教員紹介
Itaru YANAGI
柳 至
- 専門
- 行政学・地方自治論
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
日本において人口減少や財政難が進む中で、政府がこれまで実施してきた政策を廃止することがあります。私はこれまでに政策廃止がどのようにして議題に上がり、決定されるかを明らかにしてきました。現在は、どのような場合に政策廃止が地域社会で合意されるかについて、市区町村における公共施設等を対象とした研究を行っています。また、政府によって担われてきた公共サービスが縮小される中、公共サービスの新たな担い手としてNPO・市民団体等の市民社会組織が注目されています。私は、市民社会組織の政策参加状況と、市民社会組織が政策実施過程に参加するだけではなく、政策形成過程への参加を行っているかという点について都市間、団体間比較や時系列での比較を行ってきました。現在は、国際比較に取り組んでいます。
どんな学生時代を送っていましたか。
学部生の頃は趣味の読書やテニス、そしてアルバイトをしつつ、法学の勉強をしていました。1、2年生の頃は前者の趣味の活動などが中心で、3年生以降に学業が中心になっていったような感じです。この頃は政治学の授業はあまり受けておらず、主に法学の授業を受けていました。ただ、自分には法学の勉強は難しくて、向いていないなとも感じていました。
現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。
私が中学生のころに、官僚の不祥事などが起きて、行政活動への疑念の声が高まる中、様々な行政改革が行われました。こうした中、行政活動を改善するためにはどのようにしたら良いのだろうかという漠然とした問題意識を持つようになりました。行政に関する学問分野には法学の観点からアプローチするものや政治学の観点からアプローチするものなどがあります。私は学部卒業間際になって、友人から行政学の本を薦められました。そこで行政学や政治学の面白さに目覚めて、大学院に進学して行政学を学んでみようかと考えるようになりました。