教員紹介

Keiko TANIMOTO

谷本 圭子

谷本 圭子
専門
民法・消費者法

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

契約のルールを研究しています。特に、契約をした人が「どのような人」なのかによって契約のルールは変わってくるのかを研究しています。例えば、大企業と消費者なのか、大企業と中小事業者なのか、力の格差があればこれによって契約のルールは変化するのかを研究しています。いわゆる消費者法という分野です。EUやイタリアでの消費者法を参考にして研究しています。最近は、消費と社会の関係に関心があります。消費者が地球環境保護に取組む企業の製品を買う、自らが行っている消費行動の意味を考えながら物を買うなど、契約によって社会を変えることができる立場にあることについても研究しています。

どんな学生時代を送っていましたか。

友達と遊び、語り合い、勉強もして、人生にも悩む、ほろ苦くも楽しい学生時代でした。サークルやゼミでの友達、友達の友達と、ケーキを食べに行ったり、遠出をしたり。 法律を学ぶことも楽しく、法律系サークルに入って、友達と共に法律相談や法律討論会に参加しました。そのために東京、岡山、松坂、能登などに宿泊したことも、とても良い思い出です。一人で様々な分野の本も読んで、人生について考えていたように思います。大学に入っていろんなことを経験し、自分を取り巻く世界が一気に拡がった感じでした。

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

小さいときから自分で考え行動したい、間違っていることを間違っていると言いたい性格でした。だから法学部に進学したのだと思います。大学1回生時の講義では憲法や刑法による正義の語り口が魅力的に映ったのですが、2回生ぐらいから民法の正義論に惹かれました。「自由」な「自己決定」に基づく正義に魅了されたのだと思います。そして3回生のゼミで尊敬できる師と出会えたことがきっかけで、民法の研究者を志しました。

受験生のみなさんへのメッセージ

法は人間の幸福のために存在するべきだと私は信じています。法は決して権力者が人間を統制するために存在するわけではありません。法を考え、正義を考えるのは、自分と他者、人間の幸福のためです。そのためには人間をよく知らなければなりません。人間を良く知って、人間の幸福を願う、その学びの一つとして、法学はあるのです。では「人間の幸福」とは何なのか? ぜひ、考えてください。そして、いろんなことを経験してください。

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経歴・業績について