オープンゼミナール2022
「都市開発の光と影」
森岡ゼミ(チーム名:森岡ゼミ)
岡本莉音さん、高杉日加瑠さん、高橋清乃さん
2022年度国際関係学部オープンゼミナールで「都市開発の光と影」と題して発表を行った森岡ゼミ(担当教員 森岡 真史先生)のみなさんにお話を伺いました。
森岡ゼミについて教えてください。
私たち森岡ゼミの研究テーマは「経済成長と人間の幸福-国際的・国内的な所得格差の視点から考える-」です。
経済成長はどのようにして生じ、何をもたらしてきたのか。そして、経済成長によって幸福はどのように変化してきたのかを共通テーマとして学習しています。個人の研究は比較的自由にテーマを設定することができ、それぞれの興味関心に沿ったテーマで、先生の丁寧なサポートを受けることが出来ます。
森岡教授は、とても優しく、生徒の気持ちを大切にしながら、いつも適切なアドバイスをしてくださいます。クラスの雰囲気は、とても和やかで、毎回発表の後にディスカッションによる意見交換が行われ、互いの意見にとても刺激を受けます。オープンゼミに出たことで、改めてこのゼミのメンバー、先生の魅力を実感しました。このゼミで学べることをとても嬉しく思っています。
オープンゼミナールの発表内容について教えてください。
地域活性化を目的として行われる都市開発は、地域全体の質を高めることによって治安向上や人口減少の地域での居住者の増加などのメリットがある反面、賃料や土地代の上昇により、古くから住む人が居住環境の劣る場所へ移動しなければならない立退の問題を含有します。
その負の側面を考慮し、都市開発を考えるのが「ジェントリフィケーション」の概念です。私たちは、大阪府のあいりん地区における都市開発に焦点を絞って、その是非を分析しました。具体的には、「自治体、研究者、そしてホームレスを中心とした市民の声」という3つの観点に分けて分析し、多角的な視点から都市開発の「光と影」の面を捉えることに努めました。
なぜこの発表テーマを選びましたか?
私たちのゼミのテーマである「経済成長」を考える際に、その成長の恩恵から「取り残される人々」の存在に常に思考を巡らせる必要があると感じているからです。バブル経済崩壊後、日本の経済は停滞を続けていますが、この中で2020年に起こったコロナウイルスの感染拡大など様々なグローバルな情勢の変化の中でも「格差」は確実に拡大し続けています。
私たちのテーマであるジェントリフィケーション(=都市開発)は、まさにこの「経済成長」の「光」の面だけを見つめるだけはなく、成長から取り残された人々の「影」の面も考慮された言葉です。改めて、経済成長は「光」の追求と「影」の問題解決を両立していかなければならないと考え、このテーマとしました。
オープンゼミナール当日に寄せられた意見や印象に残ったことはどのようなことですか?
なぜこのテーマを選んだのか、どのような方法で調べたのか、生活困窮者に対して具体的にどのような政策や援助が行われているのかについて質問を受けました。また、支援における提案として、行政によるトップダウン的な形だけではなく、市民と協調するボトムアップな援助が行われるべきではないか、という意見が寄せられました。都市開発に携わる企業の方を中心として多くのコメントが寄せられました。
オープンゼミナールの準備期間中、大変だったことはどんなことですか?
テーマについては、早期に決めることができました。しかしながら、テーマに対して、どのような構成にして行くのかを決定するのには時間がかかりました。特に、結論部分をどこに持ってくるのか、どのようにまとめるのかについては苦戦しました。何時間も話し合いを重ね、先生からも沢山アドバイスを頂き、最終的には皆が納得する形にまとめることができました。日程調整については、就活も始まったこともあり、忙しい中予定を合わせて話し合うことも大変でした。
オープンゼミナールを通じて学んだこと、今後に活かせることはどんなことですか?
今回の経験は、改めてゼミのメンバーの特性を沢山知る機会となりました。そして、それぞれの強みを活かしてグループワークを行うことの大切さを実感しました。グループワークですので、それぞれの強みを如何にして最大限に発揮できるのかを模索しました。結果、役割分担をスムーズに行うことができ、より良いグループワークを進められたと思います。この経験から、グループメンバーの適材適所を見つけること、そしてより良いものを作るために個々人の強みを最大限に活かすことの大切さを学びました。今後のゼミ活動にも、活かしていきたいと思います!
次年度の参加チームへメッセージをお願いします!
最初は、なかなかうまくテーマがまとまらず、締め切りギリギリまでの間は、正直何度も諦めそうになりました(一人では絶対ここまで来られませんでした)。しかし、オープンゼミが終わったあとは、ここまで一緒に頑張ってくれたメンバー、先生への感謝と達成感で胸がいっぱいでした。
皆さんにも、ぜひこの気持ちを味わってほしいと思います。 仲間たちと苦労して手にした経験は一生の財産です 。
2023年1月更新
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