教員紹介

Tsubasa NISHIMURA

西村 翼

西村 翼
専門
現代日本政治論

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

日本政治、特に国会議員や政党の研究をしています。民主主義の政治では、有権者が選んだ議員が国民を代表して国会で議論し、法律を作ることになっています。しかし、少なくとも日本では議員の評判は良いとは言えません。これは、「議員は我々を代表してくれていない」と多くの国民が感じているためでしょう。しかし、多くの国民は国会議員が普段どのような活動を行っているのか、何を代表しようとしているのかについて、メディアで報道される以上の情報を持ち合わせていません。私の研究では、政治学の理論や方法を用いて、議員や政党の活動の実態、そしてそれらが民主主義の仕組みの中でどのような意味を持つかを明らかにしようとしています。

どんな学生時代を送っていましたか。

高校3年になるまでほとんど勉強をしなかったのですが、何かの間違いで大学に進学しました。大学進学後、大学の自由な学びの環境と優秀で個性的な友人に触発され、少し勉強をするようになりました。ただ、勉強をしたことがあまりなかったので、わけもわからないまま雑多に本を読む、という状態でした。大阪の実家から京都の大学に通っていましたが、アルバイトの都合もあり、授業が終わるとすぐ大阪に引き返していました。今思うと、もう少し「京都の学生生活」にどっぷり浸かればよかったと後悔することしきりです(皆様は後悔なきよう!)

現在の専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

大学受験の際、法律学科なら法学、経済学部なら経済学一辺倒になりそうで嫌だと思い、なんとなく色々なことができそうだと考えて政治学科に進学しました。今でも、「政治学なら色々できそうだ」という見立てはそこまで間違っていなかったと思っています。政治思想、政治史、国際関係、日本政治と様々な講義を受ける中で、議会では俗に言う「上級国民」的な人々が多くを占めていると同時に、様々なバックグラウンドを持つ議員から構成されているとことに興味を持ち、これがどのように議員の言動や代表に影響しているのかを研究したいと考えるようになりました。

受験生のみなさんへのメッセージ

政治家は、無能である、一般市民の感覚から乖離している、私利私欲に塗れているなどと、よく批判されます。ところで、政治家がどのような活動を行い、どのような認識に基づいて、何を代表しようとしているか、それが有権者の望むものとどの程度乖離しているのかを客観的に示すことは可能でしょうか。また、これらの問題はどうすれば解決できるでしょうか。政治学は、こうした問題を考えるための道具を提供してくれます。大学で、社会の複雑な問題を考える訓練をしませんか。

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経歴・業績について