国際関係学は過去、現在、未来の私たちの生活に深く関係しており、学ぶことで世界の解像度が上がっていくことを実感します。
李 莉玖 さん
国際関係学部 2回生
国際関係学専攻2回生の李 莉玖さんに国際関係学を学ぶ面白さや、英語の学習で意識していることについてお話を伺いました。
立命館大学 国際関係学部を志望した理由を教えてください。
李中学校の英語の授業がとても楽しく、洋楽が好きだったことをきっかけに英語に興味を持ち、高校ではアメリカ・シアトルにあるワシントン大学への留学プログラムに参加しました。短い期間でしたが、人生で初めての「異文化」というものを生身で感じ、英語や異文化に対する興味が一層強くなったことを覚えています。
どの大学に進学するべきか非常に悩みましたが、私には英語科のような英語を学ぶ・研究する学部は向いていないと思いました。英語を含むすべての言語は自分の考えを相手に伝えるための「ツール」にすぎないと考えたからです。高校時代にある程度英語を習得できたので、それを使って世界やそれらを取り巻く現状、そして在日コリアンである自分自身や異文化について考えたいと考えるようになりました。
そんな私にとって「国際関係学部」は最適解であり、日本の国際関係学部の中でも歴史のある立命館大学の国際関係学部に進学して自分を試してみたいと思いました。また、第二外国語で「朝鮮語」を履修することができるという点も大きな理由の1つです。
入学してみて国際関係学部のイメージはどう変わりましたか。
李入学する前は「国際関係学」に対して、世界のあれこれについて学ぶのだろうというざっくりとしたイメージしかありませんでした。しかし実際に入学してみると「国際関係学」は政治学や経済学、法学や社会学など様々な学問の複合体であることに気づきました。内容も濃く、覚えることが沢山ありますが、国際関係学の学びは全て過去、現在、そして未来の私たちの生活に深く関係しており、学んでいくにつれて自身の世界の解像度が上がっていくことを強く実感しました。
「国際関係学」を学ぶことで、「今なぜ戦争が起きているのか?」「その根底にある対立しあう両者の思想は何なのか?」というような深い問いの答えが鮮明になっていくので、ニュースで流れてくる世界の出来事を考察することができるようになると思います。どちらか一方の視点から世界を見るのではなく、対立する両者の立場に立って世界を見ることができるようになったと国際関係学部に入学して感じました。
外国語学習にどのように取り組んでいるか教えてください。
李国際関係学専攻では2回生まで続く必修の英語の授業を中心に勉強してきました。私はAdvancedクラスという一番レベルの高いクラスに所属していますが、そのクラスのクラスメートたちは帰国子女や留学生など、英語がネイティブレベルの学生が半分以上いて、私のように日本の高校での英語の授業をメインに受けてきた学生は少ない印象でした。外国語学習で大切なのは「いかに自分の言いたいことを言えるか」。大学での学びを通じて、考えや思想がしっかりしていないと英語を喋れるだけではあまり意味をなさないことも実感しています。
語学力アップする上で一番手っ取り早いのは覚えた単語や表現を実際に使ってみることです。心構えとしては間違いを恐れないこと。私たち非ネイティブ話者はついつい「完璧な文法でなければならない」と思ってしまいがちですが、実際そんなことはあまり重要ではなく、間違ってもいいからとにかく自分が言いたいことを英語で言うことが大事だと思っています。
李学部での学びを通じて語学力がアップしたというよりも「英語に脳が慣れた」感覚の方が強いです。英字新聞や本などの長い英文が脳に入ってくるスピードとスムーズさが、高校生の時よりも格段に上がりました。英語のニュースや映画なども同じで、脳で英語の音声を理解するのにそれほど苦労しなくなった感覚があります。テーマパークでアルバイトをした時は、英語力を生かしてたくさんの外国人観光客とコミュニケーションとったり、ときにはクレーム対応などをしたり、非常に重宝された経験があるので、そういう意味でも語学力が上がったなと感じます。
国際関係学部を志望する受験生にメッセージをお願いします。
李立命館大学の国際関係学部は専門性の高い学習をすることができ、学生も教授も非常に多国籍なので、とても面白いです。日常生活では体験できないような学びがあり、より世界の見方が鮮明になると感じています。
自分の世界に対する「目」を広げることで、これまでなかった視点から物事を考察することができるようになり、より深みのある人間へと進化していけることが期待できると思います。自分の視点が曖昧で不確かだと感じている人こそ、国際関係学部に入ることを強くお勧めします。私もそうでした。
多様な考え方を持った仲間たちと学び、様々な側面から歴史や世界情勢、人間とは何かについて考える。その過程で徐々に自分というものを見つけていき、結果的に個性ある人間になれると私は期待しています。
2023年7月更新
MORE INTERVIEWS
-
相手が武器を持つに至った背景を知ることで、避けられる争いや憎しみがある。広島・長崎でのセミナーが、今も自分を支えてくれています。
田中 志穂
株式会社NHKグローバルメディアサービス 番組制作センター(報道番組) ディレクター(2016年度卒業)2024.4.26
alumni|
-
横断的な学びで培った「多角的な視点」。アメフトと勉学が繋がる面白さを経験し、文武両道に励みました。
山下 憂
国際関係学部 4回生2024.3.29
academics|athletics|ir_major|gsir|
-
大きな衝撃だったウクライナ危機。国際関係学部に入学し、世界の紛争にこだわって勉強してきた私としては『今こそ学びを活かす時』と思いました。
石川 彩華
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(2011年度卒業)2024.3.8
international|alumni|
-
医療×海外の2軸で歩んできたこれまでのキャリア。海外で活躍するために国際関係学部の学生には世界のことはもちろん、「日本」についてもしっかり学んでほしいと思います。
佐々木 智尋
日本ベクトン・ディキンソン株式会社(2008年度卒業)2024.2.27
international|alumni|
-
オープンゼミナール2023「メディアが生み出した地下アイドルとイメージ消費」
大山ゼミ
(チーム名:TEAMシュレーディンガー)2024.1.9
academics|openseminar|
-
オープンゼミナール2023「地域活動継続に関する考察~徳島県上勝町を事例として~」
松田ゼミ
(チーム名:上勝の謎を暴き隊)2024.1.9
academics|openseminar|