私が法学部に進学した頃には、将来の夢はなく、「法学」という道を選んだからには法曹三者に関する職業に就職する以外ないのかなと思っていました。しかし、大学１回生の時に履修した「社会に生きる法」という講義で、法学部を卒業した様々な先輩の話を聞くことによって、法学部とは様々な選択肢に出会える場所だという認識に変わりました。また、法学部では、民法、刑法、憲法といった六法科目を学ぶことがメジャーであるため、法曹に進むことでしか使えない能力しか学べないと考えられています。しかしながら、政策形成論や社会問題を考える講義も充実しているため、論理的思考力や文章作成力、読解能力など法律以外の知識やスキルを身につけることも出来ます。このように、法学部を通して身についた力は将来どのような道に進んでも役に立つと思います。法曹に進むというのは、身につけた力を活用する一つの選択肢であるし、民間企業や公務員に就職するというのも一つの選択肢だと思います。

私は、法学部に進学したことで、多岐にわたる選択肢に触れることが出来ました。その中で、ぼんやりとしていた自分自身のやりたいことが見つかり、現在は公認会計士になるという夢を持っています。まだ将来の夢が決まっていないのであれば、法学部に入学し、様々な選択肢に触れて、自分のやりたいことを決めてほしいと思います。

取材：2023年