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【旧石器・縄文ゼミ】滋賀県米原市杉沢遺跡の縄文時代晩期合口土器棺2基の接合修復作業が完了しました

 杉沢遺跡は日本で初めて縄文時代の合わせ口土器棺が出土したことで著名な遺跡です。米原市教育員会と立命館大学は2011年から継続的に発掘調査を続けてきました。2020年の発掘では、縄文時代晩期(約3000年前)の土器棺2基が出土し、杉沢遺跡で出土した土器棺は合計13基になりました。 

 2022年8月22日~9月26日に、出土したこの2基の土器棺(合計4個の縄文土器)の接合修復作業を、滋賀県大津市の滋賀県埋蔵文化財センターで実施しました。作業には菅井佳穂(大学院修士1回生)、小久保茉優(学部4回生)、四ケ所姫奈(学部3回生)が参加しました。この作業は高度な技術を有するため、公益財団法人滋賀県文化財保護協会の技師や作業員の方からご指導をいただきました。 

 今回修復した土器棺2基のうち1基は2020年1・2月の発掘で出土したものです(写真3・4)。別の1基は2020年8・9月の発掘で出土しており、杉沢遺跡では最も古い土器棺になります。縄文時代の土器棺には、生まれて間もない小児が埋葬されている場合が多く、杉沢遺跡の土器棺も同様と思われます。杉沢遺跡の発掘に関しては活動報告をご覧ください。

土器棺復元状況
写真1 土器棺接合復元作業状況

12号甕棺出土状況
写真2 土器棺出土状況

13号甕棺2
写真3 12号土器棺(大)

13号甕棺
写真4 12号土器棺(小)
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