専攻紹介
就職
哲学・倫理学専攻の卒業生は、ここ最近の傾向としては、その大多数が一般企業に就職しています。また、毎年一定数の卒業生が公務員や教員として地方自治体に貢献しているほか、本学その他大学の大学院に進学し、さらに研究を続ける卒業生もいます。かつての哲学専攻の卒業生の中には、小説家や漫画家など、文芸方面で活躍している人もいます。
このように、哲学・倫理学専攻の卒業生の進路は幅広く開かれています。その具体例として、2016〜2020年度の哲学・倫理学専攻卒業生の代表的な進路を以下に紹介します。
一般企業
- (株)良品計画
- 三菱UFJ信託銀行(株)
- 東日本旅客鉄道(株)
- (株)ジェイアール東日本企画
- 富士ソフト(株)
- 大和ハウス工業(株)
- スズキ(株)
- 大同生命保険(株)
- (株)星野リゾート・マネージメント
- 東映アニメーション(株)
- ほか
公務員・教員関係
- 京都府人事委員会(京都府庁)
- 駒ヶ根市役所
- 石狩市役所
- 亀岡市役所
- 津市役所
- 愛知県警察本部
- 中学校・高等学校教員(公立・私立)
- ほか
大学院進学
- 立命館大学大学院文学研究科
- 京都大学大学院文学研究科
- 神戸大学大学院文学研究科
- ロンドン大学大学院ゴールドスミス校(音楽学部修士課程)
- ほか
一般に、哲学は「役に立たない」「無駄な」学問の代表例として語られることが多いと思います。しかし、最近では、〈哲学・思想は世界を相手に競争するビジネスリーダーが是非とも身につけておくべき基礎教養である〉とか、〈この混迷の時代を生き抜くために必要とされる批判的な思考力や、物事を分析・総合して新たな発想を生み出す創造力などは、哲学によってこそ養われる〉といった、哲学「有用論」も囁かれています。実際、哲学は「役に立つ」という観点から哲学やその思考法を紹介するビジネス書や、ビジネス雑誌上の哲学特集なども近年数多く目にするところですし、米国にも同種の記事が散見されます。
哲学を専攻することに、本当にそのような実利的な効能が見出されるのかどうかは必ずしも定かではありません。しかし、上記の著作や記事などからうかがわれるように、実際に哲学を実生活やビジネスに役立てている人はいる模様ですし、少なくとも、文学部あるいは哲学・倫理学専攻の学生であることが、就職に際して特段不利に働いているという事実はありません。哲学・倫理学を専攻するかどうかを迷っている人の参考になれば幸いです。