海外留学
海外留学経験学生の体験談
2018年度法政特殊講義(アセアン・スタディ)に参加
渡辺瑞加さん|3回生
法政展開 グローバル・ロープログラム
*海外留学プログラムは、2019年度現在のものです。今後変更になる可能性があります。
2週間で3カ国訪問できるのが最大の魅力
Q. 法学部独自の海外留学プログラムのなかでアセアン・スタディを選ばれた理由はなんですか
大学に入学してから海外プログラムの存在は知っていたのですが、2回生の時にアセアン・スタディのチラシを見てそれが法学部独自のプログラムであることを知り、そこでアセアン・スタディへの参加を考えはじめました。同様に法学部独自であるオーストラリアやイギリスのプログラムに参加した友人から話を聞いていましたが、アセアン・スタディは2週間という短期間で3カ国も訪問できるので、その点に旅行好きとして魅力を感じました。事前説明会では実際に現地の写真を見たり、引率の先生のお顔を見たりすることで留学に対するイメージができ、プログラムに参加する大きなきっかけとなりました。また、参加された方のお話を聞いている間はとても和やかな雰囲気で、現地の雰囲気もこんな感じなのかな、楽しそうだなと思えたこともきっかけの一つです。
費用面でも、夏休みにやりたい他の活動との兼ね合いを考えたとき、比較的高額な他のプログラムを断念した部分もありました。その点、アセアン・スタディはリーズナブルでした。
法律の知識を得意の英語をツールとして応用したい
Q. もともと語学は得意だったのですか
そうですね、もともと英語も得意で、高1のときにフランスへ留学しフランス語もわかるのであえて「英語を学びに」とか「法律に関する基礎の英語を学びに」という気持ちよりはもっと「未知の世界に行く」という気持ちが強かったです。その点でアセアン・スタディは冒険心を掻き立てられました。高校時代から、得意の英語をツールにして何か学びたいと思っていたのでこのアセアン・スタディでそれが叶った感じです。法学部に入学して日本語で法律を学んで、その学んだ知識を英語を使って応用できたらまた新しい学びができるかなと思っています。
Q. 日常的に英語の文献なども読まれるのですか
はい。現在グローバル・ロープログラムで国際法ゼミに所属しています。国際法では判例や文献の原文はほとんどが英語やフランス語なので、個人で学ぶ際もゼミでのグループワークでも自分のスキルが役立っています。
課題が多い一方で可能性も大きいと感じたラオス
Q. 今回の留学を通して学ばれたこと、一番良かったことはなんですか
一つに選びきれないのですが、私が一番印象に残っているのはラオスでした。初めて国に降り立った瞬間に、他の2か国に比べて国が栄えていないと感じました。JICA(国際協力機構)の事務所に行って日本人職員の方にお話しを聞いた際には、海外の途上国の法整備支援という課題に気づかされました。
JICAはラオスの新しい法律を作るお手伝いをしています。ラオスはその歴史的な背景もあり法律が機能していない状況で、JICAは民法と民事訴訟法の法律の作成のお手伝いをしています。 ラオスの文化的な背景も加味しつつ対話をしながら進められているのですが、問題は多いそうです。 例えばラオス刑法の整備は他の国が援助しているので、日本が整備した法律とかみ合わないこともあります。 さらに法律ができたらみんなが法律を守る環境にしていかないといけません。だからその国の法律を知っている学生を増やしていくことも課題だとおっしゃっていました。
私は大学に入学してから既にある法律を学んできましたが、JICAの方はその前の段階、つまり法律を作るところからされていて、今までに想像もしない世界を見ることができました。
一方でタイとマレーシアは発展途上国と言われているなかでも街も法律も整備されていてラオスと全然違っていました。マレーシア、ラオス、タイの順番で訪問したのでそれぞれの国の違いをまじまじと実感しました。
Q. 留学経験のなかで一番辛かったことはなんですか
滞在期間が短かったのであっという間に過ぎていった感じなのですが、辛かったことは学びのなかでいうと基礎知識が足りなかったので現地で説明をされても理解できなかったことです。語学力の問題でもなく、これはもどかしくて少し残念でしたね。マレーシアでイスラム法の裁判所に行ったのですが、イスラム法の知識がなくて理解に苦しむ場面が多かったです。でもみんな仲が良かったですし、辛いということはなかったです。
Q. 将来の夢はなんですか
いまのところは民間企業への就職を考えています。海外展開を積極的に行っている会社で、法律の知識を活かせるような職につけたらと考えています。CSR(企業の社会的責任)における人権問題でも話題になっているので、SDGs(持続可能な開発目標)とかいま国際法ではそういうことに触れているのでそれらに触れられる会社に行きたいなと思っています。もちろん大学院に進学するなどして学び続けたい気持ちもあります。
Q. これから留学を考えている学生のみなさんへのメッセージをお願いします
少しでも迷っていたら参加したほうがよいと思います。立命館大学は奨学金制度も充実していますし、内容もしっかりしているので法学部のプログラムは個人の旅行では行けない場所に行けたり価値があると思います。そこは他の学部の方との差をつけるポイントかなと思います。
法学部の仲間たちが最大の刺激
Q. 渡辺さんのモチベーションはなんですか
ゼミだったり授業で一緒になる仲間ですね。法学部には自分にはない力を持っている優秀な方がほんとにたくさんおられます。その仲間たちに自分が勝ちたいと思ったとき、私の強みは高校のときから培った海外経験だったので「語学力を維持しよう」、「もっと経験しよう」という思いで海外に行くことを決めました。これからも他の人にない自分の長所を探したいと思っています。4年間の学生生活のなかで多くの仲間との出会いは一期一会だと思って大切にしたいと思っています。
Q. 最後に受験生に向けてメッセージをください
「法学部かっこいい」、「難しそう」という漠然としたイメージを持っている人も多いと思いますが、そのきっかけが大事です。すこしのきっかけから興味本位で入学しても立命館大学の法学部はいろんな分野に広がっていて、何か自分にマッチすることが必ず見つかると思います。がんばってください!
(取材:2019年)