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歴史考古学(FD)ゼミ
岡寺良 准教授

ゼミ・研究活動

中世山城跡の調査

日本に3~4万も所在すると言われる中近世城郭、その大半が中世(室町・戦国時代)の山城跡です。現地に残された曲輪(くるわ)・空堀・土塁など、城を守るための様々な工夫を明らかにしていくことで、築城者の意図、さらには地域の歴史を明らかにしていくことができます。ゼミでは、中世山城の現地踏査を行う機会を多く設け、中世山城の構造を明らかにするとともに、遺跡を観察する能力を養っていきたいと思います。

中世山城跡の調査

山岳寺院跡の調査

山中には、上でも紹介したような山城などの他にも、様々な遺跡が存在します。その一つが山岳寺院などの宗教施設です。山への信仰を端に発する信仰遺跡(磐座・祭祀遺跡)や、山林修行や山林開発の拠点となっていった山岳寺院は、山中にあることから、その実態は断片的にしか明らかにされていません。ゼミでは、中世山城に加え、これら山岳寺院跡などの現地踏査も行っていきたいと考えています。

山岳寺院跡の調査

教員からのメッセージ

遺跡は、発掘調査を行うことでより多くの情報を得ることができますが、一方で発掘調査は、遺跡の形成過程を示す埋没状況が二度と復元することができな行為で、その実施には慎重を期す必要があります。また、発掘する前段階としての遺跡の踏査(地表観察)でも得られる情報は多くあり、踏査もまた重要な調査の一行程です。特に山中に残された山城や山岳寺院跡は、廃絶後に人の手があまり入らないため、当時の姿が地形の凹凸に如実に残されていたり、遺物の散布を多く確認することができます。このように発掘調査の成果の他にも、自身のフィールドワークによって知見を得、あらたな歴史像を発見していきましょう。

教員からのメッセージ

教員の研究紹介

九州北部の戦国期城館の構造を調べることで、当時の九州の政治・軍事情勢を考古学的に明らかにしてきました。山岳信仰や近世海防遺跡についても研究を進めており、それらの研究を通じ、文献史料のみでは明らかにできない中近世日本の歴史像の解明を目指しています。

教員の研究紹介