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2022年06月のニュース
2022.06.24
スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程2回生の易東さんが、同研究科教授 橋本健志先生、博士課程後期課程 吉川万紀さん、博士課程前期課程修了生 杉本岳史さん、スポーツ健康科学部卒業生 友尾圭吾さんらと共同で取り組まれた研究論文「Effects of Maca on Muscle Hypertrophy in C2C12 Skeletal Muscle Cells」が、「International Journal of Molecular Sciences」に原著論文として掲載されました
https://www.mdpi.com/1422-0067/23/12/6825/pdf
https://www.mdpi.com/journal/ijms/special_issues/muscle_function
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本学 NEXTフェローシッププログラム生 である易さんらは、滋養強壮、活力増強、栄養補給などの補助栄養剤として用いられてきた薬用植物であるマカが骨格筋細胞の生育・成長を促進するかを検討しました。
C2C12筋芽細胞を2日間分化させ、マカ添加無しのコントロール群と0.1mg/ml濃度のマカ添加群(0.1 maca群)、0.2mg/ml濃度のマカ添加群(0.2 maca群)に分けて実験を行いました。マカ添加2日後、骨格筋の生育・成長を組織化学的に解析しました。また、分子メカニズムとして、筋細胞のタンパク質発現を生化学的に解析しました。その結果、いずれの濃度のマカにおいても、マカの添加によって骨格筋の生育・成長が促進し、筋肥大が誘発されることが示されました。その分子メカニズムに、筋合成に関連するタンパク質発現の増加が関与している可能性が示唆されました。ただし、組織化学的解析によって認められた顕著な筋肥大を説明するためには、さらなる分子メカニズムの解析が必要であると考えられました。
2022.06.21
【公聴会&ミニレクチャー】スポーツ健康科学研究科博士学位授与申請論文(2022年度9月授与予定)に関わって
標記、スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程における2022年度9月授与予定の博士学位授与申請論文について、
【公聴会】および【ミニレクチャー】を開催いたします。参加希望者の方は、添付の「公示」より詳細情報を確認ください。
<公示>
立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科博士学位授与申請論文公聴会のお知らせ(2022年度9月授与予定)2022.06.21
本学部教授・伊坂忠夫先生らの共編著 『2050年のスポーツ -スポーツが変わる未来/変える未来-』(晃洋書房)が出版されます。
2050年にスポーツはどのようになっているのか、またスポーツを通じて地域、まちづくりはどのように発展しているのか?
について、多様な専門家の立場から、2050年という長い射程を見据えてまとめてもらっています。
本学部教授・山浦一保先生も、スポーツ組織、ひと、社会の観点から一つの章を担当されています。
2022.06.09
スポーツ健康科学部・立命館グローバルイノベーション研究機構 専門研究員(助教)の神崎真実さんが取り組まれた研究論文が、「日本サイエンスコミュニケーション協会誌」に実践報告として掲載されることが決定しました。
スポーツ健康科学部・立命館グローバルイノベーション研究機構 助教の神崎真実さんが、スポーツ健康科学部教授 山浦一保先生、立命館グローバルイノベーション研究機構 補助研究員 藤田泰煕さん、金沢大学 専任研究員 王天一さん、理工学研究科 博士後期課程 増田葉月さん、理工学部 教授 岡田志麻先生と共同で取り組まれた研究論文「『総合知』の共創:心の可視化技術に関するワークショップの成果と課題」が「日本サイエンスコミュニケーション協会誌」に研究報告として掲載されることが決定しました。
私たちのプロジェクトチームでは、顔画像をもとに頬部分の毛細血管の色情報を抽出し、自律神経状態を計測する非接触センサを開発しています。こうした技術開発にあたっては、心身相関に係る「自然科学の知」と、健康状態の可視化が私たちの社会や人間関係に及ぼす影響を検討する「人文社会科学の知」を融合して、両者の総合知を共創していくことが求められています。
本研究では、高校生と大学院生を対象としたワークショップを実施し、可視化技術に対する参加者の考えを探索的に明らかにし、そして結果をもとに参加者とどのようにして総合知を共創するのかを考察しました。ワークショップの前後でアンケートを実施・分析した結果、非接触センサに対する量的な評価はプレポストで差がみられませんでしたが、自由記述の内容には変化が見られました。自由記述には前向きな意見と後ろ向きの意見、拒否的な意見が見られ、拒否的な意見のうち一部は議論を通して生産的な意見へと変化することが示唆されました。参加者の意見をもとに、技術による<媒介ありきの問題点>と<媒介そのものの問題点>という観点を導入して、共創の方向性について考察を行いました。
神崎真実・山浦一保・藤田泰煕・王天一・増田葉月・岡田志麻(印刷中)『総合知』の共創:心の可視化技術に関するワークショップの成果と課題 日本サイエンスコミュニケーション協会誌12(1), 42-48.
2022.06.01
本研究科博士課程の井上健一郎さんの研究が原著論文として掲載されました
スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程2回生の井上健一郎さんが、同研究科教授 家光素行先生、助教 藤江隼平先生、博士課程後期課程修了生 堀居直希さん、学部3回生 山崎エンヒさん、立命館グローバル・イノベーション研究機構 内田昌孝先生と共同で取り組まれた研究が「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。
この研究では、肥満ラットの有酸素性トレーニングにより内分泌因子:Follistatin-like 1(FSTL1)が遅筋線維豊富な骨格筋において分泌が増大すること、さらに血液を介して動脈血管における一酸化窒素産生(血管拡張物質)を促進し、動脈硬化度の低下に関与することを明らかにしました。
https://physoc.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.14814/phy2.15300
Inoue K, Fujie S, Horii N, Yamazaki H, Uchida M, Iemitsu M. Aerobic exercise training-induced follistatin-like 1 secretion in the skeletal muscle is related to arterial stiffness via arterial NO production in obese rats. Physiol Rep. 2022; 10(10): e15300. doi:10.14814/phy2.15300