オープンゼミナール2022
「サステイナブル養殖漁業~IoTビジネスの可能性~」

星野ゼミ(チーム名:星野海賊団)
浦麟太郎さん、加藤千智さん、川邉くるみさん、家近 夕輝さん、福岡健吾さん、竹原司さん、上田未来さん

2022年度国際関係学部オープンゼミナールで「サステイナブル養殖漁業~IoTビジネスの可能性~」と題して発表を行った星野ゼミ(担当教員 星野 郁先生)のみなさんにお話を伺いました。

星野ゼミについて教えてください。

国際経済、経営に関心のある国際協力・開発プログラムの学生が所属していることが多いゼミですが、それ以外にも文化や法律など、さまざまな分野に関心がある学生が集まっています。それぞれの興味が異なっていることで、互いにとって新たな分野や視点に出会い、興味を広げることができます。

先輩・後輩の垣根を越えて、日常的に交流できるところが星野ゼミの大きな特徴です。ゼミ内での発表やディスカッションを一緒に取り組んだり、就活に関する経験談やアドバイスについてのお話を身近な先輩から伺えたりできるのは、後輩である私たちの今後の研究や就活にとても有益な経験となっています。

また、先生が学生主体でグループワークやゼミの進行を任せてくださるおかげで、自ら問題提起したり、考えたりすることができる環境があります。

一人で取り組む時間と、世代を超えたグループで話し合う時間、両方のバランスが取れたゼミだと思います。

普段のゼミ活動はどのようにされていますか?

ゼミの基本的な流れとしては、グループごとにテーマを一つ決めたのち、まずは私たち学生が各自で調べ、意見をまとめます。その後、授業内でディスカッションし、フィードバックを先生からいただきます。この一連を繰り返し行うことで、自身の物事を見る視点を養い、今後の発表や卒業論文の作成に生かすことができます。授業では、先輩後輩がひとつの教室で活発な議論を行い、切磋琢磨しています。

オープンゼミナールの発表内容について教えてください。

私たちの発表テーマは「サステイナブル養殖漁業~IoTビジネスの可能性~」でした。現在の日本の水産業は他国と比較しても衰退産業になっています。そこで、私たちは「どうすれば水産業の課題を解決し、成長産業にできるか?」という疑問を提示し、研究を進めました。その中で私たちは日本の「養殖」に目をつけ、そこにIoTを導入することで更なる可能性が広がるのではないかと考えました。実際に給餌作業をすべてデータ化し、AIが行うように導入している企業を参考にしながら、そこで生じるメリットや、未だ残る課題点、それに対する解決策などを分析し、提示しました。

なぜこの発表テーマを選びましたか?

我々は、Netflixのドキュメント映画である「Seaspiracy: 偽りのサステイナブル漁業」から着想を得て、漁業の新たな復興の兆しとなる経営案を模索しました。その中で、環境問題に配慮しつつ今後も伸び代のある産業として養殖業を見つました。しかし、養殖業は給餌の際の残った餌による水質汚染、餌代の高騰、魚の病死等、さまざまなリスクがあり、養殖業は日本で十分に普及するに至っていないのが現状です。そこで我々は、その養殖業に最新テクノロジーであるIoTや、AIの活用で養殖業を活性化させるというテーマを深掘りしていくことに決めました。

オープンゼミナールの準備期間中、大変だったことはどんなことですか?

発表準備を進めていく中で、SNSを通して漁師さんへインタビューをしたり、企業にコンタクトをとったりと、初めての経験ができました。

「自分たちのオリジナリティをどのように出していけば良いのか」という点は最後まで頭を悩ませました。現状をどのように変えていきたいのかという軸をしっかりと持ちつつ、問題に対する解決策をそれぞれが意見を出し合いながらオリジナルの答えを模索しました。

オープンゼミナールを通じて学んだこと、今後に活かせることはどんなことですか?

養殖業×IoTという大きなテーマについて、メンバー内では様々な視点からの意見が飛び交い、まとめることが難しいと感じる場面がたくさんありました。そこで、先輩方からアドバイスをいただき、「今、自分たちがどこに焦点を当てて物事を見ているのか」を常に意識しながら進めることで、方向性が明確になり、議論が進めやすくなりました。

また、皆の意見に耳を傾け、まとめていく過程では、今後社会に出てあらゆる人と接するうえで重要な対人スキルを学べたと感じています。

次年度の参加チームへメッセージをお願いします!

オープンゼミナールは、国際関係学部での学びを外部へアウトプットする数少ない機会です。発表までの準備は大変ですが、ぜひ楽しみながら知識を深め、仲間とともに多くの学びを得てほしいと思います。

また、専門外のテーマを研究している他ゼミの発表を聴けるのもオープンゼミナールの醍醐味です。ゼミ外の交流の機会にもなり、大学生活がより充実したものになると思います。

チームでひとつのものを創り上げるという機会は、大学生にとってそう多くはありません。オープンゼミナールを通じて、チームで議論し研究を深める楽しさを感じていただければと思います!

2023年1月更新

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