
将来の夢は報道を通じて世界平和の実現に貢献すること。地元:長崎で学んできた平和学習の内容が他の地域では当たり前ではないことを実感した時、将来、この現状を変えたいと強く思いました。
川端 悠 さん
国際関係学専攻 3回生
大学入学後、様々な活動に取り組まれている3回生の川端さん。学部で学んでいる内容やこれまで活動、将来の夢についてお話を伺いました。
国際関係学部を志望した理由を教えてください。
川端国際社会で起こる戦争や紛争などの様々な問題を専門的に学びたいと思ったからです。
長崎県出身の私は、原子爆弾の爆心地から最も近い小学校で平和学習を受けてきました。高校時代は「高校生平和大使」として活動していたのですが、活動をする中で、自分自身の国際問題に対する知識が足りていないことを度々痛感するとともに、知識をしっかりと身に付けることで、より多角的で説得力のある言葉を伝えることができるようになるのではないかと考えました。
そこで、戦争や紛争、貧困問題などを深く学ぶことができる大学を探していた際に見つけたのが、立命館大学国際関係学部でした。
入学してみて国際関係学部のイメージはどう変わりましたか。
川端いい意味でイメージ通りでした。ホームページにも記載されていますが、カリキュラムが豊富で、誰もが主体的に学ぶことができる環境が整っているので、本当に刺激的な毎日を過ごすことができています。
また、「国際関係学部」なので、世界情勢について学ぶ授業が多いのかと想像していたのですが、日本について深く学ぶことができる授業も多くありました。世界情勢や世界に存在する様々な問題について考える上で、まず自国について知っておく必要があると思い、日本について学ぶことができる授業も積極的に受講するようにしています。多角的な視点を養うことができるカリキュラムが整っていることは、国際関係学部の魅力だと感じています。
学部ではどのようなことに関心を持たれて学ばれていますか?
川端国際情勢や貧困問題だけではなく、ジェンダーや家族、デジタル文化など、比較的幅広い分野に関心を持っています。特に印象に残っている授業は、2回生の時に受講した「日本文化・社会論」です。この授業では、広島・長崎への原子爆弾投下がテーマとして取り上げられたことがありました。ディスカッションでは、それぞれが育った地域でどのような平和学習が行われていたのかについて友人たちと話していたのですが、この時に感じたのが、「地域差」でした。被爆地長崎で幼い頃から平和学習を受けてきた私にとっては、学校で原子爆弾について学ぶことが当たり前でしたが、被爆地以外の場所では決してそれが当たり前ではないことを実感しましたし、将来、この現状を変えたいとこの時強く思いました。
また、私は、「ジャーナリズムの実践」をテーマとした白戸圭一先生のゼミに所属しています。関心がある事柄を「幅広い視点」や「批判的視点」から考えられる点にこのゼミで学ぶことの魅力を感じています。卒業論文のテーマはまだ明確には決まっていませんが、長崎で生まれ育ち、平和を追求する旅を続けてきたという点。そして、将来メディアで伝える側として働くことを夢見ている点。この2つの視点を生かした論文を書きたいと思っています。
大学生活ではどのような活動に力を入れてこられましたか?
川端「何事もやってみなはれ」
興味はあるけど、どうしようかな、やってみようかな…。と迷っては一度立ち止まっていたのが以前の私でした。しかし、人生の先輩でもある父から、何事もまずはやってみなさいというアドバイスをもらい、大学生活ではとにかく様々なことに挑戦してみました。
念願だった立命館大学国際平和ミュージアムでガイドの仕事をしたり、福島県双葉町に3度足を運び、現地の方にインタビューを行ったり。他にも、1カ月のカナダ留学や京都市の企業への食品ロスをなくすための企画提案、地元長崎の二十歳のつどいでの実行委員活動にも取り組むなど、とても充実した大学生活を送っています。
川端一見、関連性がないように思える活動かもしれませんが、私はどの活動も「世界平和の実現」に繋がるものであると考えています。例えば、福島県双葉町に行った際は、震災によって人々がどのような苦しみを味わい、そして、どのように現実と向き合ってきたのかを知ることができました。その事実を知ったことによって、災害から身を守り、穏やかで平和な生活を送るために、私自身もどのように行動するべきなのかを考えることが出来ました。
川端また、地元長崎の二十歳のつどいでの実行委員としての活動では、折り鶴プロジェクトを企画・実行したり、式当日に誓いの言葉を述べたりしました。折り鶴プロジェクトは、平和への願いを体現するという点で意味のある企画だったと思いますし、誓いの言葉では、平和への想いを言葉に乗せて伝えることができました。
普段、行動力のある学部の友人たちに囲まれて刺激を受けながら生活しているということ。また、学部での授業で多角的な視点を身に付けることができているということ。これらのことが繋がったからこそ、実現できた活動だったと実感しています。
将来の目標を聞かせてください。
川端私の将来の目標は「報道を通じて世界平和の実現に貢献すること」です。小学生の頃から目指しているアナウンサーという職業に就き、「誰もが戦争と平和について考えるきっかけとなる番組」を企画・制作したいと考えています。
例えば、被爆者の声を全国的に報道することで、全国民に被爆体験を認識してもらう。これは、日本だけではなく、国際社会にも大きな社会的意義を与えると思います。様々な価値観が存在する世の中だからこそ、決して簡単なことではないと思いますが、国際関係学部で得た知識や視点を生かして実現に向けて、報道という立場からアプローチを続けたいと思います。
私が高校時代に勤めていた高校生平和大使の活動には、「微力だけど、無力じゃない」というスローガンがあります。私が「誰もが戦争と平和について考察を深められる番組」を作ること、そしてその番組内で紡ぐ言葉たち。それらは、本当に微力なものかもしれませんが、決して無力ではないと信じています。将来は、アナウンサーという職に就き、報道で世界平和を実現します。
国際関係学部を志望する受験生に対してメッセージをお願いします。
川端この記事を見て下さってありがとうございます。まずは、国際関係学部について知ろうと調べ作業を行っている自分を、たくさん褒めてほしいです。悩むこともたくさんあるかと思いますが、ぜひ、できない理由よりも、できるようにするために自分は今何に取り組むべきなのかを考えてみてください!
また、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉にあるように、私自身は受験生の時に「どんな結果になろうともそれが自分の運命で、それから先は自分がその置かれた場所でどれだけ努力できるかにかかっている」と考えるようにしていました。
私は高校受験に不合格となった経験がありますが、高校入学後はこの考え方を意識しました。その結果、高校生平和大使としての活動に全力を注ぐこともできましたし、現在は国際関係学部で学ぶこともできています。高校時代に自分の置かれた場所で努力できたからこそ、国際関係学部で学ぶという選択が出来たと思うと嬉しいですし、支えてくださった方々には本当に感謝しています。
長くなってしまいましたが、もし国際関係学部に興味を持ってくださっているのなら、その目標達成のために全力を注いでみてください!きっとそれも思い出になると思いますし、入学した後に、あの時頑張ってよかったという喜びが何倍にも膨らむと思います。
2025年10月更新
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