学部長あいさつ

Masaharu MIYAWAKI

宮脇 正晴

立命館大学 法学部長

法学部のホームページへ、ようこそ。立命館大学法学部は、本学開学以来一貫して大学のまち京都で法学、政治学の研究、教育を展開してきました。長い歴史を有する学部ですが、その道は平たんではありませんでした。二度の世界大戦、冷戦、未曽有の天災、経済の激変、そしてパンデミック。社会が、世界が揺れ動くたびに、それらの問題と向き合ってきました。平和と民主主義という立命館が最も大事にしてきた理念は、歴史の中で築き育んできたものでもあります。

法学部では、専門科目として、法学と政治学が主な研究の対象となります。いずれも、大きな区分に分けて全体的に学ぶ学問なので、学習量は比較的多くなります。たとえば、法学部の学生で、民法だけを学ぶという人はいません。ほとんどの人が六法科目を中心に、多くの法律に取り組みます。特定分野だけを勉強しないという意味では政治学も同じ傾向にあります。多くの人に多くの科目を学んでもらう上で、一人の教員が数百人の学生を相手にするいわゆる「大講義」もありますが、一方通行にならないような工夫を、教員間の話し合い、学生との意見交換を通じて常に取り組んでいます。

また、立命館では少人数教育にも力を入れています。法学においても、政治学においても、知識の集積と同時に、あるいはそれ以上に意見表明をすることが大事だと考えています。小集団の中で、共通のテーマについて、共に学び、かつ、お互いの人格を尊重しあいながら話し合っていくことを重視しています。また、報告の準備や予復習の成果の発表によって力を発揮してもらうのも小集団の意義の一つだと考えています。

法学部出身者の進路は多様です。法化社会の進展の中で、活躍の場はさらに広がってきている感があります。冷静に論理的な思考を発揮する法学部出身者が今こそ社会に必要なのだと思っています。数ある職業の中でも、法曹(裁判官、検察官、弁護士)に最も近いのが法学部です。多くの分野に法学部生を送り出すことと同時に、社会の求める法曹を育成することも法学部の使命だと思っています。2019年度より「法曹コース」を新設し、関係法科大学院との連携を強化しています。京都法政学校から始まった立命館の伝統を皆さんが繋いでくれるのを応援します。

法学部をめぐっても国際化は目覚ましく進展しています。伝統的に、法律は国家の制定する国内法が中心だったので、国境を超えるイメージを持ちにくい領域でした。しかし、今は数多くの条約があり、売買や家族関係など身近な問題を規律するものも増えています。また、ビジネスの世界では民間団体の作るルールが国際的にも重要な役割を果たしています。皆さんの中にも、国際舞台で活躍することを夢見る人も多いでしょう。法学部では、外国語教育はもちろんのこと、留学プログラムの開発等にも取り組んで、法学部生が世界に羽ばたくことを応援しています。

このホームページから、衣笠キャンパスの雰囲気が皆さんに届くことを願っております。

立命館大学 法学部長
宮脇 正晴