専攻紹介

哲学・倫理学専攻共同研究室紹介

衣笠キャンパス清心館3階にある哲学・倫理学専攻共同研究室は、本専攻に関係する学部生・大学院生・教員の三者専用の共同研究室です。基本的には学生を中心として使用・運営されています。

昼下がりの共同研究室。小教室をひと回り大きくしたくらいの広さです

使用対象者と使用手続きについて

共同研究室の基本的な使用対象者は以下のとおりです。

  • 人間研究学域所属の1回生
  • 哲学・倫理学専攻所属の学部生
  • 大学院哲学専修所属の大学院生
  • 哲学・倫理学専攻所属の専任教員

以上の方々であれば、基本的にはいつでも自由に入室・使用することが可能です(ただし、大学の行事・催事等の都合により、入室が禁止・制限されることもまれにあります)。

入室・使用に際して特段の手続きは必要とされていません。入口ドア横に設置されているカードリーダーに学生証・教職員証をかざし、検知されればオートロックが解錠されますので、基本的にはいつでも自由に入室・使用することが可能です。

入口ドア横のカードリーダーに学生証をかざすとオートロックが解錠されます

使用用途について

本専攻の共同研究室は、他の人の迷惑にならないかぎり、原則として自由に使用することが可能です。共同研究室の本来の使用目的である学習や研究の場としての使用はもちろん、他の学生・大学院生らとの語らいや交流の場としての使用も、基本的には排除されていません。

一般的には、学生が授業の合間の空き時間などに、読書をしたり、調べものをしたり、レポートを書いたり、昼ごはんを食べたり、学生同士で雑談したりするのに使われています。学生間での自主的な読書会や勉強会、大学院生や教員を交えての自主的な研究会が催されることもあります。長期休暇中も基本的には使用可能ですので、大学院入試や資格試験や就職試験の勉強のために、図書館代わりに利用する人もいます。なお、卒業論文の提出期限が近づくにつれて、夜遅くまでこもって執筆に勤しむ(追い込まれる?)人や、提出期限当日の締切時刻間際に駆け込んできて、共同研究室の備品をフル活用して最後に体裁を整え、ダッシュで提出窓口に急ぐ人なども現れるようですが、詳細は定かではありません。

ふと窓から外を見やると、眼下には等持院。その先には京都市街が広がります

書籍類の利用について

本専攻の共同研究室には、哲学・思想関係の書籍類が多数保管・配架されており、使用者は原則として自由に閲覧することが可能です。保管されている主な書籍類は以下のとおりです。

  • 『広辞苑』や語学関係の辞書、その他一般的な辞書・辞典類
  • 『岩波哲学・思想事典』『現代倫理学事典』等、哲学・思想関係の事典類
  • 『立命館哲学(立命館哲学会編)』バックナンバー
  • 『哲学(日本哲学会編)』『倫理学年報(日本倫理学会編)』等の学術誌
  • 『思想(岩波書店)』『現代思想(青土社)』等の専門商業誌
  • 著名な哲学者の全集・著作集
  • その他、哲学・倫理学・現代思想関係の一般書や専門書 など

以上に加えて、本専攻における過年度のゼミ論集(各ゼミごとの卒業論文集)や、立命館大学人文学会『学生論集』(文学部各専攻から輩出された優秀卒業論文集)なども保管されており、学生が自身の卒業論文を執筆する際の参考として大いに活用されています。過年度の卒業生の提出論文を目の当たりにして、そのあまりの水準の高さに怖気付く人もいれば、
逆にそのあまりの水準の低さに安堵の嘆息をつく人もいるようですが、やはり詳細は定かではありません。

書架に並べられている本や雑誌などは自由に手に取って閲覧することができます

TAについて

本専攻の共同研究室には、授業開講期間の所定の曜日・時限に、大学院哲学専修に所属する大学院生がTA(ティーチング・アシスタント)として勤務しています。

TAは、授業の履修に関する相談、レポートや卒業論文の書式や内容上の相談、語学の習得に関する相談、ゼミ選択に関する相談、大学院進学に関する相談など、哲学・倫理学専攻での学習、研究、進学等にまつわるさまざまな相談ごとを、幅広く受け付けています。

大学では、勉強や研究に関して、手取り足取り教えられることはありません。日常生活上の困りごとであれば、学域ごとに配置されているオリター(1回生の世話をしてくれる上回生)に相談すれば事足りるかもしれませんが、こと勉強や研究に関しては、上回生もまだ発展途上であるのが普通です。卒業論文の執筆を経験し、研究の姿勢が曲がりなりにも身についているTAを、ぜひとも頼りにして下さい。

また、TAをチューター役とした、学生による自主的な読書会や研究会などが開催されていることもあります。とりわけ、邦訳書では飽き足らない、哲学書をきちんと原書で読んでみたいという意欲ある学部生は、TAに相談してみるとよいでしょう。

TAへの相談はお気軽に(勤務時間内であれば、写真のような札の前に座っています)

最後に、共同研究室のあり方について記した先人の印象的な言葉を以下に引用し、この紹介の締めくくりにかえたいと思います。

共同研究室の運営に関しては、昨年来より提起されていた、教員、学生、院生の三者による共同管理運営の方式が、ようやくでき上がりつつあります。専門分野間の、学生と教員との、学生同士の、さらには教員相互のデイスコミュニケーションが、今日の大学の大きな問題とされている折柄、共同研究室は、日常的に、学問的にも、人間的にも、コミュニケーションの確保される場として活用されていかなくてはなりません。とくに在学生諸君には、なお種々の迷惑をかけているかとも思いますが、卒業の諸兄姉を含めて、自分たちの研究室として、今後とも学生間創造の自由な場たらしめるべく積極的な協力を寄せて下さるようお願いして、この便りを終りたいと存じます。
(「彙報:哲学科 哲学専攻」『立命館文学』293号、1969年、p. 1031)

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