論文として掲載されました

2021年度にスポーツ健康科学研究科博士課程前期課程を修了した杉本岳史さんが、スポーツ健康科学部 教授 橋本健志先生、大阪工業大学 教授 中村友浩先生、藤里俊哉先生、講師 横山奨先生、立命館大学理工学部 教授 小西聡先生らと共同で取り組まれた研究論文「Investigation of Brain Function-Related Myokine Secretion by Using Contractile 3D-Engineered Muscle」が、「International Journal of Molecular Sciences」に原著論文として掲載されました。

https://www.mdpi.com/journal/ijms/special_issues/Adipokines_Myokines_Exercise

https://www.mdpi.com/1422-0067/23/10/5723

 

プレスリリースはこちら

https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=537640&f=.pdf

https://www.ritsumei.ac.jp/profile/pressrelease_detail/?id=660

 

脳機能関連マイオカインである乳酸、IrisinCathepsin BCTSB)は、脳の活性化に関与する脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現を制御する上流因子であり、運動により骨格筋から分泌されます。しかし、IrisinCTSBが筋収縮によって分泌されるかどうかについては、未だ明確な結論は出ていません。三次元骨格筋培養細胞(以下、3D-EM)は、骨格筋収縮がIrisinおよびCTSBを分泌させるか否かを明らかにするのに貢献する可能性があります。従来の 2D 培養細胞では、薬物添加により運動を模倣することでIrisinおよびCTSB分泌を検討したものの、機械的な「筋収縮」を模倣できていません。我々は、電気刺激(EPS)により誘発される筋収縮がIrisinおよびCTSBの分泌に及ぼす影響を3D-EMで検討することを目的としました。

C2C12筋芽細胞と1型コラーゲンゲルからなる3D-EM2週間分化させ、EPS無しのコントロール群とEPS群に分け実験を施行しました。その後、培地中のIrisinCTSBの分泌量を測定しました。その結果、Irisin分泌量はEPS後に有意に増加しました。しかし、CTSB分泌量には両群間に有意な差は見られませんでした。本研究により、Irisinは収縮筋由来のマイオカインである可能性が示唆されましたが、CTSB3D-EMにおけるEPS誘発筋収縮刺激では分泌されないことが明らかとなりました。

 

近年、動物倫理問題の観点から、再生医療のみならず健康科学分野においても、組織工学に基づく「動物フリー」の新規3次元培養モデルの利用が求められています。本研究では2D培養細胞よりも成熟している3D-EMでのマイオカイン分泌を検証するプラットフォームを確立しました。近年、多数のマイオカインが運動に応じて産生され、体内を循環して標的組織や臓器に作用する「真の万能薬」として機能しています。特にIrisinの生理的性質については、例えば、様々な組織や臓器の維持に役立つ健康効果が示唆されています。このように、EPSによるマイオカイン分泌の効果を検討することは、健康に役立つ運動処方の開発に役立つと考えられます。それだけでなく、栄養素材や薬剤添加はマイオカインの分泌に関連することから、3D-EMによるマイオカインなどの運動誘発性分泌因子に関する多角的な研究が進めば、運動の重要性を示すだけでなく、運動の実施が困難な慢性疾患患者に対する創薬・栄養素の開発への貢献が期待できます。


(ニュース)20220523-1

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2022.05.09

本研究科澤井元伸さんが学会大会で「優秀発表」を受賞されました

202235日に開催された「日本体育測定評価学会第21回大会」において、スポーツ健康科学研究科博士前期課程2回生の澤井元伸さんとスポーツ健康科学部上田憲嗣准教授が取り組んだ研究「サッカーゴールキーパーを対象とした状況判断能力テストの妥当性及び信頼性の検証」が優秀発表として表彰されました。おめでとうございます!

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