グローバル・シミュレーション・
ゲーミングを体験すると
現実に起きている国際問題への
意識が変わっていくと思います。

畠 麻理奈 さん
国際関係学部 3回生

グローバル・スタディーズ専攻で学ぶ3回生の畠さんに、学部の2回生全員が受講する「グローバル・シミュレーション・ゲーミング(GSG)」の授業についてお伺いしました。

立命館大学 国際関係学部を志望した理由を教えてください。

幼い頃からの夢である「人と国を繋ぐ架け橋になる」を具現化したかったからです。立命館大学附属の高校に進学を決めたのも、中学時代から立命館大学国際関係学部を志望していたからという背景があります。小さい頃はあまり英語が好きではなかった時期もありましたが、両親の支えや、恵まれた環境のおかげで英語を自分に必要不可欠な要素として認識するようになりました。英語を使って世界のことを学びたい、世界で働きたいという思いが次第に大きくなり、高校時代の恩師にグローバル・スタディーズ専攻(GS専攻)を薦めていただきました。

入学してみて国際関係学部やグローバル・スタディーズ専攻のイメージはどう変わりましたか。

開放的で学生の意識が高いという印象は入学前・後で変化はありませんでした。特にGS専攻は国籍など多種多様なバックグラウンドを持った学生が多いですし、小規模での授業が多いです。意見を物怖じせずはっきり言えたり、言語スキルの高い人がほとんどだったりと、みんなの自立した姿に入学当初、驚いたことを強く覚えています。どの学生も自我を確立していて、堂々としていました。そんな場所に自分がいられること、そして個性を尊重し合えるみんなと切磋琢磨して学生生活を送れていることを本当に誇らしく思います。

2回生時に受講した「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」はいかがでしたか?

私は、中国のメディア、CCTVのPresident (リーダー)を担当しました。他のメディアアクターやamazonなどの企業アクターと交渉することが多かったです。もちろん、国家アクターの国際交渉の結果もニュース発信する上で必要不可欠でしたので、チームメンバーで分担して交渉・取材を行いました。

大半が国家アクターで構成されている中で、メディアアクターはどんなアクションを起こすことも自由でしたが、その自由さにかえって手こずることも多く、リーダーでありながらチームメンバーのみんなにはたくさん助けてもらいましたし、それぞれの得意分野を活かせられるように進めていきました。

他のメディアアクターと協議し、各社が配信する動画を管轄する取り決めをまとめる等、多くのアクターと交渉してCCTVとして、私たちなりに地位を築けたと思っています。

「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」は、国際関係学専攻(IR専攻)とグローバル・スタディーズ専攻(GS専攻)が合同で行われるので、学部内で専攻を超えた横の繋がりが増えたことも良かったです。2回生の春学期のタイミングでIR専攻の学生と一緒に授業を受講できたことで、その後の友好関係が格段に広がりました。事前準備の授業はIR専攻とGS専攻で分かれてクラス配置されているのですが、IR専攻の希望者はGS専攻のクラスに入って英語での授業を受講することもできます。「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」の中盤からスタートする交渉の際にはIR専攻もGS専攻も関係なくなるので、さまざまな人と交流できたことが強く印象に残っています。

「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」の魅力やお勧めのポイントを教えてください。

この授業は1つの授業では収まらない課題量やリサーチ量があるので、大変に感じることもあるかもしれません。ですが、リサーチを進めていくうちに、交渉を重ねるうちに、たくさんの知識を得られ、現実に起こっている政治や経済の問題にも壁を感じなくなると思います。私もそうでした。普段のニュースや国のリーダーの演説をTV等で見ているだけの生活では見つけられない「国際交渉」の難しさ、世界規模で見た時の各国の動きの重要さや慎重度を体感することができます。

また、交渉の進め方や国民性など、担当アクターをとことん研究してなりきることで、学べることもたくさんあると思います。私だったら・・ではなく、この国のこの役職の人なら・・と自分をその国や企業、国際機関に置き換えてアクションを起こしていくことは難しかったですが、「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」を受講した後は授業選択の幅が広がりましたし、授業で紹介される様々な国際的なトピックに敏感になったと思います。

3回生時から履修が始まる「Advanced Seminar」ではどのようなテーマで研究を進めていますか?

まだ始まったばかりですが、私は国際経済のクラスに所属しています。課外活動で学生起業家やスタートアップに関わる機会が多く、そうした動きは日本や世界各国に大きな影響を与えていく大事な要素の一つだと考えています。それらと経済の関わりをデータや理論を使って分析していきたいと思っていますし、その研究内容を踏まえて自身のキャリア形成にも役立てていきたいです。

学生生活で特に力を入れた取り組みはありますか?

オナーズ・プログラム、国際学会での発表が印象に残っています。

オナーズ・プログラムは正課外のゼミとして、立命館大学の学生が学部・回生を問わず参加できる「国際社会で活躍する人材を育成プログラム」です。そこで出会えた仲間は、学部とはまた違った刺激をくれますし、真剣に世界の課題や自分と向き合っている人ばかりの集団だと思っています。

また、高校生の頃から滋賀県の活動にも参加させていただいていて、県民共通目標のMother Lake Goalsを国際的に発信するサポートもしています。2021年にはメキシコ(オンライン)、2022年はドイツ(対面)で環境系の国際学会でセッション運営や活動発表を行いました。次はハンガリーで開催される学会にも参加予定です。

「京都」での大学生活の魅力を教えてください

衣笠キャンパスは、多くの観光客が訪れる金閣寺などの近くに位置しており、授業の空き時間に友達と金閣寺周辺へ行ったこともあります。日本の歴史を知ることができる環境や場所が多くあることも魅力ですし、何より京都には大学生が本当に多いです。何か挑戦したいことがあれば、様々な大学の学生が取り組んでいる課外活動へ参加できますし、インカレのサークルも多いです。自然も多く、ちょっとバスに乗れば嵐山、河原町や四条に行けるので、私としては程良く便利な場所で学生生活を送っていると思っています。

長期休暇の過ごし方や具体的なエピソードを教えてください

授業期間中は課題に追われたり、アルバイトなどがあると自分の時間が取れなかったりするので、好きなことをしてリフレッシュしています。毎日Netflixで映画を見てみたり、読みたかった本を読んだり、第二言語でフランス語を学んでいるのでフランス人のVlogを見てみたり、気ままに過ごすことが多いです。

私の周りは基本”超”が付くほど多忙な人が多いので、大抵授業期間が終わる随分前から長期休暇中に何をするか、一緒に妄想を膨らませることも多々あります。

将来の目標や目指す進路を聞かせてください。

子供の頃からの自分軸である「人と国を繋ぐ架け橋になる」というゴールは変わっていません。大学での様々な活動の中で、自分が人と人を繋ぐことに喜びを感じることを再認識しました。具体的な職種やキャリアはまだ確定していませんが、貿易や投資、スタートアップなどに興味があるので、人と人を繋ぎながらビジネスやプロダクトを成長させていける環境で働きたいです。

京都で、様々な国から学生が集まるGS専攻で学んできたことで、より日本人であることや日本で育ったことに誇りを感じています。将来は日本を拠点にしつつ、いずれは海外に活動の幅を広げていきたいと思っています。

国際関係学部を志望する受験生にメッセージをお願いします。

「立命の国関で学んでよかった!」と思わせてくれる学部です。多様なテーマで開講されているゼミで自分の興味関心をとことん研究することもできますし、卒業後のキャリア選択を早くから考えることができる授業も多く用意されています。さまざまな国・バックグラウンドを持った学生が集う国際関係学部は、あなたに新しい世界と価値観を確実に与えてくれると思います。

今実現させたい何かがあるなら、口に出してみる勇気を持って、挫けずに突き進んでください。そして、皆さんの人生の通過点として、国際関係学部がどんな影響をもたらしてくれるのか、ワクワクしながら入学してきてほしいと思います。素敵な学生生活が送れますように!応援しています。

2023年7月更新

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