オープンゼミナール2021
「円、ドル、ユーロ、
“Libra”ーFacebookがお金の常識を変えるー」
板木ゼミ(チーム名:Aチーム)
井上 喬皓さん、石田 奈々子さん、三原 和さん、大綱 慶さん、津田 幸奈さん、吉中 丞太さん、YANG Jingzhiさん
2021年度国際関係学部オープンゼミナールで「円、ドル、ユーロ、“Libra” ーFacebookがお金の常識を変えるー」と題して発表を行った板木ゼミのみなさんにお話をうかがいました。
オープンゼミでの発表内容を教えてください。
私たちのグループの発表テーマは「円、ドル、ユーロ、“Libra”???ーFacebookがお金の常識を変える??ー」です。巨大IT企業5社をあわせて、“GAFAM”と呼ばれますが、2019年にそのひとつであるFacebook社がデジタル通貨(Libra)の発行に乗り出しました。「あのFacebookがデジタル通貨?私には関係ないな」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これまでの投資目的としての「デジタル通貨」とは異なり、われわれの生活に密接に関わる「通貨」となりうる可能性を秘めた、Libraについて私たちは研究しました。
発表テーマを選んだ理由は?
当初は投資をテーマに考えていたものの、調べていくうちに難しさを感じました。そこで、板木ゼミとして経済学がどのように生活に関わっていくかをあらためて考えてからテーマを決めるという方針に変え、自分達が日々の生活の中で疑問に思うことについて本当に数多くのアイデア出しをしていきました。アイデア出しのワークを通じて「仮想通貨とは?」という大きなテーマが決まり、そこから調査を進めて「リブラ」に辿り着きました。
当日寄せられた質問や意見、本番で印象に残ったことを教えてください。
「なぜ仮想通貨をやろうと思ったの?」といった根本的な質問や、「やっぱり説明を聞いても難しくてわからない…。でも、リブラや仮想通貨が今後の国際社会で広まる・主流になる可能性もあるし、自分たちの生活に関わるかもしれないから覚えておく」といった意見が多かったです。
印象に残ったことは、最初は難しそうなテーマだからと敬遠されていたものの、最後まで聞いていただき、質問してくださる方が多かったことでした。現金やクレジットカードだけでなく仮想通貨が今後のお金の「選択肢」となるかもしれない。世界を見ればそうした動きが現在もどんどん進んでいる。そうした事実を、発表を通じて学生に知ってほしかったので、伝わったのではないかと思いました。
本番を迎えるまでのストーリーを聞かせてください。
準備期間で大変だったことは、テーマ決めまでの過程と本番に間に合わせるための時間との戦いでした。テーマが伝わりにくい可能性があったため、よりわかりやすく伝えられるかが大きなポイントでした。難しい言葉をそのまま使わず簡単な言葉に言い換えたり、わかりやすい例を出すことで理解を促したりすることを工夫しました。
オープンゼミナールを通じて学んだこと、今後に活かせることがありましたか?
すでに私達が知っている事や興味のある範囲に限定して研究するのではなく、一歩背伸びをしたトピックに踏み入ることで、私達の知識、興味、視野を大きく広げることができたと感じています。
また、研究を進める中で初期の問題設定の甘さに気づき、さらに深い論点を見つけ出し、そこから議論を深めていくことができたと思います。準備から当日の発表まで、難しい内容にもめげずに頑張ってこれたのは、仮想通貨、金融といった専門的な分野の研究を、一緒に協力して進めていける仲間の存在があったからこそだと思います。
グループワークの中でチームとして動くことの難しさや、異なる意見や互いの知識のすり合わせを、高いレベルで議論できた経験は、社会に出た時にも活用できる力になったと考えます。
また、他のグループの発表を聞くことで学んだ情報収集の仕方や発表スタイル、ポスターのデザインなども今後の参考にしたいですね。
次年度参加チームへのメッセージをお願いします。
オープンゼミはグループで一つの学術的テーマについて数ヶ月の時間をかけて研究することができます。このような機会は、大学生活において多くはありません。また、コロナ禍で私達は仲間と学問について真剣に議論ができる環境がどれだけ貴重なものか再認識していると思います。ぜひ、学生である今を大切に、研究の面白さをとことん味わってください!
テーマ選びは本当に時間がかかりますので早めに本気で取り掛かるのが重要です。また、立ち返ることができる大きな方針や獲得目標を最初に決めておいたことは、チームが迷ったときの判断基準になり、非常に良かったです。
板木ゼミの魅力を教えてください。
板木ゼミでは国際経済学について勉強しています。今年度は「米中経済摩擦と覇権争い」というテーマで学習を行ってきました。3回生の春学期は主に「貿易・投資・金融」など今日の国際経済を理解するための基礎を板木先生のオリジナル教材を使用して学習し、夏休みからは基礎文献をゼミ生全員で読んだ後に「デジタル通貨」というトピックを軸として国際政治経済や日常生活への影響について研究しています。
3回生の秋学期に全員で一つの共同論文を作成する、という点は他のゼミとは違う板木ゼミの特徴だと思います。自分たちが主体となって進めて行く必要があるため負担はかなり大きいですが、板木先生はとても親身でわからないことがあったら丁寧かつ的確なアドバイスを下さりますし、ゼミ生や教授とのディスカッションを通して新たな視点を得ることができるので、いつも刺激を貰っています。
板木先生は本当に説明が上手ですし、基礎から経済のことを全員にしっかり教えてくれます。また、ディスカッションに導いてくれるのがうまい先生ですので、授業の中でも自然と学生同士のディスカッションが始まっていることが多いですね。一人ひとりをよく見てくださっていて、授業外のゼミ生同士の交流や活動にも積極的に参加してくれます。
授業時間外での交流の機会も多く、現役生のみならず30年来の板木ゼミOB・OGの社会人の方とも交流できる機会がある点も板木ゼミの大きな魅力だと思います。
2022年3月更新
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